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2013年5月31日 (金)

アケビコンボウハバチの幼虫(ハバチの幼虫とチョウ目の幼虫との違い)

Akebikonbouhabachi130521_1

 写真はミツバアケビにいたアケビコンボウハバチの幼虫です。 ハバチについては、これまで成虫を何度か載せ、書いてきたように、成虫は肉食ですが、幼虫は植物の葉を食べます(これが「葉蜂」の名前の由来です)。
 食べ物が同じということもあるのでしょうが、ハバチの幼虫はチョウやガ(以下、チョウ目と書きます)の幼虫とよく似ています。 両者を見分けるいちばんいいポイントは腹脚の数でしょう。
 チョウ目の幼虫もハバチの幼虫も、胸脚、腹脚、尾脚の3種類の脚を持っています。 このうちの胸脚は3対あり、成虫になっても残ります。 昆虫の成虫の脚は全て胸部から出ていて3対です。 尾脚は幼虫の体のいちばん後ろに1対あります。 これもチョウ目の幼虫とハバチの幼虫とで違いはありません。 しかし腹脚は、チョウ目ではグループによって数が違いますが、多くても4対であるのに対し、ハバチの幼虫の腹脚は5対以上あります。 と書いておきながら、そのことが分かる写真が撮れていません m(-_-)m (丸くなったり、いったん動き出すと、なかなか止まってくれず、なかなか撮らせてくれません)。
 小さくて確認が難しいのですが、眼も違います。 チョウ目の眼は6対です(こちら)が、ハバチの眼は1対です(下の写真)。

 ハバチの幼虫は、少し驚かすと、すぐ下のように丸くなります。 これもハバチの幼虫の特徴と言ってもいいのでしょうが、丸くなる幼虫は他にもいて、丸くなるからといってもハバチの幼虫とは限りません。

※ ハグロハバチの幼虫はこちらに載せています。

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2013年5月30日 (木)

マオウ

 下の3枚の写真の植物、区別できるでしょうか。

正解は
 1枚目は、逆光で撮っていますが、シダ植物小葉類のスギナ、
 2枚目は、裸子植物グネツム目のフタマタマオウ、
 3枚目は、被子植物モクマオウ目のモクマオウです。
 進化的に大きく異なるシダ植物、裸子植物、被子植物で、こんなによく似たものが存在するのですが、“他人の空似”です。

 スギナモクマオウは別の所で取り上げていますので、今日の“主役”は、フタマタマオウなどのマオウです。
 マオウ科マオウ属( Ephedra )の植物には、フタマタマオウ、シナマオウ、キダチマオウなどが知られています。 いずれも常緑低木で、節に鱗片状の葉がつきます。
 マオウ属の植物は日本に自生はありませんが、古くから生薬の「麻黄」として知られていて、葛根湯などにも入れられています。 また、麻黄から抽出された化学成分のエフェドリンは気管支喘息に、プソイドエフェドリンは鼻詰まりに効果のあることで知られています。

 マオウ属の植物は雌雄異株です。 上はキダチマオウの雄株で、たくさんの雄花をつけています。

 キダチマオウの雄花は穂状花序につき、オシベが飛び出しています。 オシベは複数の葯が共通の短柄についています(上の写真)。
 雌花は節にむきだしの胚珠がつきます。

※ フタマタマオウおよびキダチマオウは京都府立植物園で撮影しました。 マオウの仲間は互いによく似ていて同定は難しいのですが、植物園ではラベルがあったので、間違いないでしょう。

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2013年5月29日 (水)

カシワノミゾウムシの蛹

 このブログで前にカシワノミゾウムシの成虫を載せ、そこで、カシワノミゾウムシの幼虫は葉に潜って葉肉組織を食べて育つ( 潜葉性 )と書きました。 後日成虫のいたクヌギとコナラが混じって生えている場所に行くと、先端付近の葉肉が食べられた葉をたくさんつけているコナラがありました(下の写真)。

 葉を陽の光に透かしてみると、円い部屋が作られていて、その中に蛹らしきものが見えました(下の写真)。

 葉を破って取り出した蛹が下の写真です。 1枚目が背側、2枚目が腹側です。

 この蛹がカシワノミゾウムシの蛹であることを確かめたわけではありませんが、成虫がたくさんいた場所と同じ場所ですので、間違い無いと思います。

 写真を撮っていると、アリ(オオシワアリ?)が寄ってきて蛹を運ぼうとしだしました(上の写真)。 動けない蛹はアリの格好の餌となり、そうならないように、葉の中に蛹の部屋を作るのでしょうね。

 蛹になる前の、カシワノミゾウムシの幼虫の様子は、おちゃたてむしさんのブログに載せられています。 私も蛹を撮ったのとは別の場所で、コナラの葉に潜むノミゾウムシの幼虫と思われるものを撮っています(上の写真)が、ここではカシワノミゾウムシの成虫を確認できていませんので、その幼虫かどうかは自信がありません。

