カテゴリー「菌類・変形菌等」の50件の記事

2013年11月27日 (水)

エノキ裏うどんこ病菌の子嚢殻

Enokiuraudonko131120

 上の写真はエノキの葉の裏で、たくさんの白く細い糸状のものと、黄、赤、黒などの色の粒が見えます。 1つの粒の直径は、0.2mm~0.3mmほどです。 白く細い糸状のものはうどんこ病菌の菌糸で、粒はうどんこ病菌の子嚢殻(しのうかく)、もっと細かく言うと閉子嚢殻です。
 うどんこ病というのは、葉の表面がうどん粉をまぶしたように白くなる病気です。 下はアラカシのうどんこ病です。 うどんこ病にかかると、表面を覆われるので光合成能力は低下するようですが、うどんこ病菌が葉を枯らすことは無く、このような菌は絶対寄生菌と呼ばれています。

 みかけは、いろんな植物の葉の表面が白くなるという共通点を持つうどんこ病ですが、この原因となっているうどんこ病菌は1種類ではありません。 植物の種類ごとに異なる種類のうどんこ病菌が存在すると言ってもいいくらい、多種のうどんこ病菌があります。 エノキでは、葉の表側の表面と葉の裏側の表面につくうどんこ病菌が異なります。

 最初の写真に話を戻します。 エノキ裏うどんこ病菌の子嚢殻は黄色から赤っぽくなり、最後は黒くなります。 完成した黒い子嚢殻の頭部には、環状の白い糸状のものがあり、付属糸と呼ばれています。
 完成した子嚢殻は、このまま飛散します。 子嚢殻の中には子嚢があり、子嚢では子嚢胞子が作られます。 ですからうどんこ病菌は、子嚢菌類に分類されています。
 冬を越した子嚢殻から春に放出された子嚢胞子は新しいエノキの葉に感染し、菌糸を伸ばしながら、分生子を飛ばして増えていきます。 子嚢殻をつくるのは秋だけです。

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2013年11月 3日 (日)

ヒトヨタケとトゲハネバエ

こちらに引っ越しました。

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2013年10月24日 (木)

スッポンタケ②

 スッポンタケは、寿命の短いキノコで、美しい姿の状態には、なかなか会えません。 今回、たくさんのスッポンタケの生えている所があり、いい状態の写真が撮れましたので、前にもいちど載せていますが、再登場です。 スッポンタケに関する基礎的なことは、前の記事(こちら)に書いていますので、今回は省略します。

 まずは発見の経緯から・・・
 薄暗い林の中を歩いていると、足元からベッコウバエが飛び立ちました。 飛び立った場所を見ると、スッポンタケがありました。
 スッポンタケは、においでハエの仲間などを呼び寄せ、胞子を運んでもらいます。 このベッコウバエは、スッポンタケに惹かれるのですが、私がいるので近づくこともできず、30分ほどの間、ずっと近くにいました。

Suppontake131021_1

 上の写真、右下にスッポンタケがあります。 そしてその奥、写真の上部中央の木の切り口にベッコウバエがとまっています。

 上がそのベッコウバエです。

 よく見ると、スッポンタケはあちこちにありました。 上の写真には1枚目とは異なるスッポンタケが2本写っています。
( 上の写真は 1,024×1,024 です。 大きなディスプレイがありましたら、拡大してご覧ください。)

 スッポンタケの「卵」もたくさんありました。 上の写真では、下中央と左端に「卵」が、右上に伸びたスッポンタケが写っています。 下中央の「卵」は、少し割れかけています。

 たくさんの「卵」があったので、断面を作ってみました。(上の写真:解説はこちらを見てください。)

 静かにしていると、ハエの仲間も来はじめました。 最初に載せたベッコウバエは私が立ち去るのを待っているようでしたが・・・。
 上の写真は横に木があって回り込めず、この角度からしか写真を撮れず、ハエの種類は分かりません。

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2013年9月25日 (水)

カラカサタケ

Karakasatake130919_1

 スマートな大きなキノコです。 つばはリング状で厚く、柄に付着していないので上下に動かせます。
 生食は消化器系の中毒を起こしますが、カラカサタケは従来から火を通して食用とされてきました。 ただし、ドクカラカサタケなど、似た毒キノコもありますので、食用にするには注意が必要です。

 傘の形をしたキノコが多い中で、このキノコにカラ「カサ」という名前がつけられたのは、大きくて目立ち、柄が細いからでしょうか。 しかし、ほとんど洋傘ばかりになってしまった今日、若い人の中には唐笠(からかさ)といってもわからない人もいるのでしょうね。

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2013年9月21日 (土)

たくさんのタマゴタケ

 ここ数日、あちこちでいろんなキノコがたくさん見られます。 9月5日に載せたような小さなキノコは、菌糸が生長するとすぐにキノコが作られますが、中型~大型のキノコでは、菌糸の生長が盛んになってからキノコが作られるまでには少し時間が必要になります。
 今の大阪の状況は、9月はじめの1週間ほどの雨で菌糸が生長しはじめ、9月15日の大雨で菌糸の生長が一気に加速され、ここ数日で次々とキノコが形成されているのでしょう。 もちろん、環境によって、見られるキノコの種類は変わってきます。

