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2013年12月31日 (火)

ヤノズキンヨコバイ

Yanozukinyokobai131220_1

 今日は頭巾を被って煤払い、というわけでもありませんが、写真はヨコバイ科ズキンヨコバイ亜科のヤノズキンヨコバイ( Idiocerus yanonis )だろうと思います。 体長は翅端まで4.5mm、ヤツデの葉の裏にいました。

 写真は全て同じ個体ですが、撮る角度によって、複眼の黒い斑紋のうち、小さい斑紋の位置が変化しています。 つまり複眼の大きな黒い斑紋は色素によるもので、小さい方は偽瞳孔なのでしょう。

(2013.12.20. 堺市南区 茶山公園)

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2013年12月30日 (月)

ハラビロクロバチ科Synopeas属の触角

 一昨日、長い脚と長い触角を持ったハラビロクロバチ科Leptacis属の蜂を載せました(こちら)。 下はピンボケですが、触角と前脚の重なりが一ヶ所だけなので、触角の長い様子が比較的よく分かると思います。

Leptacis131228_1

 活動している時には、この蜂はこの長い触角をどのように使っているのか気になるのですが、眠っている状態しか見ていませんので、再会できるまでは確かめようがありません。
 そこで、よく見る同じハラビロクロバチ科のSynopeas属の蜂を捕まえてきて歩いてもらうことにしました。 この蜂は以前に一度載せていて(こちら)再登場になりますが、その時はやはり睡眠中でした。

 この蜂の触角は、Leptacis属のものほど長くはありませんが、曲がり方など共通点の多い触角です。 実際に歩いている所を見ると、盛んに触角でタッピングしながら歩いていました。 その様子を動画にしたかったのですが、体長が産卵管を含めないと1.3mm、産卵管を含めても1.9mmの蜂が動き回っているのですから、ピントを合わせて写真を撮るのがやっとで、動画はとても無理でした。
 このようにして見ると、タマゴクロバチ亜科の蜂も、みかけはまるで違うように見えても、同じハラビロクロバチ科だけのことはあって、触角の様子はよく似ています。

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2013年12月29日 (日)

TG-2のスーパーマクロ

 デジカメで昆虫などを撮る人の増加など、マクロ撮影に関する関心が高まってきているようです。 多くのコンパクトデジカメで1cmマクロが可能になってきましたが、近づいて撮れることと、大きく撮れることとは微妙に違います。 オリンパスの TG-2 のスーパーマクロモードは、単体で“顕微鏡並みの撮影”が可能(オリンパスのホームページ)ということで注目されているようです。
 このブログの左にある「人気記事ランキング」でも、オリンパスのTG-2 スーパーマクロの記事が、2013.12.29.現在で2位になっています。 なお、人気記事ランキングは最近の4ヶ月でアクセス数の多かった記事です。
 上記の記事は、今年の2月25日に載せたものですが、ここではその後のTG-2スーパーマクロによる撮影に関して、特に光源の工夫と深度合成についてまとめておきます。

● 光源の工夫
 何をどのように撮りたいかで、カメラに対する要求は違ってくるでしょうが、私の場合は、TG-2スーパーマクロモードにおける最大の不満は、フラッシュが使えないというライティングの問題でした。(なぜライティングが必要なのか、なぜフラッシュが使えないのかは、前回のTG-2の記事をお読みください。)
 そこで、身近にあったものをかき集め、下のような装置を工夫しました。

Souchi_3

 上の図のが被写体です。 光源はLEDのヘッドランプを使いました。 ここからの光を、直接カメラのレンズに入らないようにして被写体を照らすため、使わなくなった豆電球の懐中電灯を分解して取り出した反射板を使用しました。
 実際の写真を下に載せておきます。

 上が光源として使用したヘッドランプです。

 上の写真の右のように、ヘッドランプを上に向け、その上に台(写真では黒い円形のプレート)を載せ、その上に被写体を載せます。 上の写真の被写体は、白い紙の上の褐色の荷造り用テープの切れ端にくっつけられた小さな蜂です。 そしてこれの上に写真の左の反射板を被せ、この反射板の穴の真上にレンズが来るようにTG-2をセットします。
 このようにして撮ったのが下の写真です(トリミングしています)。 体長は1.8mmで、ヒメコバチ科の一種だと思います。(写真はクリックで拡大します。)

