コジキイチゴ
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
近頃は日本でも関東地方以南のあちこちでジャカランダが植えられて、美しい花を咲かせています。
ジャカランダは南米の熱帯・亜熱帯地方の原産で約50種が知られています。 写真は長居植物園で撮ったもので、Jacaranda mimosifolia です。
ジャカランダは、 ホウオウボク(鳳凰木)、カエンボク(火焔木)と共に世界3大花木とされていて、世界の熱帯、亜熱帯の乾燥地帯を中心に栽培されています。 これらの地域では、日本のソメイヨシノ同様、葉が開く前に花が咲き、木全体が青紫色になるのですが、日本では気候の関係で、残念ながら葉が展開してから花が咲きます。
ジャカランダはノウゼンカズラ科に分類されています。 上は望遠で撮ったので少し手ぶれしていてくっきり写っていませんが、これくらい拡大すると、ノウゼンカズラ科の花であることは理解していただけるでしょう。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
ゴンズイはミツバウツギ科というマイナーな科に分類されています。 このミツバウツギ科は、従来のクロンキスト体系ではムクロジ目ミツバウツギ科とされていましたが、APG植物分類体系では、この小さな科がさらに2つの科に分割され、フエルテア目タピスキア科とクロッソソマ目ミツバウツギ科になりました。 目(もく)まで変更されたということは、ほんとうによく分かっていなかったのでしょうね。
日本に自生するミツバウツギ科の植物は、ミツバウツギ、ゴンズイ、ショウベンノキの3種のみです。 このことからしても、ミツバウツギ科の植物は、個体数は少なくないのですが、かわった植物だと言えるでしょう。
ゴンズイは秋になると赤い果実と黒い光沢のある種子とが目立ちますが、これもたしかに特徴的な果実と種子です。 このことはこちらに載せました。
前振りが長くなりましたが、ではそのゴンズイの花はどんな花でしょうか。
ゴンズイの果実と種子は知っているが、花は知らないという人も多いのではないでしょうか。 じつは花はとても小さく、淡黄緑色で目立たず、咲いていても気づかない人が多いのでしょうね。
上がゴンズイの花序、下はその花を拡大したものです。
花は上の状態で完全に咲いていて、平開しません。 咲いている花の直径は3~3.5mmほどです。 花弁とガク片は5枚ずつありますが、ほぼ同形で、色もよく似ています。 オシベも5本です。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
ツクバネウツギ属( Abelia )はAPG分類体系ではリンネソウ科または広義のスイカズラ科に分類されています。 名前の「ツクバネ」はガクの様子が羽根つきのはねに似ているところからです。
大阪府下でも見られるタイトルの3種は、花の大きさも異なりますが、このガクの様子も異なり、花が落ちてしまった後も見分けることができます。
● オオツクバネウツギ
オオツクバネウツギの花は5枚のガク片からなりますが、そのうちの1枚が小さく( 上の写真 )、欠けて4枚のガク片になることもあります。
● ツクバネウツギ
ツクバネウツギの花のガク片は5枚がほぼ同じ大きさです。 上の写真は6月はじめに撮ったもので、花が終わりかけていて、ガクがよく目立ちます。
● コツクバネウツギ
コツクバネウツギの花は黄色で、これだけでも区別できますが、花は小さく、ガク片の数も2~3枚に減少しています。
● 備考
日本に自生している植物ではありませんが、公園などあちこちによく植えられているツクバネウツギ属( Abelia )があります。 春から秋まで花が咲き、特に花が少なくなる真夏にも花を咲かせてくれるので便利です。 これは中国原産のタイワンツクバネウツギを基に交雑により作られた園芸植物で、ハナツクバネウツギ、ハナゾノツクバネウツギ、または属名のアベリアなどの名前で呼ばれています。 花の色は白以外にも、ピンクのものも作られています。
この花のガク片は5枚が多いのですが、交雑種だけあって一定していません。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
