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2014年6月30日 (月)

クチナガハリバエ

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 写真はアシナガヤドリバエ科またはヤドリバエ科のクチナガハリバエです。 オドリバエの仲間などにも長い口吻を持ったものがいますが、これだけ長い口吻を前に突き出して目立つハエの仲間は、他に思いあたりません。 写真はこれでも口吻を折りたたんでいる状態で、主食である花の蜜などを吸うために口吻を伸ばした様子は、おちゃたてむしさんのこちらに載せられています。 写真をよく見ると口吻の先が少し膨れていますが、花蜜を吸う時には、この部分が広がるようです。
 成虫は花の蜜を吸う平和主義者のようですが、ヤドリバエのなかまですから、寄生性のハエで、土中のコガネムシ類の幼虫を宿主としているようです。

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2014年6月29日 (日)

ドクダミの花

Dokudami090620_1

 昔から十薬(じゅうやく)という名の生薬としても親しまれてきたドクダミ、あの嫌なにおいも乾燥させると消えますし、加熱しても消えるので天ぷらにして食べたりもします。 今回はこのドクダミの花のつくりを見ていくことにします。
 種子植物の花は生殖器官としてとても大切なもので、その植物を理解するためのポイントとなります。 花の中央にメシベがあり、その周囲にオシベがあり、それらを取り囲むように花弁があり、花弁の外側にガクがある、これが花のつくりの基本で、場合によってはそのいずれかが欠ける場合もありますが、これらの位置関係は変わりません。 このことを頭において、ドクダミの花を見ましょう。

 ドクダミの花の白い4枚を花弁と思っている人もいるようです。 しかしもしこれが花弁なら、その内側にあるはずのオシベと、さらにその中心部にあるはずのメシベはどれでしょうか。
 オシベが退化した雌花やメシベが退化した雄花の可能性も考える必要がありますが、メシベがあれば花粉をどこでどのように受け取るのかを考える必要がありますし、オシベがあれば花粉が出ているはずです。

 じつはドクダミの花は小さく、たくさんの花が寄り集まっています。 上の写真の「たくさんの花のあつまり」と書いてある部分がそうです。
 一見1つの花とは思えない小さなほんとうの1つの花を「小花」と呼ぶことにします。 また「花序」とは花の付き方を言うのですが、ここでは「花の集団」の意味で使うことにします。 すると、「ドクダミは棒状の花序に小花を密生させる」と表現することができます。
 ここまで見てくると、4枚の白い花弁のようなものは、花弁では無いことが分かります。 花弁はそれぞれの花の構成要素ですが、この4枚の白い花弁のようなものはたくさんの花からなる花序の下に位置します。 この白い4枚は、“たくさんの花を包み込む”という意味で「総苞」と呼ばれています。 この総苞は、花の集団の存在場所を虫たちに教える“広告塔”としての働きをしているのでしょう。

 上は花序の一部を拡大したもので、たくさんの小花(=ほんとうの花)が集まっています。 1つの小花は、白い色をした柱頭が3つに分かれた1本のメシベと3本のオシベからなり、花弁もガクも退化しています。
 たくさんの小花がぎっしりと並んでいるので、上の写真では1つの小花が分かりにくいかもしれません。 そこで花序を横に切断し、切断面を上から見たのが下の写真です。 赤い四角で囲ったのが1つの小花です。 3本のオシベのうちの2本がメシベの左右に出ています。 メシベ基部の緑色に膨らんでいる部分は子房です。

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2014年6月28日 (土)

マツノシラホシゾウムシ

Matsunosirahosizoumusi140623_1

 アカマツの幹に、交尾中のマツノシラホシゾウムシがいました。 従来マツノシラホシゾウムシという種名で呼ばれていたゾウムシには3種あるようですが、森本桂(1962)の、この3種に近似種3種を加えた検索表及び解説(こちら:林業試験場研究報告第135号)によれば、小楯板は密に点刻され光沢を欠くことや、オスの第1間室には明瞭な小突起の列があること(下の写真:1枚目の写真の一部拡大)などから、写真のゾウムシはマツノシラホシゾウムシでよさそうです。

 マツノシラホシゾウムシやその近縁種の幼虫は、衰弱したマツ類の靭皮部を食べますが、健全木に対しては、樹脂のために加害できないようです。

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2014年6月27日 (金)