● 深度合成について
 小さいものを大きく撮ろうとすると、ピントの合う奥行き(被写界深度)は浅くなります。 上の写真では胸部の背面にピントを合わせてありますが、それよりほんの少し低い位置にある翅にはピントが合っていませんし、それよりさらに低い位置にある脚は消えかけています。 この被写界深度は、デジイチよりも、CCDの小さいコンデジの方が深いのですが、それでもこれくらいの倍率になると、この程度です。
 最近は小さなものをくっきりと写す方法として、深度合成がよく使われるようになってきました。 昨日の記事(こちら)の最後にも深度合成した写真を載せています。
 深度合成は、焦点合成、多重焦点などとも呼ばれていて、同じ被写体を、距離を少しずつ変えて撮り、複数の写真のピントの合っている部分をコンピュータのデジタル処理によってつなぎ合わせ、1枚の写真にする方法です。 この処理をするソフトは、いろいろ販売もされていますが、私はフリーソフトの CombineZP を使用しています。
 これは例えば上の写真の場合で書けば、胸にピントの合った写真と翅にピントの合った写真から、胸にも翅にもピントの合った写真を得る方法です。 2枚の写真からでも深度合成できます(例えばタマバエの2枚目の写真)が、深度合成らしい写真を作ろうとすれは、少しずつピントの合っている場所の異なる写真を何十枚も、場合によっては100枚以上も準備します。
 この深度合成をTG-2で撮った写真で可能かどうかを確かめてみました。
 結果は、なかなか満足のいく写真を得ることはできませんでした。 その最大の理由は、TG-2にはリモコン撮影の機能が無いということでした。
 あたりまえのことですが、TG-2で写真を撮る時にはシャッターを指で押します。 カメラはもちろん三脚に固定していますが、これくらいの倍率になると、このシャッターを押し込む時にカメラが動き、被写体の位置が微妙に変化します。 セルフタイマーを使ってカメラに手を触れないでシャッターを切ろうとしても、カメラを動かさないように最新の注意を払い、セルフタイマーを何十回もセットすることは耐えられません。
 最近のコンデジには、スマートフォンでカメラを操作できるものがあります。 もしTG-2にスマートフォンからシャッターを切ることのできる機能がつけば、もしかしたら、この問題はクリアできるかもしれません。
 もうひとつの問題は、最初に載せた照明装置では、被写体を平面に置くしかなく、撮りたい方向から撮ることはできないという点です。
 昨日の記事の最後に載せた深度合成の写真(こちら)は、46枚の写真を合成して作成しています。 この46枚の写真は、上記のような理由で、TG-2 ではなく、デジイチで撮りました。 被写体は細い針の頭に軽くくっつけてあるので、いろんな方向から撮ることができます。 また、カメラに触れずにシャッターを切るために、カメラ用のリモコンを使用しています。 たいていのデジイチはリモコン使用可能です。
 一眼レフのカメラは、中にミラーがあり、シャッターを切った瞬間にこのミラーを跳ね上げ、ファインダーを通して見ていた像を撮像素子に送るしくみになっていますが、このミラーを跳ね上げる時に小さな振動が生じ、これがこのような小さなものを撮る時にはブレの原因になります。 しかしデジイチにはミラーアップ撮影機能が準備されていて、シャッターを切る前に予めミラーを上げておくことができ(ファインダーを覗いても真っ黒です)、カメラ用のリモコンでは、このミラーアップ撮影もできるようになっています。 なお、レンズ交換式アドバンスカメラにはミラーがありませんから、この心配はありません。

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2013年12月28日 (土)

ハラビロクロバチ科 Leptacis属の一種

 「堺自然ふれあいの森」のヤツデの葉の裏で見つけたスマートな蜂、体長は、体を真っ直ぐにすれば、1.7mmほどになります。 見慣れない姿で、最初は調べる手がかりも思いつかなかったのですが、頭をおもいっきり下げている姿や、脚の脛節の端が膨れているところなどから、黒くはありませんがハラビロクロバチ科かもしれないと思い、検索してみると、tukikuiさんのところ(こちら)に似たものが載せられていました。 この記事へのコメントを寄せられたKurobachiさんによれば、この属はたくさんの種を含んでいるそうで、同種かどうかは分かりませんが、同じ属であることは間違いないでしょう。 タマバエ類の幼虫に寄生するそうです。
 撮影を始めるとすぐに動き出したので、家に持ち帰りました。 しばらく冷凍庫に入れて動きを鈍くして撮影するつもりが、細い体には無理だったようで、短時間で絶命してしまいました。 それを横から撮ったのが下の写真です。

 小楯板の先端には1本の鋭い棘があります。 前脚と絡み合っていて分かりにくいのですが、触角は長く、上の写真ではZ状に折りたたまれています。 翅には毛が生えています。
(1枚目と2枚目の写真はクリックで拡大します。)

 上の写真では、口のあたりがよく分かりませんし、触角の出ている所ももう少し分かりやすくならないかと、ピンセットで絡み合っていた前脚と触角を分け、CombineZP で深度合成してみたのが下です。 レンズは手元にあった28mm広角レンズ( もう少し焦点距離の短いレンズがほしいところですが・・・)を逆向きにし、カメラとの間に接写リング(PK-13)を挟みました。

Leptacis131225czp_1

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2013年12月27日 (金)

アカハジロ(オス)

Akahajiro131225_1

 アカハジロは、中華人民共和国北東部やロシア東部で繁殖し、冬季は東南アジアなどで越冬しますが、生息地の開発などで個体数が激減しています。 日本には冬鳥として稀に飛来します。

 私との関係で言えば、'96年には自宅近くの池に飛来したのですが、まだフィルムカメラの時代で望遠レンズも持っておらず、ゴマ粒のような写真を撮っただけ。 その後は飛来したと聞いては出かけるのですが、いつも飛び去った後でした。 今回はあちこち飛び回っているようですが、大阪に居続けてくれています。

 羽を広げてくれたのはいいのですが、近すぎて・・・。
 アカハジロは漢字では「赤羽白」ですが、「赤」は胸部の赤褐色を、「羽白」はこの風切羽の白を指しているのでしょうね。 頭部の緑色光沢のある黒色は、陽がかげったり影に入ると、緑色が消えてしまいます。

 アカハジロは潜水ガモで、水に潜って餌を採りますから、浮きすぎると水に潜るのが困難になります。 上の写真のように、水面採餌ガモのカルガモと並んでいると、アカハジロの体の方が、水に沈んでいます。

 カルガモと並んで日向ぼっこ。 脚は黒色なんですね。

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2013年12月26日 (木)

コナカゲロウ科の一種( Coniopteryx sp.)の幼虫

Konakagerou131222_1

 アラカシの葉をウロウロしていたコナカゲロウ科の幼虫、体の色が少し薄いのですが、おちゃたてむしさんのところや、前にアトバネコナカゲロウのところに載せた千葉大学園芸学部のサイト(こちら)に載せられている Coniopteryx sp. だと思います。 体長は2mmほどです。

