カテゴリー「野鳥2 陸の鳥」の84件の記事

2009年11月15日 (日)

ナベヅル

 大阪府南部の田園地帯 ( 詳しい場所は伏せておきます:コメント参照 ) にナベヅルが3羽来ています。 オスの成鳥1羽とメスの成鳥2羽のようです。 最初に発見されたのは、11月13日の夕刻でした。
 この地には'05年にも、若鳥を交えた親子とカップルの計5羽のナベヅルが来ていました。 この時は11月3日に発見され、この地で越冬するかとも思われていたのですが、ねぐらにしていた近くの池の水が抜かれたためか、12月29日にカップルが、12月30日には親子も飛び去ってしまいました。
 このうち親子3羽は、'06年にも飛来したようですが、近くの池が工事中であったためか、降下せずに和歌山県の方向に飛び去るのが目撃されているようです。
 今年の3羽は、上記の観察を続けてこられた方の話によると、外観特徴から、その時の親子の可能性が大だという事です。

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  左の2羽がメス、右端がオス(だと思います)

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  飛び立つ瞬間

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 ※ 写真は2枚目を除き、クリックで拡大できます。

 ナベヅルのような大きな体になると、目立ちますのでイヌなどに襲われる危険性もあり、ねぐらの確保がたいへんですし、餌もたくさん必要です。 でもこの3羽はこの地が気に入っているようですし、地元の方たちも再度の飛来を待ち望んでおられました。
 この3羽がこの地で越冬できるよう、優しく見守っていきたいものです。

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【 ナベヅルについて 】
 ナベヅルは、体長約1m、成鳥は額が黒く、目の上が赤い色をしています。 頭から首は白色で、胴体は灰黒色をしていて、名前はこの色が煤のついた鍋を思わせることに由来します。 もっとも薪で煮炊きをしない現代では鍋の底が黒くなることもありませんが・・・。
 繁殖はシベリア南東部で行い、冬は日本や朝鮮半島・中国などの決まった場所で越冬します。 日本では、鹿児島県出水市と山口県周南市が主な越冬地で、特に出水市は、世界で最も多くのナベヅルが越冬する場所で、約8割の個体が集まっていると推測されています。

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2009年11月 3日 (火)

イソヒヨドリ

 イソヒヨドリは「磯のヒヨドリ」。 この種は世界的に見ると、アフリカとユーラシア大陸に広く分布し、何種類科の亜種に分類されています。 でも、これらの仲間は、磯ではなく、多くは高山の岩石地帯の鳥で、巣は岩の隙間等に作ります。 学名で見ても、イソヒヨドリの種名は Monticola solitarius ですが、Monticola は「山にすむもの」で、solitarius は「孤独性の」という意味です。(日本で見られる亜種は M.s.philippensis です。)
 しかし日本では雨が多くて植物の生育が良く、高山にも岩石地帯は少なく、岩石地帯と言えば磯が代表的な場所になります。 そんなわけで、日本ではイソヒヨドリはその名前のとおり、磯やテトラポッドの並んでいる所などの海沿いでよく見られるのですが、特に海水が好きということでも無さそうです。 近年では、コンクリートの建造物がイソヒヨドリにとっては岩石と同様なのか、都市部にも生息するようになってきています。
 写真のイソヒヨドリは、大阪府河内長野市にある滝畑ダムで撮りました。 海からは20km近くも離れているのですが、水面があるコンクリートのダムはイソヒヨドリにとっては磯並みなのでしょうか。
 オスは背部が暗青色の美しい色をしているのですが、写真のイソヒヨドリはメスなのか若鳥期なのか、暗青色は腰の部分にわずかしか見られません。

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 イソヒヨドリは「ヒヨドリ」とついていますが、ヒヨドリの仲間ではなく、ツグミ科に分類されていて、体の模様もトラツグミなどともよく似ています。 でも場所が場所だけに、ツグミのようにタタタと走って、というのは無理なようです。 滝畑ダムでは同じ場所で尾をピョコンピョコンと上下に動かしていました(下の写真)。