 ノミゾウムシの幼虫が葉肉を食べる葉は、クヌギやコナラなどのコナラ属に限ったことではありません。 下はケヤキの葉のリーフマイナー(leafminer)です。 アカアシノミゾウムシの幼虫かもしれません。

※ 下2枚の写真は葉の一部を破って撮っています。

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2013年5月28日 (火)

アヤメ・ヒオウギアヤメ

 近畿地方も今日梅雨入りしたようです。 平年より10日早いようですが・・・。 やはり雨にはアジサイと共に、アヤメ、カキツバタノハナショウブ(ハナショウブの原種)などのアヤメ属( Iris )の花が似合うように思います。

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 上はアヤメです。 カキツバタやノハナショウブは湿地の植物ですが、アヤメは湿地を好みません。
 「アヤメ」の語源にはいろいろな説がありますが、そのうちの1つ、「綾目」は「綾織り」という言葉があるように、外花被片の網目状の模様を織組織に見立てたという説は、カキツバタやハナショウブなどとの区別点としても利用できます。

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 上はヒオウギアヤメです。 ヒオウギアヤメは湿地を好みます。 分布は中部地方以北で、残念ながら大阪では自生のヒオウギアヤメを見ることができませんが、アヤメよりずっと大きく、花茎の上部で枝分かれし、見ごたえのある植物ですので、京都府立植物園で撮ってきました。
 ヒオウギアヤメの名前の「ヒオウギ」は、古くに宮中などで用いられていたヒノキの薄版を重ねた扇(檜扇)に、葉の重なり方が似ているところからだと言われています。
 ヒオウギアヤメの外花被片は、黄色から白色に移る明色部分に紫色の支脈が目立ち、アヤメほど明瞭な網目模様はありませんが、外花被片を横から見ると、その基部にはアヤメ同様の網目模様があります(下の写真:クリックで拡大します)。

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2013年5月27日 (月)

ヒメスギカミキリ(オス)

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 切り倒されたスギの木の上にたたずむ1頭のカミキリムシ、ヒメスギカミキリのオスです。

 ヒメスギカミキリの成虫は春(~夏のはじめ)に出現します。 メスの上翅は赤褐色ですが、オスの上翅は青みを帯びた黒色で、肩に赤い部分があります。 この配色は、前胸部や脚の形態、艶などに違いはありますが、ツヤケシハナカミキリ(下の【 参考 】)によく似ています。 なお、この赤い部分の大きさには個体差が見られるようです。

 ヒメスギカミキリはスギやヒノキなど針葉樹の衰弱した木や伐採された木などの樹皮の隙間に産卵します。 写真のヒメスギカミキリも、倒されたスギを見つけて飛んできたばかりのようで、まだ下翅が少し見えています。
 幼虫も成虫も樹皮に接する材を食べますので、林業にとっては困り者です。

【 参考 】 ツヤケシハナカミキリ(2012.6.13.撮影)

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2013年5月26日 (日)

ホソヒラタアブの産卵

 シラカシのひとつの枝に執着し、飛び続けているホソヒラタアブがいました。 私が近づくと少し離れるのですが、またすぐに戻ってきます。 しばらく見ていると、産卵を始めました。

 ホソヒラタアブの幼虫はアブラムシを食べて育ちます。 そこで親はアブラムシのいる周囲のあちこちの葉に卵を産み付けます。 上の写真の左側にも、アブラムシのコロニーが写っています。 ホソヒラタアブの成虫は、どのようにしてアブラムシの存在を知るのでしょうね。

 上は少し角度を変えて撮った写真です。 この写真では、産卵中のホソヒラタアブの少し下に、既に産み付けられた卵が1つ見えています。

 上は産み付けられた卵です。 長さは1mmほどです。

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2013年5月25日 (土)

イタドリマダラキジラミ

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 金剛山の山麓、たくさんあるイタドリを見ていると、イタドリハムシコブヒゲボソゾウムシなと、葉にいるいろんな虫が目につきます。 そんな虫たちを見ていると、茶色い小さな粒が、葉の上のあちこちにあります(下の写真)。 最初は針葉樹の開花しないままに落ちた雄花序かなと思っていました。 念のためにルーペで覗こうとすると、動き出しました。 それがイタドリマダラキジラミとの出会いでした。 下の写真には4頭(うち2頭は交尾中)のイタドリマダラキジラミがいます。

 イタドリマダラキジラミは、体長は翅端までオスで2.5mmほど、メスで3mmほどで、前翅に暗褐色の帯模様があり、イタドリの汁を餌としています。

 以前載せたカシトガリキジラミの交尾もそうでしたが、どうやらキジラミの交尾は横に並ぶようにして行うことが多いようです。 2枚目の写真の交尾中のものもそうでしたが、イタドリマダラキジラミの場合も、雄と雌が横に並んで行っていました。 上の写真でもそうですし、下の写真では、左は単独ですが、右と中央で2頭が並んで交尾しています。

