サカキ
前にヒサカキのところで、サカキとヒサカキを対比して書きましたが、そのサカキの花が咲いていました。
サカキはモッコク科の常緑の中高木です。 葉は全縁で、2列互生につきます。
花は6月に葉腋から1~4個が出て下向きに咲きます。 サカキの花は、ヒサカキのように雌花と雄花には分かれていません。 どの花も1本のメシベと多数のオシベを持っています。
花を拡大してみると、オシベの葯に毛が生えています(上の写真)。 虫がこの毛に触れると花粉がこぼれ出るなど、何か生態的な意味を持つ毛なのでしょうか。
花の中を覗くと、アザミウマの仲間がたくさん来ていました。 上の写真では4頭います。 写真の花の高さは地上1.5~2mほどです。 それより上は手が届かず調べられませんでしたが、どのあたりの高さまでアザミウマはいるのでしょうか。 とにかく、アザミウマがこの高さまで飛んで来る(登ってくるとは考えにくいと思います)のには少し驚きました。 彼らは花粉媒介者として役立っているのでしょうか。
サカキの特徴のひとつは頂芽がカーブして尖っていることでしょう(上の写真)。
サカキの漢字は「榊」(木へんに神)で、まさに「神の木」です。 Wikipediaによれば、『サカキの語源は、神と人との境であることから「境木(さかき)」の意であるとされる。』とあります。 たしかに2列互生の葉をつける枝はかさばらず、玉串として使うのには適しているのでしょうが、いい香りもなく特に薬効もない(シャーマンが使ったとは思えない)サカキは、どのような理由で神の木になったのでしょうね。
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