キジの母衣(ほろ)打ち
春になり、鳥たちも繁殖の時期を迎えようとしています。 繁殖期に入り、縄張りをつくってメスを誘う鳥も多くいます。 キジもそのうちの一種です。
キジの縄張りの主張とメスの誘いは鳴き声と羽ばたきの音で行いますが、この羽ばたきは「母衣打ち」と呼ばれています。
「母衣(ほろ)」とは戦国時代の武者が背中につけた布製の袋状のもので、これをつけて馬で疾走すると、母衣が風をはらんで膨らみ、背面からの矢を防いでくれます。 疾走すると母衣が風のために震えて音が出ますが、キジの激しい羽ばたきで出る音を、この母衣の音に喩えたものでしょう。
鳴き声の前後に母衣打ちを行う場合もありますが、下の写真( クリックで拡大します )のケースでは・・・
草むらから登場したオスは・・・
よく目立つ場所に立ち・・・
背筋を伸ばし・・・
大きく口を開けて一声「ケ・エーン」と鳴き・・・
母衣打ちの後・・・
草むらに戻っていきました。
繁殖期のオスは顔の赤い肉腫が肥大しています。 非繁殖期のオスや飛翔の様子はこちらに載せています。
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コメント
こんにちは。
「雉も鳴かずば撃たれまい」とは良く言ったものですね。メスの気を引くためのディスプレイなのですから目立つのは当然なんでしょうけれど。
投稿: kanageohis1964 | 2014年4月12日 (土) 07時49分
鳴くだけならまだしも、姿を見せて顔の赤い肉腫を誇示しなければならないところが問題なのでしょうね。
繁殖期のオスは他のオスの赤い肉腫に敏感になっていて、他の赤いものにも突っかかっていくこともあるようですよ。
投稿: そよかぜ | 2014年4月12日 (土) 23時32分