 イタドリマダラキジラミはイタドリのみを餌とします。 イギリスでは、シーボルトにより日本(長崎)から持ち込まれたイタドリが、当初は観賞用として歓迎されたのですが、野生化し、旺盛な繁殖力を示すようになりました。 このイタドリの猛威に対処するさまざまな方法が検討された結果、イタドリマダラキジラミはイタドリ以外の植物には害を与えないとして、2009年頃から生物農薬として導入されているそうです。

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2013年5月24日 (金)

コウヤノマンネングサ

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 コウヤノマンネングサはコウヤノマンネンゴケやコウヤノマンネンソウと呼ばれることもあります。 山地の林内に生える大型のコケで、高さは5~10cmほどにもなります。
 一次茎は地上を這って時々枝分かれし、先は二次茎となって起き上がり、上部で樹状に多くの枝を出します。 葉はコケ植物らしい小さな葉です。

 二次茎(直立茎)にも葉は付きます。 下は二次茎を横にして撮っています。 岩にくっついているコケはコウヤノマンネングサとは関係ありません。

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 コウヤノマンネングサも、稀ではありますが、胞子体をつけます。 その胞子体が見られる確率の高いのが、ちょうど今頃です。 上の写真は全て4月中旬に撮ったものですが、胞子体の写真も載せたいものと、今まで記事にすることは控えていました。 ところが先日写真を撮りに行くと、たくさんあったコウヤノマンネングサが全部無くなっていました。 渓流の側でしたが、全部が無くなるほど増水した形跡はありません。 たぶん盗られたのだと思います。
 コケの葉は長期間放置された後でも、水に浸すと元の姿に戻ります。 大きなコケであるコウヤノマンネングサも、水に浸すと元の美しい姿に戻るので、昔はよく、そのまままたは染めたものを水中花として利用していました。 今回もその目的で盗られたのかもしれません。

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2013年5月23日 (木)

キクイムシ

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 間伐でしょうか、倒されていたスギの幹に白い木屑がたくさん出ていました。

 目を凝らすと黒い小さな虫がたくさんいます(上の写真の水色の円内)。 体長は2mmほどです。 飛んでいるのもいました。 キクイムシです。
 木材を穿孔する様々な虫をキクイムシ(木食い虫)と言うことがありますが、ここで言うキクイムシは、キクイムシ科に属する昆虫のことです。 キクイムシ科は、ゾウムシ科キクイムシ亜科とされることもあります。
 ほとんどのキクイムシは菌類を利用していて、実際に木を消化しているのは、ほとんどの場合、菌類です。 養菌性昆虫(アンブロシアビートル)と呼ばれ、菌類のみを餌としているグループもいます。
 キクイムシ科の甲虫は、日本産のものだけでも300種以上が記載されていて、写真のキクイムシの種名は分かりません。 とにかく、この種が坑道から出てくる時に遭遇したようで、たくさんの木屑が押し出されていました。

 上の写真、中央がそのキクイムシですが、上から見たのでは顔が見えません。 穿孔生活に適応して体は円筒形をしています。
 周囲の白いのは木屑ですが、青い円で囲った細長い白いものは、木屑と糞が混じったもののようです。 これらはフラス(frass)と呼ばれています。

 下を向いた顔はなかなか撮らせてくれなかったのですが、1頭が樹皮の持ち上がった所に登ってくれましたので、やっと顔の分かる写真が撮れました(上の写真)。
 下2枚の写真は昨年の4月下旬に撮ったものです。 同種かどうかは分かりません。 このように腹面を見ると、なんとなくゾウムシに近いというのも分かるような気がします。

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2013年5月22日 (水)

マダラメバエ

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 写真はマダラメバエ、なかなかおもしろい顔をしています。 顔の中央の黒いのが口吻なんでしょうね。
 メバエ科の多くは、ハナバチやスズメバチなどの成虫に飛びかかって産卵するとのことで、太く逞しそうに見える脚はそのためでしょうか。

 上は、自宅近くの「堺自然ふれあいの森」で4月16日にギシギシの仲間の茎にいたところを撮ったもので、下は5月16日にヤマハゼの葉の上にたたずんでいたものです。
 新訂原色昆虫大図鑑Ⅲによると、「ナタネの花などに集まる」と書かれていますが、どちらの場合にも近くにナタネの花はありませんでした。

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2013年5月21日 (火)

オロシマチク

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 オロシマチクは、イネ科メダケ属に分類されているササ類で、日本のイネ科タケ亜科の中ではいちばん小さいとされています。 よく刈り込みにも耐えますので、地被植物などとして利用されています(下の写真)。

 名前のオロシマは、タケ博士として知られている室井綽博士によると、嘉永年間に江戸巣鴨の植木屋長太郎が筑前国於呂島から持ち帰って広めたといわれている、ということです。 しかし地図で探してみましたが、福岡県に小呂島はありましたが、於呂島は見つけることはできませんでした。
 小呂島と於呂島は同一の島だとのコメントをいただき、歴史的な経緯も教えていただきました。 詳しくはコメント欄を見てください。(2016.7.28.追記)

 そのオロシマチクの花が咲いていました。 上の写真で、黄色く垂れ下がっているのはオシベの葯です。

 上の花では、ちょうどメシベの柱頭が見えています。 メダケ属の花では、このようにオシベは3本、メシベの柱頭も3本です。

 タケやササは花が咲くと枯れるという話をよく聞きます。 たしかに種子生産に多くのエネルギーを消費しますから、その株は弱るのでしょう。 しかし特にササの場合は、花はよく見るのですが、地下茎でつながっている全体が枯れてしまうのかどうか、継続的に観察できる場所でササの花が咲いたことが無いので確認できていません。
 すくなくとも、植栽されている場所では、たくさんの株を寄せて植えていて、花が咲いているのはその一部ですから、全体が枯れてしまうことは無いでしょう。

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2013年5月20日 (月)

オカボノアカアブラムシ?