アリモドキ科の一種

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 写真はコナラの木にいたアリモドキ科の一種で、下になっている少し大きいのがメス、上に乗っているのがオスでしょう。 上の写真は、コナラの芽と比較して大きさが分かるように撮ってみました。
 上の写真は新梢、下の写真は葉の裏と、カメラを近づけると逃げ回っていましたが、しばらくは雌雄が離れずにいてくれました。

 アリモドキ科は、翅を見て分かるように、甲虫の仲間です。 ただ、前胸と、翅のある中胸および後胸との間が大きくくびれているために、多くの甲虫とはかなりイメージが異なっていて、名前のとおり蟻に似た体形に見えます。 もちろん蟻は腹部の2節目と3節目の間がくびれていて、くびれの位置は全く異なりますが・・・。
 写真のアリモドキは、色彩的にはホソクビアリモドキに似ているのですが、メスにもオスにも前胸背面にコブのような盛り上がりがあることが気になりますので、とりあえず「アリモドキ科の一種」としておきます。 それと、アリモドキは地上性だと言われていますが、撮影した所は地表から1.7mほどの高さがありました。

 アリモドキ科を理解する参考になるよう、3月下旬に撮ったヨツボシホソアリモドキを下に載せておきます。 体長は3mmほどでした。

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2014年6月26日 (木)

ウラジロチチコグサ

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 ウラジロチチコグサは南アメリカ原産のキク科の帰化植物です。 1970年代に帰化していることが知られるようになりましたが、急速に分布を広げました。

 頭花は先が細くなっていて、花が咲いていても、ほとんど目立ちません。 葉は上面は緑色、下面はねた毛が多く、白っぽく見えます。 茎につく葉の縁は波打っています。

 上は痩(そう)果と冠毛の様子を撮ったものです。 冠毛は基部がリング状に合生しています。 この痩果が風に運ばれた後には、下の写真のように開いた総苞が残ります。

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2014年6月25日 (水)

ルリジガバチ、ヒメハキリバチ、ジガバチモドキの一種

 5月中旬にサイジョウハムシドロバチナミハセイボウのいた東屋に行ってみました。
 茅葺屋根に営巣するハチはすっかり変わっていて、ルリジガバチ、ヒメハキリバチ、ジガバチモドキの一種などが飛び回っていました。

● ルリジガバチ(アナバチ科)

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 ルリジガバチは、クモを幼虫の餌として竹筒などに営巣します。 体の長さのわりには、細身を活かして、思ったより小さな穴に出入りできるようです。 大きいだけあって、動きは速く、主に屋根の上を飛び回っていて、とても写真には撮れませんでした。
 写真は東屋の柱や壁にとまった瞬間を撮ったものです。

● ヒメハキリバチ(ハキリバチ科)

 写真はヒメハキリバチだと思いますが、自信はありません。 飛びながら茅葺屋根の穴を選ぶのには時間をかけますが、選んだ穴に入るのは素早く、穴から出る時はもっと速く、とまっている時間はほとんどありません。

● ジガバチモドキの一種(ギングチバチ科)

 ジガバチモドキの動きもヒメハキリバチに似ていて、なかなか満足な写真を撮らせてくれません。 ジガバチモドキには多くの種が知られていて、この写真から種を絞り込むことは諦めました。

※ これらの茅葺屋根の蜂の巣に寄生するセイボウの仲間を期待したのですが、今回は残念ながら見ることはできませんでした。

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2014年6月24日 (火)

アジサイの花

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 「アジサイ」はアジサイの仲間の総称としても使われますが、以下に書く「アジサイ」は、たくさんの花が集まって盛り上がり、上の写真のように手まり状になった狭義のアジサイ(学名は Hydrangea macrophylla f. macrophylla )のことです。 このアジサイは、日本に自生するガクアジサイ(学名は Hydrangea macrophylla f. normalis )から観賞目的で作られたものです。
 ガクアジサイのところ(こちら)で書きましたが、ガクアジサイの花は周辺部に虫に花の存在をアピールする装飾花を配置し、中心部には種子生産を目的とした小さな両性花をたくさん配置しています。 アジサイ(狭義のアジサイ:以下同じ)は、このガクアジサイの装飾花の多いものを選択することを繰り返し、ほとんど装飾花ばかりになった品種です。 なお、上に書いた学名の「 f. 」はラテン語の forma の略で、「品種」を意味します。 つまり、アジサイとガクアジサイは品種の違いであり、同種です。
 上で、アジサイの花は、ほとんど装飾花ばかりの集団だと書きました。 装飾花は、ガクが大きくなった花で、目立ちますが、受粉し種子を作るという生殖器官としての機能は低下しています。

