コジイの花
ここにあった記事は、こちらに引っ越しています。
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ヒカゲツツジは、関東地方以西から四国・九州に分布するツツジ科の常緑低木です。
名前は、やや日当たりの悪い所でよく見られるからでしょうが、岩の多い急斜面でよく咲いているように思います。
ヒカゲツツジの花の色は、ツツジ属のなかでは少数派の黄色です。 あまり目立たない花の色で、静かな森の中によく似あいます。 光が当たればくっきりはしますが、落ち着いた雰囲気は変わりません。
以上は自生地の、急斜面でなかなか近寄れない所に咲いていたものを望遠で撮ったものですが、下は京都府立植物園で咲いていたものです。 花のつくりなどをじっくり見ることができるのは、やはり植物園ですね。
オシベは10本です。 自生のものの写真より葯の色が濃い理由は分かりません。 時期的な違いなのか、環境の違いによるものなのか、それとも植物園のものは色の濃いものが選択されているのでしょうか。
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堺ふれあい自然の森で、はやくもフユイチゴの花が咲き始めていました。 フユイチゴの名前は、冬に赤く熟すからで、花の盛りは9月から10月です。
フユイチゴは常緑の匍匐性小低木で、関東以西に分布します。 浅く3裂する丸い葉の裏面には細かい毛があります。 茎にはトゲが散生していることが多いので、注意が必要です。
花は、オシベもメシベも多数で、ガク片よりも短い5枚の白い花弁があります。 最初は1枚目の写真のように斜め下向きに咲くのですが・・・
花はそのうちに次第に上を向いてきます(上の写真)。 花は雌性先熟で、この頃にはメシベは縮れてもう見えません。
果実は11月頃から熟しはじめます。 上は11月上旬に撮ったものです。 嫌みのない、なかなかおいしい果実です。
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前にヒサカキのところで、サカキとヒサカキを対比して書きましたが、そのサカキの花が咲いていました。
サカキはモッコク科の常緑の中高木です。 葉は全縁で、2列互生につきます。
花は6月に葉腋から1~4個が出て下向きに咲きます。 サカキの花は、ヒサカキのように雌花と雄花には分かれていません。 どの花も1本のメシベと多数のオシベを持っています。
花を拡大してみると、オシベの葯に毛が生えています(上の写真)。 虫がこの毛に触れると花粉がこぼれ出るなど、何か生態的な意味を持つ毛なのでしょうか。
花の中を覗くと、アザミウマの仲間がたくさん来ていました。 上の写真では4頭います。 写真の花の高さは地上1.5~2mほどです。 それより上は手が届かず調べられませんでしたが、どのあたりの高さまでアザミウマはいるのでしょうか。 とにかく、アザミウマがこの高さまで飛んで来る(登ってくるとは考えにくいと思います)のには少し驚きました。 彼らは花粉媒介者として役立っているのでしょうか。
サカキの特徴のひとつは頂芽がカーブして尖っていることでしょう(上の写真)。
サカキの漢字は「榊」(木へんに神)で、まさに「神の木」です。 Wikipediaによれば、『サカキの語源は、神と人との境であることから「境木(さかき)」の意であるとされる。』とあります。 たしかに2列互生の葉をつける枝はかさばらず、玉串として使うのには適しているのでしょうが、いい香りもなく特に薬効もない(シャーマンが使ったとは思えない)サカキは、どのような理由で神の木になったのでしょうね。
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下の3枚の写真の植物、区別できるでしょうか。
正解は
1枚目は、逆光で撮っていますが、シダ植物小葉類のスギナ、
2枚目は、裸子植物グネツム目のフタマタマオウ、
3枚目は、被子植物モクマオウ目のモクマオウです。
進化的に大きく異なるシダ植物、裸子植物、被子植物で、こんなによく似たものが存在するのですが、“他人の空似”です。
スギナとモクマオウは別の所で取り上げていますので、今日の“主役”は、フタマタマオウなどのマオウです。
マオウ科マオウ属( Ephedra )の植物には、フタマタマオウ、シナマオウ、キダチマオウなどが知られています。 いずれも常緑低木で、節に鱗片状の葉がつきます。
マオウ属の植物は日本に自生はありませんが、古くから生薬の「麻黄」として知られていて、葛根湯などにも入れられています。 また、麻黄から抽出された化学成分のエフェドリンは気管支喘息に、プソイドエフェドリンは鼻詰まりに効果のあることで知られています。
マオウ属の植物は雌雄異株です。 上はキダチマオウの雄株で、たくさんの雄花をつけています。
キダチマオウの雄花は穂状花序につき、オシベが飛び出しています。 オシベは複数の葯が共通の短柄についています(上の写真)。
雌花は節にむきだしの胚珠がつきます。
※ フタマタマオウおよびキダチマオウは京都府立植物園で撮影しました。 マオウの仲間は互いによく似ていて同定は難しいのですが、植物園ではラベルがあったので、間違いないでしょう。
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