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2009年11月 2日 (月)

キビタキ(メス)

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 昨日のノゴマに続いて、大泉緑地で撮った日本を去り行く夏鳥をもう1種、キビタキのメスです。 モッコクの実をついばんでいました。
 キビタキのオスは春の渡りの時に記事にしました。 メスはあまりはっきりとした特徴が無いのですが、上面が緑がかった褐色で、腹部は褐色がかった白色です。 ただし、オスの若鳥もメスとよく似た色をしていますので、もしかしたらこの鳥もオスの若鳥かもしれません。

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2009年11月 1日 (日)

ノゴマ

 ノゴマは日本では北海道で繁殖し、冬は東南アジアを中心に、一部が南西諸島で暮らす鳥で、大阪などでは渡りの途中に見ることができます。 写真はオスで、オスの喉には赤い斑紋があります。 メスではこの赤い部分の面積が狭いか、多くの個体では白い色をしています。

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 大阪付近の秋の鳥の移動についての概略を書いておくと、8月中旬に夏鳥の渡りが始まり、普段は見ることのできない平地で、夏鳥の姿を見ることができます。 そして9月中旬には冬鳥のカモたちが到着し始めます。
 そんな中にあって、北海道から移動してくるためか、大阪付近でノゴマを見ることができるのは比較的遅く、10月に入ってからになります。
 春の渡りと秋の渡りを比較すると、大阪付近を通過するという点では同じはずなのに、春にはよく見られるが秋にはあまり見られない鳥も、逆に春にはあまり見られないが秋にはよく見られる鳥がいます。 例えばコマドリは前者で、ほぼ 春:秋=9:1 の割合で、春によく見られます。 ノゴマは逆で、ほぼ 春:秋=3:7 の割合で、秋によく見ることができます。 繁殖地が大阪の平地に近いコマドリと異なり、まだまだ旅をして繁殖地を確保しなければならないノゴマにとっては、春は大阪付近では焦っていて急いで通過してしまい、秋にはゆったりとした気持ちで移動しているのかもしれません。

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 上でノゴマとコマドリを比較しましたが、ノゴマの名前は「原野に生息するコマドリ」の意味です。 ノゴマとコマドリは地表近くで生活する点でも似ていますが、雄の複雑で美しいさえずりがコマドリに似ているところからとも言われています。 ただし、渡りの途中の大阪付近でこのさえずりを聞くことはできません。
 ノゴマは草原や灌木林で生活し、餌も主に樹上ではなく地上で探します。 巣を作る場所も草の根元やくぼ地で、繁殖期にさえずっている姿を除けば、なかなか姿を見せない鳥です。 この記事の写真は大泉緑地で撮ったのですが、ここでもヒラドツツジの植え込みの中に入っていて、なかなか姿を見せてくれませんでした。

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2009年10月21日 (水)

トビ

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 トビはワシやタカの仲間ですが、嘴や脚の力は弱いため、襲う動物はカエル、トカゲ、ヘビ、魚などの小さな動物ですし、生ゴミなども食べます。 ですから、海岸や水田地帯など、人の生活と近い場所でよく見られ、「鳶に油揚げをさらわれる」「鳶が鷹を産む」などの諺にも登場する「身近な猛禽類」です。
 また、翼の面積に比較して体重が軽いため、上昇気流を利用して、ほとんど羽ばたかず、上昇気流から離れないように輪を描く様子は、「トンビがくるりと輪を描いた」(三橋美智也「夕焼とんび」)と歌われたりして、よく知られているところです。
 「ピーヒョロロ」と鳴く特徴的な声と共に、翼が広く、翼の先端近くに白い模様があるのは、トビを他のワシタカ類と見分けるいいポイントになります。