Konakagerou131222_3

 少し明るく撮りすぎて、触角の毛が見えにくくなってしまいました。 眼の下についている肉質の突起は、上記おちゃたてむしさんの記事に対するezo-aphidさんのコメントによれば、下唇鬚(labial palpus)だそうです。

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2013年12月25日 (水)

カミヤツデ

Kamiyatsude131222_1

 カミヤツデは中国、台湾原産の常緑低木です。 日本では、寒いと葉が傷んで汚くなるのですが、暖かい所では常緑のまま冬を越すことができるどころか、繁殖力が強く、生態系のバランスを崩す心配もされています。
 カミヤツデは「紙八手」で、葉はヤツデのように掌状深裂し、茎の白い髄からは通草紙(つうそうし)という紙を作るところからの名前です。 この通草紙は、漉いて作る紙ではなく、髄の薄片を紙のように使うらしく、少し前までは造花や書画でよく使われていたようですが、合成樹脂などに変えられて需要は減少しているようです。

 カミヤツデはヤツデと同じウコギ科です。 花の時期も11~12月頃で、ヤツデとほぼ同じ頃に、ヤツデと同様、球状の散形花序を円錐状につけます。 葉も花序全体もヤツデより大きいのですが、球状の散形花序そのものはヤツデより小さく、花は密につきます。

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2013年12月24日 (火)

ヌカカ科 ?Forcipomyia bipunctata

Nukaka131222_1

 ヌカカの特徴を理解して、

 「これ、ヌカカか?」
 「そう、ヌカカ科。」
 (声に出して読んでください)

と言えるように、昨日に続いて、もう1種、灯火に惹かれて壁にとまっていた、体長が翅端まで2.5mmのヌカカ科です。 今回のヌカカは翅に色がついています。
 このヌカカは、BABAさんのところに載せられているヌカカとよく似ていて、BABAさんによれば、Manual of Nearctic Diptera vol 1 の398項に記載されている Forcipomyia (Forcipomyia) bipunctata (Linnaeus) のメスではないかということです。

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2013年12月23日 (月)

ヌカカ科の一種

Nukaka131220_1

 写真はヤツデにいたヌカカ科の一種でしょう。 ヌカカは「糠(ぬか)の粒のように小さい蚊」の意味で、写真のヌカカの体長は 2.4mmでした。
 ヌカカ科の昆虫は、日本では40種類ほどが知られていて、メスがカと同様に動物の血を吸う種も多くいます。 体色や翅の模様など、形態的にもいろいろですが、写真のヌカカは、そらさんの2012年12月27日のものに近い種または同種だと思います。

 触角の様子などは昨日のタマバエ科などともよく似ていますが、基部の様子が少し異なるように思います。 また翅脈の様子も少し違いますし、複眼の様子はかなり異なるようです。

(2013.12.20. 堺市南区 茶山公園)

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2013年12月22日 (日)

タマバエ

Tamabae131220_1       (2013.12.20. 堺市南区 茶山公園)

 上の写真はタマバエ科の一種だと思います。 体長は、斜め上から撮っているのでうまく測定できませんが、2mmほどです。 ヤツデの葉の縁に来た時に風が吹き、みごとな触角が風になびきました。
 タマバエ科にもたくさんの種類がいて、世界では4600種以上が記録されています。 写真のものも、タマバエ科らしいとまでしか、私には分かりません。
 タマバエ科の多くは外部寄生で、幼虫はハチ目の昆虫や植物などに寄生します。 植物に寄生するものは虫えいを形成することが多く、タマバエの「タマ」は、この虫えいからきているのでしょう。 成虫は長い触角を持ち、翅は毛で覆われています。 ところが、タマバエは触角を持ち上げている場合が多く、上の写真でもそうですが、触角と翅の両方にピントを合わせるのは、なかなかです。
 下は壁にとまっていたタマバエ科の一種(体長2mm)で、手持ち撮影で触角にピントを合わせた写真と翅にピントを合わせた写真を撮り、この2枚をCombineZPで深度合成したものです。

Tamabae131203_1
      (2013.12.3. 堺市南区豊田)

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2013年12月21日 (土)

ルリセダカショウジョウバエ

Hae131216_1

 ヤツデの花の蜜を舐めに来ていた小さなハエ、体長は、体を丸めていて写真からは測定不能ですが、翅端までは 3.2mmでした。
 分類学上の位置は全く分からないのですが、美しいハエだったので載せることにしました。
 そらさんから、ルリセダカショウジョウバエではないかとのコメントをいただきました。 この名前で検索すると、おちゃたてむしさんBABAさんも、そしてそらさんもブログに掲載されています。 みなさんのブログを見ると、みんな冬です。 冬にしか出現しないのか、他の季節は活発で写真に撮らせてくれないのか、どちらなんでしょうね。 よく見るショウジョウバエとはかなり雰囲気が違いますし、ショウジョウバエ科とは別のセダカショウジョウバエ科とされることもあります。 しかし翅脈を見ると、たしかにショウジョウバエの仲間の翅脈によく似ています。 タイトルも変更しました。

 体は金属光沢があり、ピカピカで、周囲の景色をきれいに映しています。 ピカピカの小さな双翅目でまず頭に浮かぶのはアシナガバエ科ですが、どうもそうではないようです。

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 こういう触角は、枝分かれしているというのでしょうか、それとも触角には長い毛が生えていると言えばいいのでしょうか。

Hae131216_4

(2013.12.16. 堺市南区 茶山公園)

 

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2013年12月20日 (金)

