クロモジのトゲキジラミ
落葉樹のクロモジにトゲキジラミの成虫がいました。
トゲキジラミについては、このブログで、2012年2月19日にシロダモの葉に成虫、卵、幼虫がいたこと、他のブログなどを見ると成虫は12月~5月に観察されていること、シロダモの葉でみつかっているケースが多いことなどを書きました(こちら)。
その後、上で3月の成虫の観察例が少ないことと、シロダモ以外の寄主植物を調べる目的で、シロダモと同じクスノキ科のイヌガシを2012年3月24日に調べたところ、卵から5齢幼虫までの各ステージは確認できたが成虫は見られなかったことを書きました(こちら)。
イヌガシの様子は、その後も機会を見て観察していましたが、2013年2月11日には卵と3齢(?)までの幼虫を、3月19日には卵と4齢(?)までの幼虫を(そばに捕食性のヒラタアブ幼虫)、3月31日には卵と5齢までの幼虫を確認していますが、いずれも成虫は見当たりませんでした。 羽化した成虫はイヌガシに留まって次の産卵に移るのではなく、どこかへ行ってしまうように感じていました。
クロモジもクスノキ科ですから、トゲキジラミがいても当然のようにも思えます。 しかし、クロモジは落葉樹ですから、冬にクロモジの葉に存在した卵から羽化したトゲキジラミの成虫だとは考えられません。 念のため、伸びだしたばかりのクロモジの葉を調べてみましたが、トゲキジラミの卵や幼虫は確認できませんでした。
クロモジにいたトゲキジラミの成虫は、どこかから飛来した成虫でしょう。 しかし、風に乗ってたまたまクロモジにたどり着いたと考えるには、成虫の密度が高すぎるように思います。 下の写真で、黒い点は全てトゲキジラミの成虫です。
トゲキジラミの成虫は、フェロモンなど何らかの方法で個体間の連絡を取り合い、生殖活動など何かの目的で集まっているのではないでしょうか。
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