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 小梅の新梢に群生していたアブラムシ。 このよく見るアブラムシは、オカボノアカアブラムシではないかと思うのですが・・・。 ただし、オカボノアカアブラムシという名前、私も最初はそうでしたが、写真と一致しないと思いませんか? 「オカボ」とは陸稲のことですが、写真の木は梅。 そして「アカ」についても、体色は赤というよりは灰色です。
 オカボノアカアブラムシは、春にはウメやモモなどのバラ科の新梢や若葉に群生していますが、初夏にはイネ科の地下部に移ります。 そしてここで増えた有翅虫が、カボチャの台木など、さまざまな作物の根に寄生して吸汁加害します。 そして、この地下部にいる無翅虫の体色は赤っぽい色をしています。

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 上は小梅の新梢に群生している無翅虫ですが、若い個体では少し赤っぽい色をしています。 本来は赤っぽい体色ですが、陽の光にさらされる場所では、粉を噴いて灰色っぽく見えるようです。 なお、中央の丸いものは正体不明です。

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 小梅の葉の裏ではたくさんの有翅虫も誕生していました(上の写真)。 そろそろイネ科に移る準備でしょうか。

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2013年5月19日 (日)

ケクダアブラムシの一種

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 ケクダアブラムシの仲間は、角状管が太くて長く、全身に刺毛があるなど、特徴のあるアブラムシで、コナラ属やシイ属を寄主とし、寄主転換もしません。

 写真はシラカシ(コナラ属)にいたもので、体長は約3.5mm、触角にも角状管にも毛が生えていて、上記の特徴から、ケクダアブラムシの一種であることには間違いは無いと思います。 しかしケクダアブラムシの仲間は国内で20種ほど知られていて、同定には微細な形質を見る必要があり、種名を調べることはギブアップです。
 ただ、クワナケクダアブラムシ(別名はクワナケブカアブラムシ)はブナ科に集まるケクダアブラムシの最普通種であり、絵合わせでも似ているように思いますので、その可能性は高いと思います。

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2013年5月18日 (土)

タイワンリス

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 タイワンリスは台湾南部を原産地とするリスで、中国からマレー半島にかけて広く分布するクリハラリスの台湾固有亜種とされています。 元来日本には分布していなかったのですが、動物園などから逃げ出して野生化し、各地で増え、農産物や樹木に被害を与えるとともに、在来のニホンリスに対する悪影響が心配されています。
 ニホンリスとの違いは、ニホンリスは腹が白く、耳にはふさ毛があるのに対し、タイワンリスはニホンリスより少し大きく、クリハラリスの名前のように腹は栗色で、耳にふさ毛はありません。

 写真は「大阪狭山市立市民ふれあいの里」のリス園で撮ったものです。 ここではタイワンリスはきちんと管理され、よく慣れていて手乗りで餌をもらうなど、子供たちを楽しませてくれています。 ちなみに、市民ふれあいの里は、緑化植物園などもあって、入園料は200円で、無料駐車場もあります。

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2013年5月17日 (金)

チガヤ

 イネ科のチガヤは、花の目立たない風媒花でありながら、なかなか豊かな色彩変化を見せてくれます。 花穂は白い毛が密生していて陽光を浴びると銀色に光り、種子ができると野を白い綿毛で埋め、秋には葉が美しく紅葉します。 なお、草盆栽などとして取り扱われる紅チガヤは、コバノウシノシッペイという別の植物です。

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 チガヤは、ツバナなどの名前で古事記や万葉集などにも載せられている身近な雑草で、昔から親しまれていました。 まだ白い毛が顔を見せない頃の若い穂は、甘い味がして、昔の子供たちのおやつになりました。 また粽(ちまき)も、本来は「茅巻き」で、チガヤで巻いたものであったようです。 この他、チガヤは屋根を葺くのに使ったり、種子が飛散する前の穂は火口(ほくち)にも使われたようです。

 そのチガヤは、今がちょうど花の時期です。 上はたくさんのオシベを出している穂ですが、穂によって少しずつ状態が異なり、まだオシベが出ないで銀色の毛が目立つものから、花粉を出し終えて茶色くなったオシベが花序を覆うものまで、さまざまです。

 オシベは肉眼でもよく分かるのですが、メシベは肉眼ではなかなか気付きません。 上は花序の一部を拡大したものですが、白い毛の間に紅色のものがあちこちに見えます。 これがメシベの柱頭です。