ハラビロクロバチ科 Gryon属の一種

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 写真はハラビロクロバチ科タマゴクロバチ亜科タマゴクロバチ族ヘリカメタマゴクロバチ属(Gryon)の一種だと思います。 体長は 1.4mmでした。
 この蜂は、すこしサイズが違うのですが、以前に載せたもの(こちら)と同じだと思いますが、前に載せたものは下を向いてじっとうずくまっていたのに対し、今回はヤツデの葉の裏で歩いている様子が撮れました。

(下の写真4枚は、クリックで拡大します。)

 顔の正面、複眼と複眼の間は、触角を折りたたんで収納するためでしょうか、少しへこんでいます。

 胸部も腹部も翅も、細かい毛がたくさん生えています。

(2013.12.17. 堺市南区岩室)

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2013年12月19日 (木)

ツヤホソバエ科の一種

Tsuyahosobae131216_1

 ヤツデの葉の表についていた液体を舐めているツヤホソバエがいました。 体長は3mmでした。 金属光沢があり、なかなか美しいハエです。 複眼を構成している個眼は上下で異なるようです。

Tsuyahosobae131216_3

 最初のフラッシュではピクッと動きましたが、その後は、正面からのフラッシュも全く平気で、翅をゆっくり動かしながら、液体を舐め続けていました。 液体の正体は不明ですが、雨が降ったわけでもなく、少なくともただの水滴では無いようです。

(2013.12.16. 堺市南区 茶山公園)

(12/20追記)
 BABAさんから、上記の液体について、ヤツデキジラミの幼虫の甘露のようなものではないかとのコメントをいただきました。 私は気づきませんでしたが、ヤツデキジラミの羽化の時期だということです。 それなら熱心に舐めていたのも納得できます。 BABAさん、ありがとうございました。

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2013年12月18日 (水)

ニセケチャタテ科の一種

Nisekechatate131214_1

 写真は咀顎目(Psocodea)チャタテ亜目(Psocomorpha)のニセケチャタテ科(Pseudocaeciliidae)の一種でしょう。 翅脈上にも触角にも、たくさんの毛が見られます。 体長は2mm(翅端までは2.7mm)で、アラカシの葉の裏で、粗く張った糸の下に潜って越冬モードになっていました。(2013.12.14. 堺自然ふれあいの森で撮影)
 前にニセケチャタテ科のナガケチャタテを載せました(こちら)が、これとは別種だと思います。

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2013年12月17日 (火)

ナミテントウの触角

 てんとう虫はテントウムシ科の甲虫をさすのでしょうが、ナナホシテントウをはじめ、テントウムシ科にはたくさんの種類がいます。 また他のグループにも、てんとう虫によく似た半球状の形態の甲虫はたくさんいます。 テントウムシ科か他の科なのか、テントウムシ科だとしても、そのうちのどのグループなのかを知る1つの着目点に、触角があります。 テントウムシ科の触角は短いので、長い触角を持っていれば、テントウムシ科以外の甲虫でしょう。

Namitentou131128_1

 上は変形2紋型のナミテントウです。 ナミテントウの色や斑紋のパターンは、とてもたくさんありますが、触角の形態はどれも同じです。

 上は1枚目と同じナミテントウの頭部付近を拡大したものです。 顔に糸状のゴミがついてしまっていますが・・・。
 複眼のすぐ前にあるのが触角です。 上に書いたようにテントウムシ科の触角は短いのですが、ナミテントウの触角の先は幅広くなっています。 写真を撮った時には触角について書くつもりではなかったので、触角の先端にはピントが合っていませんが・・・。
 なお、口の所にも触角のようなものがありますが、これは大顎肢と呼ばれているものです。

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2013年12月16日 (月)

オナガコマユバチの一種?

Komayubachi131203_1

 壁にとまっていたハチ、コマユバチ科オナガコマユバチ亜科の一種だと思うのですが・・・。 体長は産卵管を除いて5mmほどでした。
 こんな長い産卵管の必要な寄主って、何なんでしょうね。

(2013.12.3. 堺市南区豊田)

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2013年12月15日 (日)

ウミアイサ(オス)

Umiaisa131214_1

 ウミアイサは冬鳥として日本に飛来しますが、その名のとおり、越冬時は集団で海にいることが普通で、沿岸近くの湖沼に入ることも稀です。 以前このブログに載せたウミアイサ(こちら)も、海上に浮かぶオスの集団は豆粒ほどにも見えませんでした。
 そのウミアイサのオスが、1羽だけで、海からは8kmほど離れた堺市の池に来ています。 すぐにいなくなるのかと思っていたのですが、写真は昨日に撮ったもので、この池でみつかってから4日目になります。


お腹と脚を見せてくれました


嘴の縁はギザギサしています

 (上の4枚の写真はクリックで拡大します。)

 ウミアイサのオスの頭部の黒い部分は、陽が当たると、緑色を帯びた光沢ある黒に見え、また赤い眼も美しく見えるのですが、撮影した日は雲が多く、陽が射したと思ったらウミアイサが遠くにいたりと、なかなか美しい写真を撮ることができませんでした。

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2013年12月14日 (土)

ヨツボシクサカゲロウの幼虫

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 ケヤキの樹皮の下にいたクサカゲロウの仲間の幼虫、たぶんヨツボシクサカゲロウの幼虫だと思います。 ヨツボシクサカゲロウの名前は、成虫の頭部に4個の黒い斑があるところからでしょう。
 樹皮の下といっても、元気に動いていましたので、たぶん冬眠のためではなく、冬眠のために集まりだしている虫を食べるために来ていたのではないかと思います。

 大きな鋭い牙を持っています。 下は上と同じですが、頭部を拡大してみました。

Yotsubosikusakagerou131126_3

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2013年12月13日 (金)