マユミの果実が色づき、葉も紅葉しはじめています(上の写真:10月21日撮影)。 薄紅色の果実は、まもなく果皮が4つに割れ、中から真っ赤な種子が4つ現れます(下の写真:11月下旬撮影)。 ただしこの種子は、ちゃんと種子散布してくれる鳥には大丈夫でも、人にとっては有毒ですから、注意が必要です。
マユミは果実や種子も紅葉も美しいので、庭に植えられたり、盆栽にも仕立てられています。 また、マユミは材質が強くよくしなるので、弓の材料とされてきました。 「真弓」の名前も、このことに由来しています。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
エビガライチゴの実が熟しはじめていました。 熟したものを食べてみると、野生ですので硬い種子はありますが、味は嫌味が無く、おいしかったです。
未熟な果実はガクに包まれて保護されていますが、ガクの表面には腺毛がビッシリ生えています。 エビガライチゴの名前は、このガクの様子がエビの殻のようにみえるところからと言われています。
エビガライチゴはつる状に成長する落葉低木で、葉は3~5の小葉からなる複葉です。 上の写真の右下に白っぽい小葉の裏が見えていますが、エビガライチゴにはウラジロイチゴという別名があります。 茎や葉柄などにも赤紫色の腺毛が密生していて、それに混じって鋭い刺が生えています。 下は茎と葉柄の一部を拡大したものです。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
アクシバはツツジ科の落葉低木です。 上は斜面に生えている所を撮ったので、平らな所のものとは少し印象が違いますが、樹高はせいぜい数十cmで横に広がります。 上はほとんどツボミですが、花は大阪付近では7月が中心です。
アクシバの名前は、たぶんアク(灰汁)を取る柴(=雑木)ということでしょう。 昔はアクシバの灰汁を何かに利用していたのでしょうか。
上の写真のメジャーは右がインチ、左がセンチメートルです。 花は1cmほどで、1cmほどの花柄があります。
花はガクが4裂、花弁も4裂し、花弁の先は巻き込みます。 オシベはくっついていて、上の写真では本数は分かりにくいですが、8本あります。 オシベの先は長く伸びています。
保育社の『原色日本植物図鑑 木本編[I]』(初版)のアクシバのところには、「花柱は無毛、雄ずいより少し短い。」と記載されています。 しかし上の写真では、明らかにオシベより長いメシベが見られます。 これはまだ確認したわけではありませんが、花の初期には花粉を出しているオシベの方が長く、メシベはオシベに隠されていて自家受粉を防ぎ、その後にメシベが伸び出してくるのではないかと思っています。
上の話を理解していただくには、花粉がどこからどのように出るのかを理解してもらわなければなりません。 花粉は長いオシベの先端にある小さな孔から出てきます。
上はいちばん手前のオシベを除去して撮ったものですが、オシベの先端に小さな孔があることと、オシベが裂けて花粉が出ている形跡は無いことが確認できます。
ところで、下の写真のツポミには、穴が複数開けられています。
これは何者かが蜜を盗もうとしたものでしょう。 植物は花粉媒介をしてもらうために虫に来てもらおうと蜜を作りますが、ツボミの段階で蜜を盗まれたのでは被害大です。
同様の穴は上から2枚目の写真にも見られます。 犯人はだれなんでしょうね。
上はアクシバに来ていたトラマルハナバチです。 トラマルハナバチにとっては、アクシバの花は小さすぎて窮屈そうですが、それでもちゃんと植物の想定どおりの場所に口吻を差し込み、腹にオシベとメシベの先端が触れています。 トラマルハナバチはちゃんと送粉者としての役割を果たしているようです。
このトラマルハナバチは次から次へとアクシバの花を訪れていました。 アクシバの花は小さいのですが、蜜は比較的たくさんあるように思えました。 だからこそ盗蜜もされるのでしょうが・・・。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント