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2013年3月31日 (日)

チャトゲコナジラミの幼虫

 昨日記事にしたヒサカキの葉の裏に黒い点々がたくさんついていました。 拡大してみるとチャトゲコナジラミの幼虫のようです。
 チャトゲコナジラミの幼虫は、柑橘類の葉に寄生するミカントゲコナジラミの幼虫にとてもよく似ていて、長らく混同されていたようですが、2011年にチャトゲコナジラミが新種として記載されました(詳しくはこちら)。 チャトゲコナジラミの寄主植物はチャやツバキなどのツバキ科などです。 ヒサカキはAPG分類体系ではモッコク科となっていますが、それまではツバキ科とされていて、ツバキ科とは近縁関係にあると思われます。 なお、チャトゲコナジラミは柑橘類には寄生せず、ミカントゲコナジラミはツバキ科などには寄生しないとのことです。

 これまでにコナジラミの幼虫としては、ツバキコナジラミアオキコナジラミなどを載せてきましたが、それらに比較すると、いやに表面が複雑です。

 不思議に思っていたところ、BABAさんのブロクで、積み重なった脱皮殻を背負っているチャトゲコナジラミの幼虫の写真が載せられているのに気付きました。
 横から見てみると、やはり脱皮殻を背負っているようです(下の写真)。 ほとんど全ての幼虫がこのように脱皮殻を背負っていて、このために、上から見ると複雑な模様に見えるのでしょう。

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2013年3月30日 (土)

ヒサカキ

 ヒサカキは暖地の林できわめて普通に見られる常緑の低木~小高木です。
 サカキとヒサカキは、同じモッコク科でよく似ていますが、サカキの葉は全縁で、ヒサカキの葉にはきょ歯があります。
 少なくとも私の住む地域では、神事にはサカキを使い、仏事にはヒサカキを使いますが、サカキは関東以南の分布のため、サカキの分布しない地域では、ヒサカキをサカキのかわりに使うようです。

 今、ヒサカキはちょうど花の時期です。 手元にある保育社の「原色日本植物図鑑」(昭和54年発行)など、多くの図鑑では、ヒサカキは雌雄異株とされています。 ところが、この記事を書くために少し調べてみると、ヒサカキの花は、上のような雄花と、下のような雌花の他に、両性花もあり、この3種の花のうちの複数の花をつける株も少なくないとのことです。 雄株と雌株しかないものと思い込んで今まであまり注意してきませんでしたが、もう少し慎重に見ていく必要がありそうです。

 下は11月上旬に撮ったヒサカキの果実です。 完熟すると黒くなります。 もうツボミもはっきり確認できます。

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2013年3月29日 (金)

クロフヒゲナガゾウムシ

Kurofuhigenagazoumusi130326_4

 写真はクロフヒゲナガゾウムシ、体長は6mmでした。 枯木などにいるのですが、一見派手な模様も、下の写真のように、なかなかいい保護色になっています。

 行動はなかなか機敏で、以前にも逃げられた経験がありますので、お持ち帰り撮影にしました。

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2013年3月28日 (木)

アワコバイモ・ホソバナコバイモ

 以前このブログにミノコバイモを載せました(こちら)。 そこで、コバイモの仲間は自生地によって少しずつ形質が異なることを書きました。

Awakobaimo130317_2

 上はアワコバイモです。 阿波小貝母の名のように、アワコバイモの自生地は四国に限られます。 花の形はミノコバイモに似ていますが、ミノコバイモのオシベが黄白色であるのに対し、アワコバイモのオシベは褐色です。

Hosobanakobaimo130317_2

 上は中国地方と九州に自生するホソバナコバイモです。 ホソバナコバイモの花は、細い釣鐘形です。 これに似たものに、トサコバイモがありますが、トサコバイモのオシベの葯が黒色であるのに対し、ホソバナコバイモのオシベは白色です(上の写真でも、ほんのわずかですが、見えています)。

 この写真を撮るために中国地方や四国に行ったわけではありません( 行きたいですが・・・)。 ちょうど京都府立植物園で山草展をやっていて、写真はその会場で撮らせてもらったものの背景を、画像処理ソフトで整理したものです。

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2013年3月27日 (水)

マユミトガリバ

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 マユミトガリバはカギバガ科トガリバガ亜科に分類されていて、成虫は3月に出現します。 幼虫の食餌植物はクヌギやコナラなどです。
 黒化型もいたり、個体変異の大きな蛾ですが、第3腹節の背面に黒色の飾毛が発達していて、横から見ると突き出ています。 下はそれを写したつもりでしたが、背景が黒くなって見分けにくくなってしまったので、かなりコントラストを強調してあります。

Mayumitogariba130321_2

 ところで、和名の「マユミ」はどういう意味なんでしょうね。 植物のマユミは幼虫の食餌植物でもありませんし・・・。

(2013.3.21.堺市南区鉢ヶ峯寺)