オオワシの眼

Oowasi131211_1

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 イスカを撮った後、オオワシを見に行きました。 このブログでは、2010年の2月にオオワシを載せています(こちら)が、それと同じ個体でしょう。 オオワシが琵琶湖あたりまで飛来することだけでもとても稀なことですが、この個体は1998年から16年連続で冬季をここで過ごしています。
 勇壮な飛翔を撮りたいのですが、聞くところによると食事を終えたばかりとかで、全く動く気配なし。 撮影条件も以前よりも悪く、いい写真は撮れませんでした。
 今回、ブログに写真を載せようとして、オオワシの虹彩が黄色だということに気付きました。 私たち人間の目は横に細長く、白い結膜がたくさん見えていて、それが黒目の部分を目立たせることによって、表情を豊かにしてくれています。 しかし多くの動物たちは、眼を目立たせないように、また、どこを見ているのか悟られないように、白目の部分はほとんど見えず、虹彩も多くの場合は黒っぽい色をしています。 オオワシの虹彩が黄色で、瞳孔がはっきり分かるというのは、何か意味があるのでしょうか。
 比較のために、同じ日に見たチョウゲンボウトビの顔を、下に載せておきます。

(12/20 追記)
 上記の記事を書いた後、気になって虹彩の黄色い鳥を探してみると、いろいろいました。 ざっと見渡しただけでも・・・
  オオタカ・ハイタカ・ツミ、ハヤブサ、アオバズク、キジ、ヨシゴイ、ササゴイ、
  コウノトリ、カイツブリ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、ホオジロガモ、ウミネコ
など、たくさんいます。
 こうして見ると、虹彩の黄色い鳥は、強いものや体の大きなものに多い傾向はあるものの、そうとは限らないようです。 カモ類も、虹彩の黄色い鳥は水に潜って敵から逃れることのできるものに多いのですが、ハシビロガモは例外です。
 どうも鳥全体としては、過眼線などいろいろ工夫して眼を隠そうとしているものと、そうでないものがいるようです。 メジロなどは、黄色ではないものの、積極的に眼を目立たせているように思います。 これらの違いは、どんな理由で生じるのでしょうね。

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2013年12月12日 (木)

イスカ

Isuka131211_1

 上はイスカのオスです。 イスカは、ヨーロッパ、アジアの北部や北アメリカに広く分布するアトリ科の鳥です。 日本では、少数が北海道や本州の山地で繁殖するようですが、多くは冬鳥として渡来します。 しかしこの渡来数は、どういうわけか、年によって大きく変動します。 そして今年は、たくさん渡来しているようです。
 今年は大阪府下でもあちこちで見られているようですが、同じ場所にしばらく居続けていて、行けばほぼ確実に見ることのできる場所は、限られています。 そんな場所が滋賀県にあると聞き、行ってきました。

 「イスカの嘴(はし)の食い違い」ということばがありますが、上の写真のように、イスカの嘴は先端が左右に食い違っています。 ヨーロッパでは、キリストが十字架に磔(はりつけ)になった時、その釘を引き抜こうとして嘴がねじれてしまったと言われています。

 実際のところは、イスカはマツなどの種子が好物で、球果(コーン)の中の種子を取り出し易いように進化した結果、あのような嘴になったのでしょう。 上は球果を両足でしっかり固定して中の種子を取り出していますし、下は球果をちぎってしまっています。

 上の写真で、右がオス、左にいるのがメスです。 メスの写真が少なかったので、メスの写っているものを、もう一枚、下に載せておきます。

 当日は冬型の気圧配置で雲が多く、ISO感度を高めたために画質は荒く、イスカは高い所から降りてこず、距離はあるし、下から狙えば当然の空抜けで、満足できる写真ではありませんが、たくさんのイスカに会えたことで満足しましょう・・・。

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2013年12月11日 (水)

ウスアカフサヤスデ

Usuakafusayasude131126_1

 ケヤキの樹皮の下にいたフサヤスデの仲間です。 フサヤスデの仲間は以前にも載せていて(こちら)、以前のものは自信が無かったのですが、今回はウスアカフサヤスデだろうと思います。

 写真は11月26日に撮影したもので、体長は、尻から出る白い毛の束を含めないで、2mmほどでしたが、ウェブで調べると、もう少し大きく成長するようです。

 ヤスデの仲間は成長とともに体節を増やしていきます。 ウスアカフサヤスデもそのようで、上のような個体もいました。

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2013年12月10日 (火)

ワタフキコナジラミの一種

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 植栽されているタブノキ(クスノキ科)の葉の裏でみつけた、キカラスウリの花を思わせる繊細な白いもの。 ただし、中心部にある楕円形部分の長径は 0.8mm ほどです。

 これは、管状孔も確認でき、ワタフキコナジラミの一種の蛹殻だと思います。 Hepotaさんの「コナジラミ写真集」には、これによく似たヒサカキワタフキコナジナミが載せられているのですが、ヒサカキワタフキコナジラミの寄主植物はヒサカキに限られているようです。
 これまで何度か書いてきたように、植物の維管束を流れている液体は、栄養バランス的に糖質に偏り、これに頼って生活している虫たちは、他の栄養素を摂取するために、多すぎる糖を甘露やワックスなどの形で排出します。 この白い糸状のものも、ワックスなのでしょう。

Konajirami131202_3

 上の写真は2枚目の写真の中央の個体を切り取ったものですが、赤い矢印で示したところが管状孔です。

Konajirami131202_4

 厚さを見るために横から撮影してみました(上の写真)が、厚さはほとんどありません。

(2013.12.2. 堺市南区 大蓮公園)

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2013年12月 9日 (月)

