シタキソウ
写真はシタキソウだと思います。 友ヶ島で咲いていました。
シタキソウはキョウチクトウ科の常緑ツル性多年草で、千葉県以西から四国・九州の海岸に近い山林内に分布します。 なお、従来はガガイモ科に分類されていましたが、ガガイモ科はAPG分類体系ではキョウチクトウ科に統合されています。
葉は大きく柔らかく、対生につき、花はその葉腋に2~3個つきます。 花は6月に咲き、ガクは5裂します。
花を上から見ると、花弁の裂片は分岐部で交互に重なっています。 メシベやオシベは筒部に隠されていて、表面からは見ることができませんので、花の断面を作ってみました(下の写真)。
オシベとメシベは合着し、蕊柱(ずいちゅう)となっています。 虫たちが口吻を筒部に差し込むことで、花粉媒介が行われるのでしょう。 子房は上位です。
断面を作った時、黒い液が流れ出ました。 上の写真でも、花の筒部の中に残っています。 これらの仲間は茎などを切ると白い乳液が出ます。 しかし、黒い液に関しては、最初から花の中にあったのか、断面を作る時に生じたのか、複数の花を切れば分かることですが、集団での行動でしたので、その時間が無く、不明のままです。 最初の写真の下の花からも、この黒い液が流れ出てきています。
※ 園芸店の店先に並ぶマダガスカルジャスミンは、このシタキソウと同じ属の植物です。
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コメント
こんにちは。
シタキソウは見たことがありません。
やはり多摩では見られないようですね。
ガガイモ科はキョウチクトウ科に統合されましたか。私も今、APG分類体系に従って、その都度、表示を変えていっていますが、ガガイモはまだでした。今年の夏にまた何とか花を撮りたいと思います。
投稿: 多摩NTの住人 | 2013年6月28日 (金) 08時20分
分子を扱えない私たちにとっては、APG分類体系は「ああ、そうですか。」としか言えないですね。
しかし、ガガイモ科とキョウチクトウ科は、たしかに花のつくりも似ていましたね。
投稿: そよかぜ | 2013年6月28日 (金) 22時38分