フトイ
写真はフトイ(太藺)、つまり「太い藺草」です。 イ(イグサ)の花序が茎の途中につくように見えるのに対し、フトイは茎の頂に短い苞葉と花序をつけます。
ただし、ほんとうはイグサも茎の頂に花序をつけ、そこから先に伸びているのは、茎にとてもよく似た苞葉だということは、イグサのところで書きました。
つまりフトイもイ(イグサ)も、花序の付き方は、見かけは違っても、植物学的にはそんなに違いは無いのですが、花のつくりがかなり違っていて(今回はこのことについては略します。過去の記事を見てください)、イ(イグサ)はイグサ科ですが、フトイはカヤツリグサ科です。
フトイは日本では観賞用程度にしか利用されていませんが、南米ペルーとボリビアの境にあるチチカカ湖のトトラも、フトイと同じ属の植物です。 チチカカ湖では刈り取ったトトラを湖面に大量に積み重ねて浮島を作り、その上で生活する他、トトラを編んで船を作ったり、腐ったトトラを肥料にするなど、様々にトトラを利用しています。
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