クマシデ
クマシデの花が咲いていました(4月19日)。 シデの仲間は雌雄同株で、雌雄別々に尾状花序を作って下垂します。 雄花序は前年枝に側生し、雌花序は新枝に頂生します。 なお、和名の「シデ」は、この尾状花序を、注連縄(しめなわ)などに付ける四手に見立てたものと言われています。
上の写真には雄花序も雌花序もあるのですが、雄花序がすぐ目につくのに対し、雌花序は新葉にまぎれ、知らないと見過ごしてしまいがちです。
上の写真で、右側の新葉に混じって少し赤い部分の見られるのが雌花序で、中央左が雄花序です。
上は雄花序の一部を拡大したものです。 雄花には花被はなく、苞の中には10個前後のオシベがあるだけです。 オシベの葯の先には毛があります。
上は雌花序の一部を拡大したもので、①は苞です。 ②は苞の下にある1対の小苞で、②の場所では苞を除去してあります。 各小苞は1つの雌花を保護しています。 上の写真では、雌花の柱頭があちこちに見えています。
苞は脱落性で、小苞は花後に伸長して果実を抱く果苞となります。 下は6月上旬に撮ったもので、果序が垂れ下がっています。 花から約1ヶ月半でここまで生長するのですね。 なお、果実が成熟するのは、10月頃になります。
このような花と実の様子は、基本的にはシデの仲間(クマシデ属)全てにあてはまります。
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