« イボヒラタカメムシ | トップページ | ニッポンヒゲナガハナバチ »

2014年5月 9日 (金)

コジイの花

Sii060521_1

 上の写真で、上に伸びているのがコジイの雌花序、そして下がコジイの雄花序です。

 私の住んでいる地域の林は、放置しておくと、時と共に生えている木の種類は変化し、最終的には( 極相林といいます )コジイの林になるはずの場所です。 そんな場所は、神聖な所としてあまり人手が入らなかった寺や神社の林に小規模に残されています。

 なぜコジイの林になるのかというと、コジイは他の植物に比べて、林の中の薄暗い所でも生長していけるし、時間はかかりますが高くなれる木だからです。 つまりコジイの葉は薄暗い所でも光合成で“儲ける”ことができます。 ですからコジイの林では、コジイの葉の下に位置するコジイの葉も光を吸収して光合成を行います。 つまりコジイの林では葉が幾重にも重なり、林の中は薄暗くなります。
 コジイは虫媒花です。 つまり虫に花粉を運んでもらわなければ、子孫は増やせません。 しかし1日中薄暗い林の中で花を咲かせても、虫たちに花をみつけてもらう効率は悪くなるでしょう。 ですからコジイは林のいちばん上( 林冠といいます )に花を咲かせます。


堺市南区鉢ヶ峯寺にある法道寺のコジイ

 コジイはブナ科です。 ブナ科は小さな花を穂状にたくさんつけます。 花の時期のコジイの林を外から見ると、1つひとつの花は目立たなくても、たくさんの花で林全体が白っぽくなり、遠くからでもよく目立ちます。 そして近づくと、甘い強い香りがします。 この色とにおいで、たくさんの虫を引き付けます。

 上の写真で、コジイの花の近くを飛び回っているのはベニカミキリでしょうし、赤い丸印の所にもいろんな甲虫がいます。 しかしそれらの虫たちを観察しようとしても、林の高い所です。 たとえコジイの単木があって低い所に花が咲いていても、花の中心は木の上部で、虫たちはなかなか下に降りて来てくれません。
 最近あちこちで、林の上部に観察用の橋を作っている所ができはじめました。 コジイの林の林冠部に橋を作ってくれる所はないものでしょうか。

|

« イボヒラタカメムシ | トップページ | ニッポンヒゲナガハナバチ »

木1 常緑樹」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: コジイの花:

« イボヒラタカメムシ | トップページ | ニッポンヒゲナガハナバチ »