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 上記のような餌や生活のしかたの関係で、繁殖期を除いて単独生活をする猛禽類が多い中で、トビは餌が容易に手に入る環境や上昇気流が生じやすい環境などでは群をつくります。 先日淡路島に行く機会があったのですが、淡路花博の跡地である淡路夢舞台では、海から吹く風が山に当たってできる上昇気流に乗って、たくさんのトビが円を描いていました。 ここに載せた写真は、望遠レンズを持参していなかったので、ズームの200mmテレ端で撮った写真をトリミングしたものです。

 

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2009年7月14日 (火)

サンコウチョウ

 12日の日曜日、サンコウチョウを見に箕面に行ってきました。
 サンコウチョウは、夏には日本、台湾、フィリピンに分布し、冬には日本に来ている個体は中国南部やスマトラあたりで越冬しているようです。 さえずりが「ツキヒーホシ、ホイホイホイ」と聞こえるところから、月と日と星で『「三光」鳥』です。
 日本で見られるのは平地から低山にかけての、木の生い茂った暗い場所で、大阪付近でも、能勢、箕面、生駒山麓、槇尾山など、いろんな所で見られています。 私の家の近くの鉢ヶ峰でも数年前にはいたようです。
 でも、もちろん飛び回っていますし、個体数もそんなに多くありませんから、出会うのは容易ではありません。 しかし、巣が発見されれば、抱卵から雛への給餌と、確実に成鳥を観察できるわけですから、バーダーたちが集合することになります。
 箕面の場合も、巣のある場所を教えていただいて行ってきたのですが、巣の中には雛が育っていました。 多くの営巣地では雛が巣立っていますが、箕面のこの地では、産卵されたのが、かなり遅かったようです。

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   給餌するメス

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 メスは何度も雛に餌を運んでくる(上の写真)のですが、オスが巣に戻る回数は、メスに比べてずっと少なく、巣に留まる時間もたいへん短いものでした。 だいいち、雛に餌を与える様子は、私の短い観察時間では、確認できませんでした。
 サンコウチョウのオスは、メスの気を引くためなのでしょう、体長の3倍ぐらいの長い尾羽を2枚つけています。 また、アイリングと嘴も、メスに比べると、明るい水色で目立ちます。(下の写真)
 雄は容姿端麗、家庭を顧みない“遊び人”なのでしょうか。 それとも、この長い尾が邪魔をして、餌を雛に運びたくても、うまく餌を捉えられないのでしょうか。

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   飛び立とうとするオス

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2009年5月17日 (日)

イワツバメ

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 岩湧山の山頂は茅場になっていて、高木が無く、遠くまで見通しがききます。 その広々とした空間を、イワツバメがさかんに飛びまわっていました。
 大阪府に住む私たちがよく見るツバメの仲間(ツバメ科)の鳥としては、ツバメ、コシアカツバメ、イワツバメが挙げられます。 ツバメとコシアカツバメは民家によく巣を作るのに対し、イワツバメはその名のとおり、本来は断崖に巣を作っていたのですが、近年は比較的大きな建造物である橋や工場等が岩場に見えるのか、そんな所にも集団で巣を作りだしています。
 岩湧山の山頂付近を飛び回っているイワツバメの巣がどこにあるのかは分かりませんが、麓の滝畑ダムの近くにも集団営巣地があり、そこから来ているのかもしれません。

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   集団で飛び回るイワツバメ
    右の2羽は背中側が、左の2羽は腹側が写っています。


 ツバメ、コシアカツバメ、イワツバメの飛んでいる時の見分け方ですが、背側から見ると、ツバメは頭上から尾まで黒色であるのに対し、コシアカツバメは、その名のとおり、腰の部分が赤く、イワツバメでは腰の部分が白くなっています。 また、ツバメでは、尾の外側の羽が長くなっていますが、コシアカツバメではツバメ以上に長く、イワツバメでは長くなっていません。

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   イワツバメ(右下)とコシアカツバメ(上) 左下は???