ナガコバチ科の一種

Nagakobachi131130_1         (写真はクリックで拡大します)

 写真はナガコバチ科の一種のメスだと思います。 アラカシの葉の裏にいたのですが、すぐに動きだしたので、持ち帰り、冷蔵庫で冷やして撮影しました。 体長は約3.5mmでした。 ナガコバチ科のメスは、種によって色は違いますが、美しい金属光沢を帯びています。
 BABAさんのところには、これに似た産卵中のものが載せられています。

Nagakobachi131130_2

 1枚目の写真では、触角の出ている場所が分かりにくいので、触角の様子がよく分かるように拡大してみました(上の写真)。

Nagakobachi131130_3

 後脚でジャンプする虫はたくさんいますが、ナガコバチ科は中脚でジャンプするというおもしろい特徴があります。 ナガコバチの中脚は長く、中脚を動かす筋肉のある中胸が発達しています。
 昆虫を背面から見た場合、前胸背板の目立つものがたくさんいます(注)。 しかしこのナガコバチの場合は、上の写真で前脚のついている所を見ればわかるように、首のように見える部分が前胸背板で、その後ろの大きな面積を占めているのが中胸背板です。
(注) 昆虫の胸部と脚や翅の関係については、こちらで解説しています。
 下の写真(クリックで拡大します)は横から見たもので、中胸側板も大きな面積を占めています。 中胸が大きいので、前脚と中脚との距離が離れ、中脚と後脚との距離が短くなっています。

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2013年12月 8日 (日)

オジロトウネン

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 コチドリに交じってオジロトウネンがいました。 上の写真で、いちばん下がオジロトウネンです。 コチドリ(チドリ科)が餌にかけよって餌を捕まえるのに対し、オジロトウネンは頭を下げたまま嘴を泥のあちこちに突っ込み、餌を探していました。 これはシギの餌の探し方で、オジロトウネンは脚が短くても、シギ科に分類されています。

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 オジロトウネンは旅鳥ですが、関東以西では越冬します。 トウネンより小さく、嘴は先が少し下に曲がっています。

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 脚は、トウネンやヨーロッパトウネンが黒色であるのに対し、オジロトウネンの脚は黄色です。 ヒバリシギの脚も黄色ですが、冬羽で比較すると、ヒバリシギは上面の軸斑が太くはっきりしているのに対し、オジロトウネンの上面は一様に灰褐色です。

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2013年12月 7日 (土)

クロスジフユエダシャクはいつ交尾するのか

(写真はクリックで拡大します)

 クロスジフユエダシャクはメスの翅が退化した冬尺の一種です。(冬尺についてはこちらに書いています。) 「堺自然ふれあいの森」の一角に、毎年たくさんのクロスジフユエダシャクのオスが飛び回る場所があります。(3年前の様子はこちらに載せています。) この場所の様子を記録しておこうと、シャッター速度を速めて蛾の動きを止めて撮ると、枯葉と区別がつきにくく、写真から蛾を探すのが難しくなります。 上の写真は、あえて飛んでいる蛾がブレて写るようにして撮ったもので、赤い円の所にクロスジフユエダシャクがいます。
 毎年たくさんのクロスジフユエダシャクが飛び回るということは、この付近でたくさんの交尾や産卵が行われているということでしょう。
 クロスジフユエダシャクの交尾は、別の場所で写真に撮っています(こちら)。 しかし、オスとメスの個体数の比率や、交尾に至る過程や時間帯など、私にとっては謎だらけです。
 クロスジフユエダシャクは、昼行性ですが、交尾は夕方から日没後に行われると聞き、午後4時前から5時過ぎまで、観察してみました。 場所は1枚目の写真と同じ所です。
 陽がかげると、飛んでいるオスは少なくなり、休憩モードのオスが増えてきました。 私が歩くと足元から次々と飛び立ちますが、積極的にメスを探している個体は少ないようです。
 そんな中で、あるオスが、高さ数センチのササの一点にこだわって、タッチアンドゴーを繰り返していました。 すると、その一点から何かがポトリ、近寄ってみると、メスでした(下の写真)。

 たぶん、フェロモンでササの上部のメスの存在を知ったオスが交尾しようとしたものの、うまくいかず、その振動でメスが落ちてしまったのではないかと思います。
 他にもササに上っているメスがいるのではないか、もしかしたら、もう既に交尾しているものもいるのではないかと、探してみましたが、他にメスは見つけられませんでした。 そのうちに次々と、飛んでいたオスが地上の枯葉や低いササなどに止まり、すぐに動かなくなっていきました。 眠りに入ったような現象です。 動かなくなった証拠に、とまっていた枯葉ごと持ち上げ、近接撮影でフラッシュの光を当てたのが下の写真です。(瞼が無いので、こちらをにらんでいるようにも見えますが・・・。) こんなことをしても全く動きません。 複数のオスで確かめましたが、みんな同じ状況でした。

 動きが止まってしまったので仕方なく帰宅したのですが、こうなると交尾の中心は夕方から日没後だというのも怪しくなります。 また、少なくともこの時期のこの場所では、メスの個体数は、オスに比較して、かなり少ないように思います。

(1枚目:2013.12.3. 2枚目と3枚目:2013.12.5.)

