キクイムシ
間伐でしょうか、倒されていたスギの幹に白い木屑がたくさん出ていました。
目を凝らすと黒い小さな虫がたくさんいます(上の写真の水色の円内)。 体長は2mmほどです。 飛んでいるのもいました。 キクイムシです。
木材を穿孔する様々な虫をキクイムシ(木食い虫)と言うことがありますが、ここで言うキクイムシは、キクイムシ科に属する昆虫のことです。 キクイムシ科は、ゾウムシ科キクイムシ亜科とされることもあります。
ほとんどのキクイムシは菌類を利用していて、実際に木を消化しているのは、ほとんどの場合、菌類です。 養菌性昆虫(アンブロシアビートル)と呼ばれ、菌類のみを餌としているグループもいます。
キクイムシ科の甲虫は、日本産のものだけでも300種以上が記載されていて、写真のキクイムシの種名は分かりません。 とにかく、この種が坑道から出てくる時に遭遇したようで、たくさんの木屑が押し出されていました。
上の写真、中央がそのキクイムシですが、上から見たのでは顔が見えません。 穿孔生活に適応して体は円筒形をしています。
周囲の白いのは木屑ですが、青い円で囲った細長い白いものは、木屑と糞が混じったもののようです。 これらはフラス(frass)と呼ばれています。
下を向いた顔はなかなか撮らせてくれなかったのですが、1頭が樹皮の持ち上がった所に登ってくれましたので、やっと顔の分かる写真が撮れました(上の写真)。
下2枚の写真は昨年の4月下旬に撮ったものです。 同種かどうかは分かりません。 このように腹面を見ると、なんとなくゾウムシに近いというのも分かるような気がします。
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