ミカドガガンボ
上はミカドガガンボのメスです。
ガガンボの仲間は一見“蚊の親分”のような姿ですが、蚊のように人の血は吸いません。 種類によって違いはありますが、幼虫は土の中や水中で植物の根や腐食質などを食べ、成虫はほとんど何も食べず、食べるとしても、花の蜜やアブラムシの甘露などです。 飛び方も弱々しく、体のつくりも頑丈ではなく、写真の個体も右の後肢が失われています。
蚊に比べるとずっと大きなガガンボですが、その中でも特に大きいのがミカドガガンボです。 上の写真は最初の写真と同じミカドガガンボのメスですが、メジャーもいっしょに撮っておきました。 メジャーの目盛は、上がインチ、下がメートルです。 上の個体では、体長は口吻の先まで入れると 4.1cm、開張(翅の端から端まで)は 8.5cm あります。
上で食べ物のことを書きましたので、口吻辺りの拡大写真も上に載せておきます。 口吻に角があるのは、はじめて気付きました。
ガガンボの仲間には翅に特徴的な模様を持つものもいるのですが、ミカドガガンボの翅には特徴的な模様はありません(上の写真)。
以上は同一個体(メス)の写真ですが、下にミカドガガンボのオスの写真を載せておきます。 これはガガンボの仲間全般に言えることですが、オスとメスのいちばん簡単な見分け方は腹部でしょう。 メスの腹部の端は産卵のために尖っていますが、オスの腹部は棒状で、端は尖っていません。 なお、ガガンボの種類によっては、オスとメスの触角の発達の程度が明確に違うものもあります(オスの方がふさふさしています)。
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