 上は花穂を曲げ、白い毛を広げてメシベを分かりやすくしたものです。 この花序ではメシベは元気に伸びていますが、オシベはまだ若く、オシベも紅色を帯びています。 つまりチガヤも、多くの風媒花同様、雌性先熟です。

 上は6月上旬に撮ったチガヤです。 花序の軸は赤く染まり、もう種子は成熟し、下の写真のように飛び始めています。

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2013年5月16日 (木)

ハリブトシリアゲアリ

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 肉眼で見ても、三角錐のような特徴のある腹部の様子から、シリアゲアリの仲間だと分かるアリが、クリの葉の上で集まっていました。 イモムシの死骸に集まっていたようです。 前に載せたテラニシシリアゲアリより体の色は淡く、ハリブトシリアゲアリのようです。

 ハリブトシリアゲアリは樹上性のアリで、巣も枯れ枝や枯れ竹の茎の中などに作ります。 体長は個体差があるようですが、1枚目の写真に写っているのは3~3.5mmほどです。

 ハリブトシリアゲアリの前伸腹節刺(上の写真の左の黄色の矢印)は、テラニシシリアゲアリのそれより太く短いようです。
 カメラを近づけると餌に群がることは継続したまま、腹部を持ち上げて威嚇したり、カメラに向かってくる個体もいます。 上の写真の右の個体は毒針を出しています(赤色の矢印)。

 ある個体は、毒針の先端からカメラに向けて毒液を吹きかけてきました。 毒液は数滴で、カメラに届くような距離までは飛ばすことができなかったようですが・・・。 残念ながらその瞬間は撮ることができませんでしたが、上の写真では、毒針の先に毒液の滴が光っています。
 なお、この毒液は、成分的には蟻酸では無いようです。

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2013年5月15日 (水)

カラスムギ・マカラスムギ

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 カラスムギはイネ科の越年草で、春から初夏にかけてまばらに小穂をつけた花序が見られます。 原産地はヨーロッパから西アジアにかけての地域で、日本には古くから入ってきている史前帰化植物です。
 1つの小穂には3つ(まれに2つ)の小花(=イネ科のほんとうの花)が存在しますが、3つの小花のうちの1つは小さいものです。 残りの2つの小花の護穎には硬くて長い芒(のぎ)があります。 そしてこれらの小花を2枚の包穎(ほうえい)で包み込んで保護しています。

 上は包穎を左右に開いた1つの小穂を撮ったものです。 私の御幼少のみぎり、小穂をこのようにして見せてくれ、
「ほれ、カラスだ。」
と教えてくれた人がいました。 私は、こんな足の長いカラスはいない、サギだ! 鷺なら分かるが・・・と言ったとか言わなかったとか・・・。
 人の利用できる植物ではないことを示すのに、利用できる植物の名に「イヌ」や「カラス」をよくつけます。 人が利用できないカラスの麦でカラスムギ、ところがこのカラスムギは食用になります。 しかし野生植物は、種子を散布しないことには子孫を残して行けませんから、カラスムギの果実(穎果)も熟せば地上に落下します。
 上の写真で、それぞれの芒(のぎ)の中央には、少し屈曲しているところがあります。 穎果が熟して落ちると、芒は乾湿運動により、この屈曲点を軸にして回転します。 この回転運動によって、穎果は土壌中に潜っていく事ができます。 芒も単なる飾りではありません。
 カラスムギの果実は、熟せば食用になるのですが、「収穫」という作業にとっては、熟すと落ちてしまうのは困ったことです。 ところが、5,000年ほど前、人類は熟しても落ちないカラスムギの仲間を見つけました。 自然界に生きる植物としては大きなウイークポイントですが、収穫作業を行おうとする人類の営みにはたいへん便利で、栽培されはじめました。 これがマカラスムギ(=エンバク)、英語では oat(オート)です。 烏(からす)の麦が燕の麦に変化したのですが、寒さに強いことから、特に北ヨーロッパでよく栽培されました。

 上がマカラスムギです。 カラスムギによく似ていますが、芒は1本で、包穎に包まれた中にある小花も2つです。
 脱穀したマカラスムギ(エンバク)を粉状などに加工したものが oatmeal(オートミール: meal は「あらびき粉」の意)です。 このオートミールは栄養価も高く、水や牛乳で煮て粥状にして食べるほか、パンやクッキーなどの生地に混ぜ込むなど、さまざまに活用されています。

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2013年5月14日 (火)

オオヨシキリ

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 オオヨシキリはほぼ全国のヨシ原などに飛来する夏鳥です。 名前は、ヨシの茎を切り裂き、茎の中に潜む虫などを捕食するところからと言われています。 繁殖期にはなわばりを形成し、ヨシの間に、ヨシの茎や葉などでお椀状の巣を作ります。