 写真のアジサイの花は、ガクと花弁の色が異なっていて、花のつくりについて理解しやすくなっています。 このアジサイでは、ガクはピンク系で、花弁はブルー系です。 上の写真では、どの花も4枚のガク片は大きくほぼ水平に開いていますが、多くの花の花弁は閉じたままで、花弁が開いてオシベやメシベが現れているのは写真の下に写っている2つの花のみです。(写真はクリックで拡大します。)

 上は花弁の開いている花の中央部を拡大したものです。 花弁は4枚、オシベは8本、1本のメシベの柱頭は3つに分かれています。

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2014年6月23日 (月)

スジチャタテ

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 前にオオスジチャタテを載せましたが、今回は同じ属( Psococerastis )で、それより少し小さなスジチャタテです。
 スジチャタテは幼虫は集団で暮らしますが、成虫になると分散してしまいます。 スジチャタテの餌は樹幹や岩石等の表面で育つ不完全地衣類(不完全菌類と藻類の共生)ですが、写真はゴンズイの葉軸上です。 羽化し、飛んできて、たまたまとまったのがこの場所だったのでしょうか。

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2014年6月22日 (日)

キリウジガガンボ

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 キリウジガガンボは都市部から農耕地周辺まで普通に見られるガガンボです。 名前を漢字で書くと「切蛆大蚊」で、幼虫つまりウジが腹部の途中で切られたような形をしているようです。 なお、幼虫は腐った植物や植物の若い根や芽などを食べているとのことです。

 以上は同一個体でオス、以下はメスです。 ガガンボの仲間の雌雄は腹部の端で見分けることができ、メスの腹端は尖っています。

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2014年6月21日 (土)

センノキカミキリ

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 センノキとはウコギ科のハリギリの別名です。 センノキカミキリは、ブナやアジサイなども食べますが、その名のとおり、ハリギリ、タラノキ、ヤツデ、ウドなどのウコギ科の植物が好みのようです。 成虫は若枝や葉柄などを食べますが、幼虫もこれらのウコギ科の枯死部を食べて育つようです。
 写真のカミキリは壁にとまっていたのですが、たぶんセンノキカミキリだろうと思います。

 本来は夜行性のカミキリで、灯火に飛来したと思われ、壁でじっとしているところを見つけたのですが、カメラに気付いて目覚めたのか、けっこう速足で逃げ回り、ついには飛び去ってしまいました。

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2014年6月20日 (金)

アヤシラフクチバ

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 アヤシラフクチバが、コナラの幹の窪みに顔を埋めるようにして、樹液を熱心に吸っていました。 カメラを近づけてもフラッシュを光らせてもおかまいなしです。

 アヤシラフクチバはシタバガの仲間で、成虫は6月~8月頃に出現します。

 上の写真をよく見ると、トゲアシモグリバエ科の Traginops orientalis やショウジョウバエの仲間なども、あちこちにいます。
 「アヤシラフクチバ」を漢字で書くと「綾白斑朽葉」ですが、「綾」がよく分かりません。 綾織の模様に由来するのでしょうか。

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2014年6月19日 (木)

ハナビゼキショウ

 ハナビゼキショウは湿地に生えるイグサ科の多年草です。

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 ハナビゼキショウは茎も葉もとても扁平です。 上の写真では扁平な茎に扁平な葉が寄り添っています。

 上は葉(左)と茎(右)の断面です。 繊維が縦に走っていますので、なかなかきれいに切れませんが・・・。
 葉にも茎にも、あちこちに横すじがみえます。 葉にも茎にも気体の溜まっている(=細胞の無い)所があり、気室と呼ばれていますが、この横すじはその気室の隔壁です。 茎では気室は維管束の左右に分かれますが、葉においても、完全に葉を横切っている隔壁はありません。 これはいくつかの気室が並行して存在しているからで、多管室と呼ばれています。 単管室か多管室かは、この仲間を見分ける時の1つのポイントになります。

