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2013年8月 5日 (月)

ナス(茄子)の不思議発見

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 身近な植物で不思議発見! - とても身近な野菜のナスでも、注意して見てみると、いろいろおもしろい特徴がみつかります。

 上はナスの花です。 合弁花で花冠は5裂しています。 オシベは5本です。

 上は花のオシベとメシベを拡大したものです。 1本のオシベは2室の葯からなりますが、葯の先端に孔が開いていて、花粉はここからこぼれ落ちます。 ナス科の植物にはこのようなオシベが数多く見られます。
 ナスはインドの東部が原産と考えられていますが、野性のナスでは花の中心部に来た虫がオシベに触れると、その振動で虫の背中に花粉を振りかけ、他の花へ花粉を運んでもらうしくみだと思われますが、野菜としての品種改良の過程ででしょうか、栽培されているナスは自家受粉で果実を稔らせるようになっています。
 なお、ナスの花には、長花柱花(オシベよりメシベが長い)、中花柱花(オシベとメシベがほぼ同じ長さ)、短花柱花(オシベよりメシベが短い)の3種の花が混じって咲きます。 上の写真は中花柱花でしょう。 3種類の花があるのは野生の時には意味があったのでしょうが、自家受粉をする栽培されているナスではほとんど意味を持たないのでしょう。 もちろん、花は斜め下を向いて咲き、花粉は下に落ちるわけですから、長花柱花が最も自家受粉しやすく、収穫されたナスはほとんどが長花柱花由来のものと考えられます。 下は花が終わり、メシベの基部にある子房が膨れつつある状態ですが、長い花柱がついています。

 上の写真で、あちこちに白くモヤモヤしたものがついていますが、星状毛です。 ナスの星状毛は比較的大きなものですから、星状毛の観察には適した材料と言えるでしょう。


ガク筒の星状毛


葉柄の星状毛

 ナスの葉にとまっているアカガネコハナバチのところにも、ナスの葉の表面の星状毛が写っています。

 ところで、1枚目のナスや2枚目の花の写真で、そのついている所に違和感を感じませんでしたか?
 ガクも花弁もオシベもメシベも葉が変化したものと考えられていますから、起源的には花はたくさんの葉の集まりです。 たくさんの葉は枝につきます。 枝が伸びてたくさんの葉をつける出発点は芽です。 そして、芽のつく位置は葉の腋(腋芽)か茎の頂(頂芽)です。 つまり花のつく位置も、葉の腋か茎の頂です。 ところがナスの花は茎の途中に咲き、花から果実ができるのですから、ナスも茎の途中にぶら下がることになります。
 この不思議な花のつき方は、次のように考えられています。


一般的な花のつき方(模式図)


ナスの花のつき方(模式図)

 つまり、ナスの花も葉腋から出ているのですが、花柄が一部茎と融合しているのだと考えられます。 これもナス科植物によく見られる特徴です。

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