 今の時期はなわばり形成の真っ最中で、オオヨシキリのたくさんいる場所では、目立つ場所での自己アピールも必要なようで、よく見える所にも出てきます。

 写真は赤い口の中を見せ、「ギョギョシ、ギョギョシ、・・・・」などと大きな声で鳴いているところです。 囀りなのですが、囀りとは言い難い雰囲気です。
 オオヨシキリは、この鳴き声から「行行子」とも呼ばれ、夏の季語とされています。

   行々し大河はしんと流れけり   一茶

   葭切や葭にしづみて暮るる家   秋櫻子

 ヨシキリ科の鳥には、オオヨシキリの他にもう一種、やはり夏鳥のコヨシキリがいますが、コヨシキリが目撃されているのは主に本州中部以北ですし、鳴き声も濁った小声ですので、あまり目立ちません。 単にヨシキリと言った場合には、ほとんどの場合、オオヨシキリでしょう。
 三波春夫の昭和34年(1959年)のヒット曲に「大利根無情」があります。 これは、天保15年(1844年)、下総国の大利根河原で笹川の繁蔵一家と飯岡の助五郎一家の大喧嘩で命を落とした平手造酒を主人公とした歌ですが、その中では、
   利根の川風 よしきりの 声が冷たく 身をせめる 
 と歌われています。 上の俳句でもそうですが、オオヨシキリの声は、大きいけれど物悲しく聞こえるものなのでしょうか。

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2013年5月13日 (月)

アキグミシギゾウムシ

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 昨日のオオホシチビカスミカメに続いて、たくさんの花が咲いているアキグミにたくさんいた虫を、もう1種載せておきます。 アキグミシギゾウムシです。 体長は、長い口吻を除くと、4mm前後です。

 下は、じっとしているアキグミシギゾウムシです。 2枚の写真は別個体ですが、どちらも前脚と中脚はそろえて左右に大きく開き、後脚は縮めていて、とてもよく似た姿勢をとっています。 これがアキグミシギゾウムシの休憩スタイルなのでしょう。

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2013年5月12日 (日)

オオホシチビカスミカメ

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 写真はアキグミにいたオオホシチビカスミカメです。 体長は5.5mmと、特別小さなカメムシではないのですが、体の色は特にアキグミの葉の裏や新しい枝に密生している星状毛の色によく似ていて、たくさんいたのですが、よほどしっかり見ないと見落としてしまいます。
 下は葉の表にいたものを拡大したものですが、体表には細かい毛が密生しています。

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 アキグミは秋に実をつける(こちら)ところからの名前で、下の写真のように、今が花の盛りです。

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2013年5月11日 (土)

ベニバナツメクサ

 ベニバナツメクサは、ヨーロッパ~西アジア原産のマメ科植物で、明治時代に観賞用や牧草として渡来したものが野生化しています。
 写真は大阪府泉大津市の大津川河口近くで咲いていたものですが、3年前にも同じ場所で見ていて、1年草ですので、毎年種子を稔らせ続けているのでしょう。

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 ベニバナツメクサの学名は Trifolium incarnatum で、種小名の incarnatum は「肉色の」という意味ですが、属名の Trifolium はラテン語の「treis(3)+folium(葉)」からきていて、葉が三小葉からなることに由来します。 じつはシロツメクサアカツメクサ(=ムラサキツメクサ)タチオランダゲンゲなども、同じ Trifolium属です。 ベニバナツメクサの名前も、昔ガラス器などの運搬時に破損を防ぐために詰められたシロツメクサ(白詰草)に似て花が紅色だからでしょう。

 ところで、少し前までは水田地帯でよくレンゲ畑が見られました。 ゲンゲ(=レンゲ)は根に根粒を形成し、その中に棲む根粒バクテリアが空気中の窒素を肥料成分に変えてくれますので、田植え前にすき込めば、いい元肥になります。 ところがこのレンゲ畑は、化学肥料の普及と、ゲンゲの地表面を匍匐する茎がトラクターのローターなどに絡みつくことなどから、次第に少なくなってきました。 しかし現在は有機農業も見直されてきています。
 ベニバナツメクサもマメ科で根粒バクテリアと共生しますし、這う茎は持っていません。 日本の美しい田園風景を作っていたゲンゲの花の色とはかなり異なりますが・・・。
 実際にベニバナツメクサをゲンゲ代わりに使用する試みもなされているようです。 緑肥としての効果はどうだったのでしょうか。

 ベニバナツメクサは園芸植物としても使われるようになって来ました。 上は近所の畑ですが、これは緑肥としてでしょうか、それとも園芸植物としての種子を採る等のために育てられているのでしょうか。
 育てられているものでは、少し品種改良されているようで、いろいろな品種があるのかもしれませんが、上の写真では、野生種より花が密着しているようです(下の写真)。

 園芸植物として改良が進んだ植物の多くは、人の目には魅力的でも、虫たちには花粉や蜜の量など、あまり魅力的ではないようです。 しかしベニバナツメクサの場合は、あまり変化していないのか、いろんな虫たちが来ていました(上の写真)。
 園芸的に扱われている場合、ベニバナツメクサは様々な名前で呼ばれています。 クリムゾンクローバー( crimson : 深紅色)、ストロベリーキャンドル(花が咲きかけの頃の花序全体は、色も形もたしかに1つのイチゴに似ています)、ストロベリートーチなど、魅力的な名前が並びます。