 花は枝分かれした茎の先に4個~8個ずつ集まってつきます。

 イグサ科、カヤツリグサ科、イネ科などは、同じ単子葉植物のユリ科などの虫媒花から風媒花へと変化していったグループと考えられます。 このなかでイグサ科の花はまだ風媒花に適した花としての特殊化が少なく、花被片は6枚あり、特にハナビゼキショウの仲間は、オシベが6本そろっています。
 ピンク色をした美しい花柱は3本、細かい枝を羽状に分けているのは、風に乗って飛んできた花粉を効率よく捕らえるための工夫でしょう。

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2014年6月18日 (水)

カレハガ

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 壁の高い所にとまっていたカレハガ、腕をいっぱいに伸ばしてピントはカメラ任せで撮ったのが上の写真です。 カメラの液晶モニターで確認し、ちゃんと撮れていると思っていたのですが、PCで拡大してみると、ピントはみごとに壁に合っていました・・・。
 棒で突くと、飛び去らずに下に落ちたので、それを手にとまらせて撮ったのが下の写真です。

 カレハガの成虫は年2回、6~7月頃と8~9月頃に出現します。 名前のとおり、何枚かの葉が枝についたまま萎れて重なった状態にとてもうまく擬態しています。 棒で突いても飛ばないのも、擬態に自信があって、枯葉として落下した方が生存率が高いということでしょうか。
 幼虫の食餌植物が、ウメ、モモ、サクラ、スモモ、ナシなどのバラ科やヤナギなどであることと関係するのかもしれませんが、山の中よりも人里で見る機会の方が多いようです。

 顔を拡大して撮った上の写真を見ても、口がはっきりしません。 カレハガ科の成虫の口は退化しています。 交尾・産卵のための成虫で、食を楽しみ、長生きして楽しく生きる人生ならぬ“虫生”は期待できません。

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2014年6月15日 (日)

カシルリオトシブミの揺籃づくり

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 カシルリオトシブミは前にも載せました(こちら)が、揺籃を作っているところに出会えましたので、再度の登場です。
 上はイタドリの葉で揺籃を作っているメスを下から見上げるようにして撮っています。 上の写真からは少し分かりにくいですが、揺籃は葉縁をほぼ一定の幅で細長く切り取って作られています。 前にも書きましたが、いろんな葉で揺籃を作りますが、カシで揺籃を作ることは稀で、イタドリなどが多いようです。

 撮っている時は気づかなかったのですが、カシルリオトシブミの前胸背にはダニがいます。

 上は作った揺籃を葉から切り落とそうとしているところです。 この写真のすぐ後に、揺籃は切り落とされました。
 オトシブミの仲間は、種類によって揺籃を葉につけておくものと、このように完全に切り落とすものがいます。

 上は近くにいたオスです。 オスの前脚は、メスを抱きかかえるためでしょうか、メスよりも長く、少し湾曲しています。

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2014年6月14日 (土)

テイカカズラの花

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 テイカカズラはキョウチクトウ科のつる性常緑低木です。 和名は謡曲「定家」に由来しています。
謡曲「定家」 : 賀茂の斎院だった式子内親王は藤原定家と人目を忍ぶ深い契りを結びましたが、世間に漏れ、逢えぬまま亡くなりました。 それ以来定家の執心が、葛となって内親王の墓にまといつき、内親王の魂もまた安まることがありませんでしたが、旅の僧の法力によって成仏し、テイカカズラにまといつかれた墓の中に帰ります。

 テイカカズラの花の色は歌人藤原定家の心の色かもしれません。 ところがこの花、外見は清楚ですが、生殖器官としての花のつくりとなると、さすがにキョウチクトウ科の花、なかなか複雑です。

 上は花の中央部を見たものですが、中心に円錐形のものが見えるだけで、オシベもメシベもはっきりしません。 白く芳香のある花は、夜の蛾による花粉媒介を思わせます。 円錐形の周囲の5つの穴は、蛾が口吻を差し込む所なのでしょう。

 上は花を横から見たものです。 ガク片は5枚、色の付いた花筒が長く伸びています。 この花の断面を作ってみると・・・

 上の花の断面を見ると、左に子房があり、そこから花柱が長く伸び、三角錐の部分に入っています。 三角錐の部分はゴチャゴチャしているうえに花粉があって分かりづらくなっています。

