テイカカズラの花
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ツタの名前は「つたう」から、つまり他の植物や岩などをつたって伸びるところからと言われています。
ツタは落葉のツル植物ですが、少しこれに似て冬でも葉を落とさない、ヘデラ、アイビー、セイヨウキヅタなどと呼ばれている植物を、よく目にします。 ちなみに、ヘデラは学名(属名)、アイビーは英語(ivy)です。
この植物は、品種改良が進み、鉢植えや生け花などの観賞用として、またグランドカバーなどとして、利用されていますが、日本にもセイヨウキヅタと同じ属(つまりヘデラ)の、キヅタというツル植物が自生しています。
上は木の幹を覆うようにして育っているキヅタで、花を咲かせています。 キヅタは今が花の時期です。
キヅタは茎からたくさんの根を出しますが、この根はくっついてよじ登るための根で、他の木の幹に食い込んで養分を吸収するような根ではありません。
ツタも年々伸びていきますので、「草」ではなく「木」なのですが、キヅタ(木蔦)の名前は、茎も硬く、より木的な雰囲気を持っているからでしょう。 落葉性のツタがナツヅタ(夏蔦)と呼ばれるのに対し、キヅタはフユヅタ(冬蔦)と呼ばれることもあります。
花は散状花序につきます。 1つの花に注目すると、黄緑色の花弁が5枚、オシベは5本、メシベの周囲には花盤が発達しています。
この花のつき方や花の様子はヤツデの花に似ています。 キヅタはヤツデなどと同じウコギ科の植物で、春にはヤツデとよく似た実をつけます。
なお、上でツタとキヅタは似ていると書きましたが、似ているのは生活のしかたであって、ブドウ科のツタとは、キヅタの花や果実の様子は全く異なります。
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サンカクヅルはブドウ科の落葉性ツル植物です。 葉が三角形のツル植物という安易なネーミングですが、栽培されているブドウと同じ属( Vitis )に分類されていて、黒く熟した果実は、なかなかの味です。
葉と巻きひげの位置関係などもブドウと同じですが、このことは既に書いています(こちら)ので、今回は重複を避けます。
よく似た植物に、同じブドウ科ブドウ属のアマヅルがありますが、アマヅルの鋸歯と鋸歯の間は膨れているのに対し、サンカクヅルの鋸歯間はへこんでいます。
サンカクヅルにはギョウジャノミズという別名もあります。 これは、維管束を流れる水分が多いので、茎を切ると喉を潤すことができるということですが、やはり茎を切って得られる水よりは、果実の水分の方がいいですね。
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写真はシタキソウだと思います。 友ヶ島で咲いていました。
シタキソウはキョウチクトウ科の常緑ツル性多年草で、千葉県以西から四国・九州の海岸に近い山林内に分布します。 なお、従来はガガイモ科に分類されていましたが、ガガイモ科はAPG分類体系ではキョウチクトウ科に統合されています。
葉は大きく柔らかく、対生につき、花はその葉腋に2~3個つきます。 花は6月に咲き、ガクは5裂します。
花を上から見ると、花弁の裂片は分岐部で交互に重なっています。 メシベやオシベは筒部に隠されていて、表面からは見ることができませんので、花の断面を作ってみました(下の写真)。
オシベとメシベは合着し、蕊柱(ずいちゅう)となっています。 虫たちが口吻を筒部に差し込むことで、花粉媒介が行われるのでしょう。 子房は上位です。
断面を作った時、黒い液が流れ出ました。 上の写真でも、花の筒部の中に残っています。 これらの仲間は茎などを切ると白い乳液が出ます。 しかし、黒い液に関しては、最初から花の中にあったのか、断面を作る時に生じたのか、複数の花を切れば分かることですが、集団での行動でしたので、その時間が無く、不明のままです。 最初の写真の下の花からも、この黒い液が流れ出てきています。
※ 園芸店の店先に並ぶマダガスカルジャスミンは、このシタキソウと同じ属の植物です。
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ネナシカズラは、自ら光合成をせず、寄生根を他のいろんな植物に刺し込み、養分を吸収するツル植物です。 種子から発芽したネナシカズラは、最初は地中に伸ばす根がありますが、寄主植物のにおいを感じ、寄主植物に取り付くと、その名のとおり、地面に伸びていた根は枯れて無くなってしまいます。
以前は独立したネナシカズラ科の植物とされていましたが、APG植物分類体系ではヒルガオ科とされています。
以前このブログにアメリカネナシカズラを載せましたが、アメリカネナシカズラに比較して、ネナシカズラはオシベもメシベも短く、花全体としてはスマートな感じがします。
このネナシカズラの写真は岩湧山で撮ったものです。 金剛山などでも時々見るのですが、1年性の植物ですので、翌年同じ場所で見られるとは限らず、神出鬼没です。
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