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2013年5月10日 (金)

オグマサナエ

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 オグマサナエの成虫は、4月上旬から6月中旬まで見られますが、最もよく見られるのは5月です。 このようにオグマサナエは、サナエトンボの仲間のうちでは、タベサナエやフタスジサナエと共に、春最も早くから羽化するトンボです。 なお、和名の「オグマ」は、昆虫学者の小熊捍氏からきています。
 発生場所は、幼虫が泥に浅く潜って生活するため、平地から丘陵の水草の茂った泥底の池沼です。

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 オグマサナエは、上記のタベサナエやフタスジサナエとは同じ属( Trigomphus )で、互いによく似ています。 これらを区別するポイントは、フタスジサナエでは名前のとおり、上の写真のaの黒条が2本です。 タベサナエは、aの黒条はオグマサナエと同様に1本ですが、bの黄色い小斑(前肩条)がありません。

 下の個体は、上の個体に比較すると、前胸背の黄色の部分が発達して「Z」のようになっていますが、個体差の範囲でしょう。

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2013年5月 9日 (木)

キョウジョシギ

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 キョウジョシギは以前載せたことがある(こちら)のですが、その時よりも近くで撮れましたので、再掲です。
 この春は、大阪湾のあちこちでよく見られているようです。

 前にも書きましたが、キョウジョシギは石の間や下にいる虫などを捕らえるのが得意で、上のような環境を好むようです。 下はシロチドリとのツーショットです。

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2013年5月 8日 (水)

ヒロバトガリエダシャク

 ヒロバトガリエダシャクの終齢幼虫が出現しはじめています(下の写真)。

 ヒロバトガリエダシャクの終齢幼虫の背側は白っぽい色一色ですが、4齢までの幼虫の背側は、下のように白と黒の筋模様があります。 頭部にはパンダの目にあるような斑紋が見られます。

 上の3枚の写真で、幼虫がいるのはいろんな葉の上ですが、ヒロバトガリエダシャクの食餌植物は多岐にわたっています。

 今いる5齢幼虫は、まもなく土に潜って蛹になり、そのまま暑い夏も寒い冬も越し、成虫は翌年の春に出現します。 今年の記録を見ると、私の近所で成虫を確認したのは3月の上旬から下旬まででした。 下がその成虫です。

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2013年5月 7日 (火)

ツクバキンモンソウ

 このブログで以前キランソウ、タチキランソウ、セイヨウジュウニヒトエを載せました(こちら)が、写真は同じキランソウの仲間(キランソウ属=Ajuga )で、ツクバキンモンソウです。

 ツクバキンモンソウは山地に生える多年草です。 写真のツクバキンモンソウは大和葛城山で撮ったものですが、上り口はキランソウばかりで、登っていくとツクバキンモンソウばかりになりました。
 ツクバキンモンソウの「ツクバ」は標本の採られた茨城県の筑波山から、「キンモンソウ」は「錦紋草」で、葉の模様が美しいからと言われています。 たしかに葉の表は葉脈に沿って赤紫色を帯びていますし、葉の裏も赤紫色で美しい(下の写真)のですが、「錦」とまで言えるのかどうか・・・。

 下の写真の中央(やや左上)はツボミです。 上の写真の葉でも白い毛が確認できますが、花弁にもガクにも白い毛が見られます。

 ツクバキンモンソウはニシキゴロモの変種とされています。 ツクバキンモンソウが宮城県から和歌山県にかけての本州太平洋側と四国に分布するのに対し、ニシキゴロモは日本海側を中心に分布します。 ニシキゴロモはツクバキンモンソウに比較して、花冠上唇がよく発達しています。

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2013年5月 6日 (月)

アメンボ(ナミアメンボ)

 アメンボ( Aquarius paludum paludum )の和名はアメンボでいいのですが、アメンボの仲間にも何種類かいて(例えばこちら)、「アメンボの仲間」という意味での「アメンボ」ではないことをはっきりさせたい場合には、ナミアメンボとも言われています。 ちなみに、上の写真の右下にいるのも、ケシカタビロアメンボという名のアメンボの一種です。

 昨日は水中で暮らす肉食性のカメムシであるマツモムシを載せましたが、アメンボも肉食性のカメムシの仲間(カメムシ目)です。 カメムシ目の特徴はストローのような口吻を持っていることです。 上は水面に落ちた蜂に口吻を突き刺しています。
 カメムシは臭いにおいを出して嫌われるものが多くいます。 アメンボもにおいを出すのですが、飴のようなにおいだといわれていて、アメンボの名前はここから来ているようです。
 上の写真のように、アメンボは前脚を獲物などをつかまえることに使い、中脚と後脚を水面に浮かぶことに使います。 下は交尾ですが、オスの前脚はメスを保持することに使われています。

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2013年5月 5日 (日)

