シロフフユエダシャク-謎の行動-
2月22日、雑木林の径を歩いていると、白っぽい小さな蛾がひらひらと飛んできて、近くの斜面に止まったように見えました。 近寄ってみると、枯葉に「頭隠して尻隠さず」の状態でとまっていました。
またすぐに飛び立たれるのではないかと心配しながらも、そーっと枯葉を取り除くと、少し動きましたが、飛び立ちませんでした。 見るとシロフフユエダシャクのオスでした。 フラッシュを光らせても、飛び立つ気配はありません。
だんだん大胆になってきて、とまっている枯枝を持ち上げても、全く飛ぶ気配はありません。
シロフフユエダシャクは昼に活動する蛾ではありません。 しかし、この蛾はちゃんと飛んでいました。 飛んでいる状態から、飛べるのに飛ばなくなる状態へ数秒~数十秒で切り替わるのは、これらの蛾にとっては“正常な”行動なのでしょう。
冬の昼間に壁などにとまっている蛾がなかなか飛んで逃げないのは、体温が上昇するまで飛べないのだと思っていました。 しかし今回の様子を見ると、どうもそれだけではないようです。
もし私が鳥なら、飛ばない蛾はすぐに餌にするでしょう。 餌にされる以上の生態的な意義が蛾にあるのでしょうか。
昆虫の行動の大部分は本能的な行動です。 知的に行動している私たちからすると、「理解」できない行動ですね。
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