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2013年7月20日 (土)

ミツバ・ウマノミツバ

Mitsuba130714_1

 ミツバは山地の湿り気味の日陰に広く自生するセリ科の植物です。 上の写真のミツバは、よく見ると小さな白い花が咲いています。 ミツバ以外にもいろんな植物の葉が写っていてゴチャゴチャしていますが、これだけくっついて生えているとミツバ以外の植物をぼやけさせて撮ることもできませんので、ご辛抱を・・・。

 ミツバといえば香味野菜として店に並んでいるものを想像する人も多いでしょう。 上の写真のミツバなら、店先に並んでいるミツバとつながるでしょうが、これは若い状態で、最初の写真とは同じ植物です。 生長すると、最初の写真のように、茎が高く伸び、花を咲かせます。

 上はミツバの花を拡大したものです。 セリ科の花には、小さな花が傘状に集まったものが多いのですが、ミツバの花はまばらにつきます。 花弁は5枚、オシベは5本で、メシベはよく見ると柱頭が2つに割れています(写真はクリックで拡大します)。 果実が2分果になるのはセリ科の特徴です。

 ミツバによく似た植物にウマノミツバがあります(上の写真)。 「馬に食べさせる程度のミツバ」といった意味でしょう。 この植物も林下の木陰などで見かけます。 よく育った下の方の葉は写真のように5つに分かれていますが、三つ葉状態の葉は、たしかにミツバによく似ています。 しかし花をみると・・・

 ウマノミツバの花は、同じセリ科ですが、ミツバとは大きく違っています。 1つの花のように見えているものを拡大してみると(上の写真)、複数の、しかも2種類の花の集合です。
 上の写真で、中央に鈎状の突起に囲まれた中心から2又の細いものが伸びていますが、これが両性花です。 鈎状の突起は子房の周囲に生えたもので、2又の細く伸びているのがメシベです。 花弁は5枚あるのですが、小さく、上の写真では1枚だけ残り、他は散ってしまっています。 5本あったオシベも散ってしまっています。
 両性花の周囲には雄花があります。 雄花は子房が退化しているので、小さな花で、5枚の花弁は内側に巻き込んでいます。

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