マツモムシ

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 写真は水面近くの水中にいるマツモムシを真上から撮ったものです。 通常はこのように腹面を上にしています。 マツモムシの名前は、マツモ(いわゆる金魚藻の一種)の生えているような水に棲むところからでしょう。

 マツモムシは、成虫は飛ぶことはできますが、普段は水中で暮らす肉食性のカメムシ類で、小魚、オタマジャクシや他の虫などを捕まえて、口吻を獲物に突き刺して体液を吸います。 前脚と中脚は獲物を捕えることに使い、後脚は発達していて、遊泳脚とし使われます。

 体表面に空気の層を保っていますので、水中にいるマツモムシの背側は白っぽく見えます。 上の写真では、少し背側が見えています。 これ以上背側を見ようとすれば、水中から撮るか、マツモムシを捕えて陸上で撮るかですが、捕える時はよほど注意しないと、口吻に刺されて、蜂に刺されたような痛みを味わわなければなりません。 今回は網を持っておらず、捕らえるのはあきらめました。 なお、マツモムシの仲間も何種類かいて、特にキイロマツモムシは大きさもマツモムシとほぼ同じです。 いまのところ、成虫の背面を見ないと私には同定ができませんから、最も普通種であるマツモムシだろうと思って書いていますが、もしかしたら違うかもしれません。(マツモムシ Notonecta triguttata の背面の写真が撮れましたので、こちらに載せました。)
 マツモムシは、この空気層のため、泳ぐか水中の何かにつかまらないかぎり、自然に水面近くまで浮き上がります。

 下は昨年の6月中旬に撮ったマツモムシの幼虫です。 小さな透明の水槽に入れ、横から撮っています。 下が本物のマツモムシで、上は水面に映った像です。 幼虫では特に背面の白さが目立ちます。 明るい水面近くにいるマツモムシを水中から見ると、白っぽい色はいい隠蔽色になるのでしょうね。

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2013年5月 4日 (土)

ヌカボシソウ

 糠(ぬか)は細かいものの譬え。 ヌカボシソウの名前は、夜空に散らばった星のように、まばらに小さな花や実をつけるところからでしょう。
 ヌカボシソウは丘陵地や低山の林縁などに生えるイグサ科の多年草です。

 風媒花の花は小さくて、その特徴はよく分かりません。 イネ科、カヤツリグサ科、イグサ科など、科が違っていても互いによく似ている植物があったり、同じ科でも一見全く違った姿をしていたりと、なかなかめんどうです。 でも、子孫を残すための花のつくりには大きな違いがあり、そこに発見のおもしろさがあるとも言えます。

 今までにイグサクサイのところなどでも書いてきましたが、イグサ科の花は、イネ科やカヤツリグサ科などの花のように、特殊化していません。 拡大してみると、花被片6枚(ガク片にあたる外花被片が3枚と花弁に相当する内花被片が3枚)、オシベ6本、メシベ1本が、ちゃんと認識できます。 メシベの柱頭は、上の写真では重なっていて少し分かりにくいですが、3裂しています。

 上は果実です。 果実には3稜があり、中に種子が3個入っています。 イグサ科にはイグサ属とスズメノヤリ属の2属があるのですが、イグサ属は果実にたくさんの種子が入っているのに対し、スズメノヤリ属の果実の種子は3個です。 つまり、ヌカボシソウはスズメノヤリと同じ属です。 外見はあまり似ていませんが・・・。

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 葉の縁には長い白色毛があります。 この点はスズメノヤリと同じですね。

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2013年5月 3日 (金)

キコシホソハバチ

 堺自然ふれあいの森にいたキコシホソハバチ、なかなか美しいハバチです。

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 ハバチ(葉蜂)の幼虫は草食性で、このキコシホソハバチの幼虫の食餌植物はハコベ類とのことです。 しかし写真のキコシホソハバチは、コナラの葉の上をうろうろしていました。 幼虫は草食性でもハバチの成虫は肉食性のものが多く、この蜂もコナラに来る虫たちを狙っていたのでしょうか。

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2013年5月 2日 (木)

ヒメブタナ

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 全体がブタナによく似て、小さな花が咲いていました。 ブタナにしては花の時期が早すぎるし、と思って調べてみると、ヒメブタナでした。

 ヒメブタナはヨーロッパからアフリカ北部にかけての地中海沿岸の原産で、1970年の三重県が最初の記録のようです。
 花は春のみで、葉は根生葉のみです。 ブタナに比較すると全体に毛が少なく、毛は葉の下面と縁に見られる(下の写真)程度です。

 ブタナとは同じ属(Hypochaeris)で、アイノコブタナと呼ばれる雑種をつくるようです。

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2013年5月 1日 (水)

アメバチ(Ophion)の一種

 堺市南区豊田にいた大きくて美しい蜂です。

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 フッカーSさんのところに載せられているヒメバチ科アメバチ亜科アメバチ属(Ophion)の翅脈とよく合います。

 名前の「アメ」は、昔からあるお菓子の練り飴の色に体の色が似ているからでしょう。

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