 岩湧山頂付近では、イワツバメよりは少数ですが、コシアカツバメも飛んでいました。 下の写真では、コシアカツバメの下面にある褐色の細い縦斑や、顔の側面にある赤褐色の部分も写っています。

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※ 広東料理の高級食材とされている「燕の巣」はアマツバメ科のアナツバメ類のうちのジャワアナツバメなど数種の巣であり、上記のツバメ科の鳥たちとは全く別のグループの鳥です。

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2009年5月12日 (火)

コルリ

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 コルリは本州中部以北や北海道で繁殖します。 でも、そんな鳥が、渡りの途中には大阪城公園などにも立ち寄ります。 しかもこの時期になると、囀りたくてウズウズするのか、繁殖地への途中であるにもかかわらず、大阪城公園で見たコルリは、さかんに囀ってくれていました。
 しかし、コルリはツグミ科の鳥で、ササなどの下草が生い茂った落葉広葉樹林や混交林の地表で昆虫類などを探して食べている鳥です。 囀りの時は姿を見せているのでしょうが、そんなに高くよく見える所ではないようで、囀りの姿を見ることはできませんでした。
 ですから写真は餌を求めて出てきたところ。 しかもそんなに長く姿を見せてくれるわけではありません。 でも、ツグミ科の鳥の多くは、短時間ですが、立ち止まって“固まる”クセ(?)がありますから、そこを狙って撮影することができます。

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2009年5月 9日 (土)

カケス

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 カケスは、年中、いろんな林で見ることのできる、全長30cmあまりの大きな体の留鳥です。 声も大きく、普段は「ジェー、ジェー」と、しわがれた声で鳴いています。 他の鳥の鳴き声などを真似ることもよくあります。
 上のように書くと、いつでも見ることのできる鳥のようですが、たいへん警戒心が強く敏感で、声を聞いたりチラッと姿を見ることはよくあっても、なかなか写真に撮らせてくれません。 どちらかというとカシ・シイ林によくいるのですが、この日はまだ葉の茂っていない金剛山のブナ林にいて、距離はかなりありましたが、どうにか撮ることができました。
 写真で見ると、カラス科の鳥でありながら(カラスさん、ごめんなさい)、なかなか美しい色をしています。 また、虹彩が白いので、目がパッチリの印象です。 雌雄で色の違いはありません。
 食性は雑食で、虫の多い季節は虫を中心に食べ、冬季などは木の実が中心となります。 秋にはよくドングリなどを貯食し、冬にはそれを食べることをします。

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2009年5月 7日 (木)

オオアカゲラ

 キツツキの類は囀ることができません。 そのかわり、内部が空洞になった太い木の幹を嘴で猛頻度で叩き、大きな音を出します。 これをドラミングといいますが、オスもメスもドラミングをするようで、オスのみが行う囀りとは少し意味合いが違うのかもしれません。
 5月2日の金剛山では、山頂目指しての移動中に、姿は見えないものの、たぶんオオアカゲラによるドラミングの、ダララララ・・・という音が続きました。
 (和田剛一さん録音のオオアカゲラのドラミングはこちら
 また、山頂の周遊コースでは、あちこちでオオアカゲラの「キョッ、キョッ」という声を聞くことができました。 でも、なかなか姿は見せてくれません。
 やっと撮ることができたのが下の写真。 でも、高木の頂近くで、背中の様子は写せませんでした。

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 上の写真は頭頂部が黒いので、オオアカゲラのメスです。 オスの頭頂部は赤い色をしています。
 オオアカゲラに似た鳥で、アカゲラというキツツキがいますが、アカゲラの体側面には黒い縦縞がありません( 背中が見えると、アカゲラにある逆「八」の字の白い斑紋がオオアカゲラには無く、もっとよく分かるのですが・・・)。
 全国的にはアカゲラよりもオオアカゲラの方が数は少ないとされているのですが、私が金剛山で見るのは、いつもオオアカゲラです。

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