 上は花粉が出る前のツボミの三角錐付近の断面です。 花粉の入ったオシベの葯が三角錐の内側にあります。 つまり花粉は花の外にではなく、三角錐の内側に出されます。

 上は咲いている花の三角錐付近の断面です。 花粉が三角錐の外側に出ていますが、これは断面を作る時に出たものです。
 他の花で吸蜜し、口吻に花粉をつけた蛾が飛来したとしましょう。 蛾は三角錐の周囲にある穴から口吻を差し込み、花筒の底にある蜜を求めて口吻を伸ばします。 さて、蜜を吸い終え、口吻を抜こうとした時です。 どうやら花筒の内側に生えている毛によって、口吻は三角錐の細い隙間に誘導されるようです。 そして口吻を抜く過程で、口吻に付けていた他の花から運んできた花粉は拭われて①にくっつき、②の所で粘液をつけられ、その粘液に③の花粉がくっつく、ということになるようです。 花粉を受け取るメシベの柱頭は①の場所にあります。

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2014年6月13日 (金)

ヒシウンカ科の一種

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 写真はヒシウンカ科の一種だと思います。 体長は5mmほど、壁にとまっていました。 ウンカ類やヨコバイ類は形態も色彩も個性豊かでおもしろいのですが、名前を調べるのはたいへんです。

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2014年6月12日 (木)

キイロケブカミバエの産卵

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 ノアザミのツボミに産卵中のキイロケブカミバエがいました。 しっかり産卵管を刺し込んでいます。
 キイロケブカミバエはこのようにアザミの花に産卵し、幼虫はアザミの子房を食べて育ちます。

 産卵時は腹部のいちばん太い所から曲げるんですね。

 下はノアザミの葉の上にいた別個体です。

 体長は産卵管を含め、8.5mmでした。

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2014年6月11日 (水)

ゴンズイの花

 ゴンズイはミツバウツギ科というマイナーな科に分類されています。 このミツバウツギ科は、従来のクロンキスト体系ではムクロジ目ミツバウツギ科とされていましたが、APG植物分類体系では、この小さな科がさらに2つの科に分割され、フエルテア目タピスキア科とクロッソソマ目ミツバウツギ科になりました。 目(もく)まで変更されたということは、ほんとうによく分かっていなかったのでしょうね。
 日本に自生するミツバウツギ科の植物は、ミツバウツギ、ゴンズイ、ショウベンノキの3種のみです。 このことからしても、ミツバウツギ科の植物は、個体数は少なくないのですが、かわった植物だと言えるでしょう。
 ゴンズイは秋になると赤い果実と黒い光沢のある種子とが目立ちますが、これもたしかに特徴的な果実と種子です。 このことはこちらに載せました。
 前振りが長くなりましたが、ではそのゴンズイの花はどんな花でしょうか。

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 ゴンズイの果実と種子は知っているが、花は知らないという人も多いのではないでしょうか。 じつは花はとても小さく、淡黄緑色で目立たず、咲いていても気づかない人が多いのでしょうね。
 上がゴンズイの花序、下はその花を拡大したものです。

 花は上の状態で完全に咲いていて、平開しません。 咲いている花の直径は3~3.5mmほどです。 花弁とガク片は5枚ずつありますが、ほぼ同形で、色もよく似ています。 オシベも5本です。

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2014年6月10日 (火)

ヤツメカミキリ

Yatsumekamikiri140528_1

 サクラの葉の上にいたヤツメカミキリ、なかなか美しいカミキリです。

 サクラやウメなどの老木に産卵するらしく、この体の色は、それらの幹に多いウメノキゴケなどの地衣類の上で保護色になるとも言われています。
 似た模様を持つカミキリは、ムネモンヤツボシカミキリやオキナワモンキカミキリなど、何種類かいます。

 ところで、和名の「ヤツメ」は何をさしているのでしょうか。 上翅の8つの黒斑を眼に譬えたのでしょうか。 それとも片側の8個の黒い列、つまり本当の複眼とその上にある頭部の1つの黒斑、前胸背の2つの黒斑と上翅の4つの黒斑のことでしょうか。 ヤツメウナギのケースをそのままあてはめると、後者ということになるのですが・・・。

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2014年6月 9日 (月)

バラルリツツハムシ?