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 写真は金剛山のあまり人の通らないコースの雑木林で見られたタマゴタケです。 とてもたくさん生えていて、写真はその一部です。

 金剛山のタマゴタケは、前にいちど載せています(こちら)が、たくさんのキノコの位置関係を見ると、菌糸が一定方向に育っていて、その所々にキノコが形成されているのではないかと思えます。

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2013年9月 5日 (木)

キツネノハナガサ,ベニヒダタケ

 このところの洪水や竜巻など、被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。 ハワイのマウナロアで測定されている二酸化炭素濃度は年々高くなり続け、しかもその増え方のスピードは加速してきています。 二酸化炭素の増加に伴う地球温暖化で、気象現象はますます荒々しくなってきているようです。 真剣に二酸化炭素について考えなければならない時期に来ていると思います。

 しかし、これだけしっかり雨が降ってくれれば、キノコが楽しみです。 キノコを求めて「堺自然ふれあいの森」を少し歩いてきました。
 私のねらいは、おいしいキノコではなく、美しいかかわいいキノコです。 出会ったキノコのいくつかを紹介します。

Hitoyotake130905_1

 上はヒトヨタケ科のキノコだと思うのですが、名前は分かりません。

● キツネノハナガサ

 キツネノハナガサはハラタケ科に分類されている熱帯性のキノコです。 雨で傷んでいますが、それでも傘の薄さ、繊細さは、なかなかのものです。

● ベニヒダタケ

 こんな色のキノコはそんなに多くなく、ベニヒダタケでしょう。

 名前の紅襞(べにひだ)は、見上げてもよく分かりません。

 裏向けて陽の光を当てると、やっと本来の色がわかります。 紅色といってもたいへん淡い色で、肉色と言った方がいいようです。 ひだは柄と離生し、柄は黄白色で繊維質です。

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2013年2月13日 (水)

アラゲキクラゲ

 アラゲキクラゲがマメヅタと絡み合うようにして発生していました。(2月11日撮影)

 アラゲキクラゲは広葉樹の枯木などに発生する担子菌です。 よく発生するのは夏~秋ですが、冬にも発生します。
 名前のとおり、キクラゲよりも背面の細かい毛が目立ちますが、キクラゲ同様食べられますし、キクラゲよりも歯ごたえが良いと好む人もあります。 栽培もされ、「アラゲキクラゲ」や「毛木耳」などの名前で販売されていますが、キクラゲと区別せずに「木耳」の名前で売られていることもあるようです。

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2013年2月 1日 (金)

キクラゲの一種

 写真はキクラゲの一種だと思います。 冬にもこんなきのこが発生するのだということで載せておきます。

 大きくなるとコップ状になっていました。 下はその断面です。

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2012年8月 4日 (土)

ヒイロタケ

 堺自然ふれあいの森で、切られたコナラに生えていたヒイロタケです。

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 ヒイロタケ(緋色茸)は、春から秋に広葉樹の枯れ木や切り株などに発生する白色腐朽菌です。 白色腐朽菌とは、木材のリグニンを分解することができ、木材を白く腐朽させる菌です。
 木材の主成分は、セルロース、ヘミセルロースとリグニンです。 細胞壁の主成分であるセルロースをヘミセルロースが取り囲み、リグニンが接着剤のように隙間を埋めることで強固な構造を構成しています。 特にリグニンはたいへん安定な物質で、これを分解することのできる生物は限られています。
 白色腐朽菌は褐色のリグニンを分解することで、セルロースなどの成分を自らの栄養源として利用すると共に、生態系の中で、分解者としての大切な役割を果たしているのですが、ヒイロタケの木材腐朽力はたいへん高いことが知られています。

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 上は傘の裏を拡大して撮ったものです。 傘の裏は表より濃い朱色であることと、微細な孔がたくさん開いていることが分かります。 この孔は管孔とよばれ、胞子の出てくる孔です。 上の写真は、写真の幅が1cmですので、この管孔は肉眼ではほとんど見えません。
 ヒイロタケとよく似た色のキノコにシュタケがあります。 シュタケは本州の高地や北海道などの涼しい所に分布するキノコですが、ヒイロタケと見分けるポイントとして、シュタケの管孔は肉眼ではっきり見える大きさです。

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2012年7月14日 (土)

シロウツボホコリ

 写真は変形菌のシロウツボホコリだと思います。 堺自然ふれあいの森の朽ち木の上で、たくさんの子実体を形成していました。(写真は2枚ともクリックで拡大します。)

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 最近は生物を植物と動物に二分する分類はほとんど行われなくなりましたが、この変形菌を植物・動物のどちらかに入れるとすれば、動物に入ります。
 変形菌については、このブログでもこれまでに、ムラサキホコリツヤエリホコリツノホコリタマツノホコリなどを載せてきました。 生活環などについてはそちらに書いてきましたので、今回は重複を避けます。

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 写真の子実体は、高さが約2mm、幅は0.7mmほどです。 国立科学博物館のHPによると、高さは4mmくらいにまでなるものもあるようですが、子実体の高さは変形体の状態により変ってくるものでしょう。

※ 大阪府の変形菌の様子を知ることができる調査記録として、下記のものがあります。
 大阪府河内長野市で採集された変形菌類とその子実体の季節性
 田中久美子・佐久間大輔  大阪市立自然史博物館研究報告58号

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