キベリコバネジョウカイ
短い前翅(=上翅)から長くはみ出した後翅(=下翅)、下はジョウカイボン科コバネジョウカイ亜科のキベリコバネジョウカイでしょう。 それにしても、不思議な甲虫がいるものです。 硬い前翅を持つのは甲虫の仲間ですが前翅が硬いのは後翅を保護するためではなかったのでしょうか。 ハネカクシの仲間は前翅が小さくても、そこにきちんと後翅をたたんで収納しています(こちら)。
今坂正一氏の日本産ジョウカイボン科のリスト(こちら)には、この変なコバネジョウカイの仲間が8種も載せられています。 もっともジョウカイボン科全体では400種を超えるだろうということですが・・・。
よく似たものにニセキベリコバネジョウカイがいて、両者の違いは、保育社の甲虫図鑑によると、キベリは前胸背板の幅が長さの約1.3倍、上翅の長さは幅の約1.1倍、ニセキベリの前胸背板の幅は長さの約1.1倍、上翅の長さは幅の約1.3倍ということのようです(BABAさんのところのコメントなど)。
上の写真で計測すると、特に後翅についてはニセキベリの方に近いのですが、これは虫の体は立体ですから、曲線で計測すべきところを写真という平面で計測したからだと思います。 虫ナビでは、ニセキベリの前翅基部は黄色で縁取られない旨の記載があります。
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