ヤツデキジラミの幼虫と羽化
ヤツデキジラミの羽化がはじまろうとしている時期のようです。 まだ幼虫が多いのですが、羽化した個体もいました。 下は羽化したばかりの成虫(左)と、その脱皮殻(右)です。
植物の光合成では糖分が作られています。 樹液を吸う虫たちにとっては、もちろんこの糖分はエネルギー源になるのですが、糖分だけでは栄養の偏りが生じます。 樹液にわずかしか含まれていない他の栄養素を取り込むためには、樹液をどんどん吸って、余った糖分を排出しなければなりません。
成長の盛んな時期には、ヤツデキジラミの幼虫たちはヤツデの樹液をどんどん吸い、余った糖分を糖分濃度の高い液体としてどんどん排出しているようです。 そのため、幼虫たちの周囲が濡れた状態になっていることが、よくあります。 上の写真でも、写真の右上が濡れていますし、下の写真でも、幼虫の周囲が濡れています。
このような濡れた状態は、そらさんの1月8日撮影、BABAさんの2月10日撮影など、年が改まる頃から始まるようです。
上はたくさんの幼虫が集まっている所で、ヤツデの葉の集中的に汁を吸われた部分は黒くなってしまっています。
下は羽化が近づき色が濃くなってきた幼虫を拡大したものです。 三脚を使っていないので、シャッター速度を速くするために直射日光を当てて撮ったところ、ギラギラしてしまいました。 これも体が濡れている証拠にはなりますが・・・。
近くには羽化後の時間が経過し、色が落ち着いてきた成虫もいました(下の写真)。 お尻近くの水滴は、この個体が排泄したものでしょう。
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