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 カキの木の葉に、写真のような、青色の光沢が美しいツツハムシがいました。 カキの葉を食べているところは確認できなかったのですが、たくさんいたので、カキの葉を目的に来ていたのだと思います。
 このような色のハムシは何種類かいて、はっきりしないのですが、バラルリツツハムシの食餌植物はバラに限らず多食性であることや、触角の基部が淡色であることなどから、「?」付きでバラルリツツハムシとしました。

 上の2枚の写真のように、光の当たり方で色が違ってみえます。

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2014年6月 8日 (日)

フトイ

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 写真はフトイ(太藺)、つまり「太い藺草」です。 イ(イグサ)の花序が茎の途中につくように見えるのに対し、フトイは茎の頂に短い苞葉と花序をつけます。

 ただし、ほんとうはイグサも茎の頂に花序をつけ、そこから先に伸びているのは、茎にとてもよく似た苞葉だということは、イグサのところで書きました。

 つまりフトイもイ(イグサ)も、花序の付き方は、見かけは違っても、植物学的にはそんなに違いは無いのですが、花のつくりがかなり違っていて(今回はこのことについては略します。過去の記事を見てください)、イ(イグサ)はイグサ科ですが、フトイはカヤツリグサ科です。

 フトイは日本では観賞用程度にしか利用されていませんが、南米ペルーとボリビアの境にあるチチカカ湖のトトラも、フトイと同じ属の植物です。 チチカカ湖では刈り取ったトトラを湖面に大量に積み重ねて浮島を作り、その上で生活する他、トトラを編んで船を作ったり、腐ったトトラを肥料にするなど、様々にトトラを利用しています。

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2014年6月 7日 (土)

ヒゲブトコバエ

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 写真は、もう1ヶ月前になりますが、歩いている私の目の前をウロウロする、いわゆるメマトイをタオルで押さえて殺し、撮ったものです。
 調べてみると、ヒゲブトコバエ科のヒゲブトコバエ(旧名クロメマトイ)、学名 Cryptochetum nipponense のようです。

 この小さなハエは、目にまとわりつく理由はよく分かっていませんが、オオワラジカイガラムシに寄生して育つことが知られています。 また、家畜等の眼や、時には人の眼にも寄生する東洋眼虫という寄生虫の中間宿主でもあります。

 いわゆるメマトイとは、同様の習性を持つ虫の総称で、日本に生息するのは複数の科にわたる十数種だと言われていますが、特に多いのが、昨日載せたショウジョウバエ科のオオマダラメマトイやマダラメマトイと、このヒゲブトコバエだと言われています。 これでメマトイの主な3種をブログに載せることができました。
 しかし、6月3日に堺自然ふれあいの森で捕らえた下のメマトイは、上の3種のいずれとも異なりました。 やはり身近な所にいろんなメマトイがいるんですね。

 このメマトイはショウジョウバエ科だと思いますが、今のところ、それ以上のことは分かりません。

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2014年6月 6日 (金)

オオマダラメマトイ、マダラメマトイ

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 このブログの5月30日に載せた、コナラの樹液に集まっていた虫たち(こちら)の続編です。 その後も撮りには行ったのですが、いつもオオスズメバチやモンスズメバチなどのスズメバチの仲間ががんばっていて、なかなか満足な写真を撮らせてくれません。 とにかく、いちばん個体数の多いのは、上の写真の中央と右に写っているショウジョウバエの一種でした。
 上の写真で、左は前に載せたトゲアシモグリバエ科の Traginops orientalis で、中央と右は同種で、腹部の膨れ具合から、中央がメスで右がオスでしょう。 オスを横から見たものを、下に載せておきます。

 このショウジョウバエは、前回の記事でおちゃたてむしさんに教えていただき、マダラメマトイの仲間( ショウジョウバエ科カブトショウジョウバエ亜科カブトショウジョウバエ族メマトイ(タカメショウジョウバエ)属マダラメマトイ亜属 )のようだというところまでは分かりました。 しかし、マダラメマトイ亜属は5種しかいないようですし(こちら)、個体数の多かったこともあり、このままではすっきりしないので、「一寸のハエにも五分の大和魂・改」に尋ねてみました。 実際の質問といただいた回答はこちらを見ていただくとして、ここではその概略と結論だけを書いておきます。