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2013年12月 6日 (金)

ヒラズオオアリの小型働きアリ

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 ヒラズオオアリは樹上営巣性のアリで、女王と働きアリがいます。 頭部と胸部は濃い黒褐色、腹部は黒色です。
 この働きアリには大型と小型の2型があり、大型は兵アリです。 上から見ると、オオアリ属に共通な胸部の形態をしています。

 「ヒラズオオアリ」を漢字で書くと「平頭大蟻」です。 たしかに女王アリと大型の働きアリは頭部前方が切断されたように平らになっていますが、小型の働きアリの頭部にはあてはまりません。 小型の働きアリの特徴としては、前脚の腿節が幅広くなっている(下の写真)ことが挙げられます。

 ところで、アリを含む高等なハチの場合、腹部の第1節が胸部と融合し、腹部第1節と腹部第2節との間がくびれています。 この胸部に融合した腹部第1節を前伸腹節と呼んでいますが、横から見ると、前伸腹節の背面と後面(くびれを成している側)がほぼ直角になっている(下の写真)のも、ヒラズオオアリの特徴の1つです。

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2013年12月 5日 (木)

ゴマフウンカ?

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 寒くなってきて、葉の裏で過ごす虫たちが増えてきました。 この場合の葉は、風で揺れにくい葉であればいいようです。 BABAさんがスイバ属( Rumex)の葉の裏を探しはじめられたようで、私も探してみたところ、写真の虫がいました。 直射日光で撮ったので、ギラギラしてしまいましたが・・・。

 この虫は森島さんの「日本のウンカ・ヨコバイ・アワフキ・ツノゼミ類画像集」に載せられているウンカ科のゴマフウンカ(こちら)と同種だと思うのですが、同じ Cemus属には、これに似たクロモンウンカ(=クロモンヒラアシウンカ)もいて、よく分かりません。
 いずれにしても、ウンカ全体のイメージからすると、ちょっと変わった姿のウンカです。

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2013年12月 4日 (水)

アオオニグモ

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 アラカシの葉を少し丸めて糸をかけた巣がありました(上の写真)。 うっすらとクモの姿が見えます。 頭を下にしているようです。
 巣は閉鎖されたものではなく、写真の上と下からは自由に出入りできるようです。

 頭側の隙間から中を覗いてみました(上の写真)。 このままでははっきりしないので、巣を破って外に出てもらいました(クモさん、ごめんなさい)。

 アオオニグモでした。 青鬼の顔に似た模様は・・・と探してはいけません。 青いオニグモ属のクモという意味の名前です。

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2013年12月 3日 (火)

ハマヒサカキ

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 ハマヒサカキは、その名のとおり、本州中部以南の海岸斜面等に自生する常緑低木で、ヒサカキとは同じ属( Eurya )です。
 潮風にさらされた場所で生育している木ですから、乾燥にも強いだろうと、一時は道路の分離植栽や緑地帯にたくさん植えられましたが、耐乾性はそれほどでもなかったようです。 それに花にはガス臭に似たにおいがあり、ガス漏れ騒動を起こしたこともありました。
 雌雄異株で、上の写真は雌株の枝と雄株の枝が交差している所を撮ったもので、上に雄花が、下に雌花が写っています。
 葉はまるく厚く、光沢があり、低い鋸歯があります。 鋸歯の窪みには黒紫色の腺点状構造物があります(上の写真)。

 上はもう少し引いて撮ってみたものです。 左が雄株、右が雌株です。 葉は2列互生です。 自生地では風衝樹形が見られたりしますが、温暖な都市公園では素直に伸びています。
 写真の背景の赤っぽいのはメタセコイアで、花は10月~12月頃に咲きます。

 上は雌花です。 雌花には柱頭が3裂したメシベのみで、オシベは見られません。

 上は雄花です。 雄花は雌花より幅が大きく、枝につく花の数も多いようです。 雄花にはメシベは見当たりません。

 葉の印象はヒサカキと異なりますが、花はヒサカキによく似ています。 ヒサカキには両性花もあるようです(私は未確認です)が、ハマヒサカキはどうなんでしょうね。
 花の少ない季節とあって、花にはたくさんの種類のハエ目やハチ目が来ていました。

(以上、2013.12.11. 堺市南区の大蓮公園にて撮影)

 ハマヒサカキは植えられている場所に寄って花の時期にかなりの幅があり、したがって実が熟す時期にも違いが見られますが、果実は熟すまでにほぼ1年かかり、完熟すると黒くなります。 上は大阪府南部の泉南で1月下旬に撮ったハマヒサカキのまだ若い果実です。 こちらには、ハマヒサカキの果実を食べに来ているメジロを載せています。

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2013年12月 2日 (月)

蛾の眼はなぜ光らないのか

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 上はナカウスエダシャクの顔を正面から撮ったものですが、今回は複眼に注目したいと思います。
 暗い所でフラッシュを使用して人を撮影すると、目が赤く写っていまったり、このブログでは犬の“青目”についても書いています。 多くのほ乳類の目は、このように暗い所でフラッシュなどを使用すると、光ります。 これに対して昆虫では、光る複眼は美しいので、このブログでもムラクモハマダラミバエなどを取り上げていますが、総体的にはあまり光りませんし、特に蛾の複眼は光りません。 上の写真も、フラッシュを使用していますが、光ってはいません。
 犬の“青目”の所でも書いたように、ほ乳類の目が光るのは、光を有効に利用して周囲の様子(=餌などの情報)を得るためです。 一方、昆虫の複眼が光りにくいのは、瞼の無い複眼が光ると、見つかりやすく、餌にされてしまう可能性が高くなるからではないでしょうか。
 光源でないものが光るのは、光を反射しているからです。 反射している場合でも、乱反射であれば、そんなに光っているようには感じません。 つまり、光っているように見えるのは、顕微鏡的レベルで表面が滑らかな場合でしょう。
 昆虫の複眼が光りにくいのは、複眼が多数の個眼の集合体であり、各個眼の中央は、レンズとしての役割を果たすため、盛り上がっているためでしょう。 つまり、複眼の表面は凸凹しています。 また、昆虫の複眼には、個眼の間に毛の生えているものが多い(例えばこちらの1枚目の写真)のですが、この毛も乱反射に役立っていると思わます。
 初めに書いたように、昆虫の複眼のなかでも、特に蛾の複眼は光りません。 これは蛾の複眼の表面が、ナノスケール(下の)の微小な突起で覆われた状態になっているからです。
※ 1nm(ナノメートル)=0.001μm(マイクロメートル)=0.000001mm