 同定には腹部背面の様子がポイントとなることが分かりました。 上は翅による光の反射が少なく、腹部背面の様子が比較的よく分かるメスの写真です。
 結論としては、1枚目~3枚目のショウジョウバエはオオマダラメマトイ Amiota(Phortica) magna だろうということになりました。 そして4年前に私の目にまとわりついて殺されたメマトイ(こちら)も、露出をかなりオーバーに撮っていて印象は異なりますが、このオオマダラメマトイだったようです。
 ところで、腹部背面の様子が比較的よく分かる写真を探しているうちに、少数ですが、下のようなものが見つかりました。 これを狙って撮ろうとしたものではないのでピントはあまくなっていますが・・・。 この場所の樹液に集まっているマダラメマトイの仲間は1種類だと思い込んでいましたが、違ったようです。

 これは、マダラメマトイ Amiota(Phortica) okadai だろうということになりました。 なお、上の学名で、( ) 内は亜属名です。 亜属の名称がある場合の学名は、このように「 属名(亜属名) 種名 」という書き方をします。

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2014年6月 5日 (木)

ゴウソ

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 ゴウソは湿地に生えるカヤツリグサ科スゲ属の多年草です。 名前の「ゴウ」は「郷」だと思われますが、「ソ」は「麻」で、6月中~下旬頃に穂茎を抜き取り、乾燥させ、編み紐として使用されたようです。

 上の写真は花序の部分を撮ったもので、頂小穂(先端に出る小穂)は雄性で、その下につく数個の小穂は雌性です。 この雌小穂がぶら下がる様子から、タイツリスゲ(鯛釣菅)の別名があります。

 上は雌小穂の一部を拡大したものです。 スゲ属の特徴として、メシベは果胞という袋状のものに包まれて保護されていることが挙げられます。 上の写真では、果胞と鱗片のセットが規則正しく並んでいて、果胞の先からは、受粉が終わって枯れかけているメシベの先端が出ています。
 この果胞の中で果実ができるのですが、果胞の形から想像できるように、中にできる果実はレンズ形です。(「レンズ状果実」と呼ばれています。)

 上は果胞の表面を拡大したものです。 ゴウソの果胞の表面は、全面が小さな粒点で覆われています。

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2014年6月 4日 (水)

ウスモンカレキゾウムシ

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 フジの枯れ枝でよく見られるウスモンカレキゾウムシですが、夜間に灯火に惹かれて飛来したのか、壁にくっついていました。

 ウスモンカレキゾウムシはゾウムシ科アナアキゾウムシ亜科に分類されていて、同属には「○○モンカレキゾウムシ」という名前のゾウムシが何種類かいます。

 これだけ明瞭な模様を持ちながら、なぜ「ウスモン」なのかと思いましたが、同属の「○○モンカレキゾウムシ」には、黒っぽい体色に白い明瞭な紋のあるものが多く、それらに比較すると、たしかに紋がよくわかりません。

 それにしても、すごい鱗片ですね。

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2014年6月 3日 (火)

コマルハナバチ

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 モチツツジの花に来ていた写真の蜂はコマルハナバチだと思います。 このブログでは前にトラマルハナバチオオマルハナバチを載せていますが、マルハナバチの仲間は、野生植物も作物も含め、多くの植物の主要な花粉媒介者(ポリネーター)です。

 コマルハナバチはマルハナバチの仲間のうちでは春にいちばん早く出現し、他のマルハナバチの多くが秋まで活動するのに対し、6月には新女王蜂が出てきて、コロニーを解散してしまいます。
 新女王蜂は来年の春まで土の中で過ごし、春に目覚めた女王蜂は働き蜂を産み、コロニーを形成します。
 写真の蜂は5月18日の撮影ですが、大きさからして女王蜂だと思います。 働き蜂は女王蜂の体長の半分ほどしかありません。 巣を作り働き蜂を産みと働き詰で、翅は擦り切れ、毛も少なくなっているようです。

 コマルハナバチの体は、腹部の先端付近のオレンジ色と、個体によっては腹部に黄色い帯を持つ以外は、フサフサの黒い毛で覆われています。
 クロマルハナバチも、腹部の先端付近のオレンジ色以外は黒い毛で覆われていますが、クロマルハナバチの毛は短く整っていて、写真のようなボサボサの状態にはなりませんし、舌が短く、花筒が短い花を好む傾向があるようです。

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2014年6月 2日 (月)

キリの葉の皿状器官など

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 上がタイトルに書いた、キリの葉の表面に見られる「皿状器官」で、、斜め上から見ています。 深皿状の皿状器官に液体が盛られているものも、空の皿状器官も見られます。 大きさは大きいもので皿の直径が 0.4mm ほどです。
 下は真上から見た皿状器官です。(写真はクリックで拡大します。)

 キリの葉の表面にこんなものがあることを教えてくれたのは、以下に書くように、アリさんです。
 キリの葉にはカメムシなどがよくいます。 何かいないかと探していると、あちこちの葉でクロヤマアリが何か去り難そうにうろうろしています。 アブラムシがいるわけでもないのに、と、しばらくみていると、葉身の葉柄に続く所に特にこだわりがあるようです。 その部分をよく見ると何か白い粒がたくさんついています(下の写真)。

 今まで気づかなかったのですが、この白い粒は、キリのどの葉にもあるようで、葉身の基部に多いのですが、少数は葉面全体に散在しているようです。 下の写真でも、クロヤマアリの口は葉の表面に接していますし、よ~く見れば、大顎の下に少しだけですが白いものが見えています。

 この白い粒は何だろうかと帰宅後に検索してみると、東京工業大学・辛島研究室のHP(こちら)に載せられている皿状器官だと分かりました。
 葉を食害されたり吸汁されたりすることを防ぐためにアリをボディガードとする植物はいろいろあります。 アリを葉に留まらせるために花外蜜腺を持つ植物も少なくありません。 キリの皿状器官も、アリを葉に留まらせるための餌のようで、上記辛島研究室のHPによれば、糖を含む液体が皿状器官から分泌されるようです。

 このHPによれば、キリは皿状器官以外にも、腺毛や樹枝状毛でも防衛に努めているようです。 腺毛は粘性の高い液体で、樹枝状毛は絡まることで、植物に害を与える虫たちの活動を妨害しているのでしょう。

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 上は葉の縁で見られた腺毛、下は手前が葉脈上で見られた樹枝状毛、奥が皿状器官です。

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 下は若い小さな、これから大きく広がっていくであろう葉の一部を拡大したものです。 腺毛や樹枝状毛は密生していますが、皿状器官は数も少なく、液もまだ分泌されていないようです。

 下は皿状器官の多い所に来ていたスズキクサカゲロウです。

 クサカゲロウの仲間の成虫は花粉やアブラムシの甘露を主食としていますので、皿状器官に飛来することは理解できますが、キリの防衛には役立っているのでしょうか。

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2014年6月 1日 (日)

ヒメコバチ科 Entedon nomizonis のオス

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 写真はおちゃたてむしさんのところにも載せられているヒメコバチ科の Entedon nomizonis のオスだと思います。 体長は2.5mmほどでした。 5月24日に大阪城公園のケヤキの葉にいました。

 冬季にはこのような小さな蜂をたくさん載せていますが、最近はあまり載せていません。 ひとつには暖かくなって虫が活動的になって撮る前に逃げられるということもあるでしょうし、大きな虫が目立ち、そちらに目を奪われて小さな虫をあまり探さなくなったということもあるでしょうが、それぞれの虫の生活史の関係で、どうも数mmの小さな成虫が少なくなっているように思います。
 そんななかで、この蜂は、おちゃたてむしさんのところに載せられているものも、6月4日に撮影されたものです。 オスが見られるということは、今の時期がこの蜂の繁殖時期なのかもしれません。
 この蜂はノミゾウムシの幼虫に寄生するようです( 詳しくはおちゃたてむしさんのコメント欄を参照してください)。 写真の蜂がどのノミゾウムシの幼虫に寄生していたのかは不明ですが、同じ大阪城公園のケヤキで、昨年の4月下旬にたくさんのノミゾウムシの幼虫を確認していますので、参考に下に載せておきます。

 ノミゾウムシの幼虫は葉の葉肉部分にいます。 幼虫に葉肉を食べられた葉は、その部分が褐色になっています(上の写真)。 この褐色になった部分を破ると、下のようなノミゾウムシの幼虫を見ることができます。

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