 生物がもつ優れた性質を、新たな材料や製品の開発に生かそうという取り組みが、多様な分野で行われています。 これらは biomimetics(バイオミメティクス:生物模倣)と呼ばれています。 このブログの記事にしたゴボウの実をヒントに作られた面ファスナー(マジックテープ)も、初期のバイオミメティクス製品の1つです。
 最近の実用的なバイオミメティクス製品の1つに、光をほとんど反射しない無反射フィルムがあります。 これは蛾の複眼表面の構造を模倣したもので、「モスアイ・フィルム」と呼ばれています。 モス(moth)は蛾、eye(アイ)は眼ですから、モスアイ・フィルムは「蛾の眼フィルム」という意味になります。
 透明フィルムは今までもいろいろ作られていますが、従来の透明フィルムは表面が光りました。 三菱レイヨンは「モスマイト」の商品名で、無反射透明フィルムを販売しています。
 テレビ画面のサイズが大きくなると、天井の照明などの映り込みが気になります。 シャープは大日本印刷と共同開発したモスアイ・フィルムを貼ったモスアイ・パネルのテレビを、昨年の冬から販売しています。 モスアイパネルは、外光の反射を大幅に抑え、パネルからの光はほとんど拡散させずに透過するため、本来のコントラストを引き出すことができるとのことです。

(12/3追記) 言い訳と補足
 夕菅さんから、夜の蛾の眼はヘッドライトの光で光るというコメントをいただきました。 夕菅さんのブログには、夜に花に来ているいろんな蛾の写真が載せられていて(こちら)、たしかによく眼が光っています。
 上で私が「蛾の眼は光らない」と書いたのは、以下の理由によります。 私のほとんどのマクロ撮影では、フラッシュを使用しています。 また、できるだけ眼にピントを合わせるようにしています。 私の写真はほとんど昼間に撮ったものですが、このようにして撮った場合、蛾の眼は光りませんし、フラッシュと眼の位置関係をしっかりチェックしておかないと、眼の所が真っ黒になってしまいます。 他の昆虫の眼に比較して、蛾の眼の反射はほんとうに少ないと思っています。
 ただし、全く反射が無いとは書いていません。 蛾の複眼からの反射が全く無いのなら、私たちは蛾の複眼を見ることができません。 私たちが蛾の複眼を認識することができるのは、蛾の複眼の反射光が私たちの目に届いているからです。 ただその反射光の量が、他の昆虫の複眼の反射光より少ないということです。 ですから、強い光を当てると、蛾の複眼も光るでしょう。 また、私たちの目の瞳孔が暗い所で広がるように、蛾の複眼も昼と夜とでは何らかの違いが生じているのかもしれません。
 ところで、蛾と一口に言っても、蛾の種類はとても多く、その生態も簡単にはまとめられません。 昼に活動する蛾もいれば、夜に活動する蛾でも、光に集まる蛾もいれば、光をほとんど無視する蛾もいます。 花に来る蛾もいれば、樹液に集まる蛾もいます。 蛾の複眼の機能も、その生態に応じて異なるはずで、複眼表面からの光の反射も異なると思われます。 生態と関連付けて眼の反射を調べてみても、おもしろいかもしれませんね。

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2013年12月 1日 (日)

アブラムシを食べるヒメイエバエ?

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 公園に植えられている改良ポプラの、落葉しかけている葉の裏に、アブラムシを見つけました(上の写真)。 下のような有翅虫もいたのですが、名前を調べても、ポプラにつくアブラムシはネットにもほとんど載せられていないようで、分かりませんでした。
 おちゃたてむしさんもこれによく似たアブラムシをみつけられ、ezo-aphidさんからはハコヤナギケアブラムシ Chaitophorus tremulae の可能性があるとのコメントが寄せられています(詳しくはこちら)。 (2015.6.29.追記)

 アブラムシの写真を撮っている傍で1頭のハエがいました。 このようなハエの分類は、今の私にとってはとても難しく、みつけてもスルーしているのですが、すぐ傍にいるのに、あまりにも逃げないので、何枚か撮っておきました。 口吻を伸ばしているのがファインダーで確認できましたが、口の掃除をしているのかなと思っていました。 フラッシュを光らせるたびにピクッとするのですが、飛び去ろうとはしません。

 帰ってから写真を拡大して見ると、なんとアブラムシを食べています(上の写真:口吻の下をよく見てください)。 食餌に未練があって飛び去らなかったようです。
 こうなると、翅脈など、もっときっちり撮っておけば、と思うのですが、後の祭りです。 調べてみると、BABAさんおちゃたてむしさんの所に載せられている、ダニやチャタテムシを押し潰して体液を舐めているヒメイエバエ科・ヒメイエバエ属(Fannia)の一種のメスに似ているようにも思います。 下のように体液を奪われたアブラムシの死骸も残っていました。

 しかし、ハエについても、上記のようにきっちり撮っていないので、ヒメイエバエかどうかは自信がありません。 イエバエ科かヒメイエバエ科であるとは思うのですが・・・。

 今日の記事は、正体不明のChaitophorus属のアブラムシの体液を舐める正体不明のハエ、という内容でした (-_-; 

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