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2013年3月26日 (火)

ヤブサンザシの雌花

 ヤブサンザシはスグリ科の落葉低木ですが、早くも葉を広げ、花を咲かせていました(2013.3.23.大阪市立長居植物園)。

 雌雄異株で写真は雌花ですが、雄花も雌花との違いはわずかで、写真の花よりオシベが大きくメシベが少し小さいくらいです。 花弁のように見えているのはガクで、ガク裂片の間にある小さなへら状のものが花弁です。
 下は柱頭を拡大してみたものです。 柱頭は2裂して皿状で、中央には小さな穴が開いています。

 小さい果実は秋に赤く熟します。 ヤブサンザシの名前は、この果実が中国原産のサンザシ(パラ科)の果実に似ていて、明るい林に自生しているところからです。

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2013年3月25日 (月)

ウズタカダニ科の一種

 昨日に続いてダニをもう一種、今日はササラダニ亜目ウズタカダニ科の一種です。 写真のウズタカダニは、体長 1.5mmほどで、ケヤキの樹皮の下にいました。
 今年に入って、マダニを介して感染するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)で5人が死亡(現在のところ、国内の発症者は、この5人を含めて8人)したことが報じられ、ダニの注目度が高まりましたが、ダニ類は種類数も多く、極めて多様です。
 今回のササラダニの仲間は、腐食質を餌としています。 その中でウズタカダニなどのいくつかの科のダニは、脱皮殻を背負うというおもしろい性質を持っています。 写真のウズタカダニは、次第に大きくなっていくいくつもの脱皮殻を背負い続けているため、脱皮殻が堆(うずたか)く積み重なって、まるで貝殻を背負ったヤドカリのような姿になっています。 ササラダニの仲間は4回の脱皮を行いますので、写真の種は全ての脱皮殻を持ち続けているようです。

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2013年3月24日 (日)

テングダニの一種

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 暖かくなって動きが活発になったのでしょうか、長居植物園にあるトイレの外壁を、数頭のテングダニが走り回っていました。 同じ壁にはアカアシノミゾウムシなども来ていました。
 写真のテングダニの体長は2mmほどです。 大きさの割には走るスピードは速く、止まったり方向を変えたりでなかなか速度を出すのは難しいのですが5mm/secほどでした。
 ダニ目ケダニ亜目テングダニ科のダニは、捕食性のダニで、天狗の鼻のように前に伸びた口吻を獲物に突き刺し、体液を吸います。 おちゃたてむしさんBABAさんのところには、チャタテムシを捕食中のテングダニの写真が載せられています。 農業的には作物に害を及ぼすハダニを捕食してくれるので、益虫なのでしょうか。

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2013年3月23日 (土)

アーモンドの花

 お菓子などにもよく使用されているナッツのアーモンドは、バラ科サクラ属( Prunus )の種子の仁です。 ウメもモモもサクラ属で、果実の中央に硬い種子がありますが、アーモンドの果肉は薄くで食用にならず、中央の硬い種子の殻を取り除いたものが、食用にされる部分です。
 そのアーモンドの花が、23日、大阪市の長居公園で7部咲きでした。 今年は2月までとても寒く3月になって急に平年以上の暖かさになったため、晩秋から冬の間ちらほらと咲き続けるジュウガツザクラや2月はじめに咲くカワヅザクラなどの花が遅れ、3月下旬に咲くアーモンドが早く咲きはじめ、いろんな桜の仲間が咲き競うようになっています。

 上のアーモンドの花で花見をしていただく場合、写真をクリックして大きくしてから、「オリジナルの表示」を選択していただくと、1024 × 768 の画像になります。
 アーモンドは中央アジアから西南アジア・北アフリカが原産ですが、花も美しいため、日本でもあちこちで植栽されるようになってきました。
 なお、アーモンドとは、英語( almond )をカタカナになおしたもので、和名ではヘントウです。 この和名は「種子が扁平な桃」ということでしょうね。
 アーモンドにも品種があり、花の色も、白色、桜色、桃色のものがあるようです。 花のにおいについては、いろいろ言われているようですが、この日は少し風が強かったためか、においは分かりませんでした。

 アーモンドの花は比較的大きな花で、花柄は短いので、サクラよりはモモに近い花のつき方です。 そして芽鱗には白い毛がたくさん生えていました(下の写真)。

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2013年3月22日 (金)

ムネアブラムシの一種

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 葉の裏に、1.1mm×1.0mmで厚さ0.3mmのほぼ円盤状のものがくっついていました。 拡大してみると、脚が見えます(上の写真)。 いたのは、いろいろ撮ってメモしてなかったもので、頭の中がゴチャゴチャになっているのですが、たしかコジイの葉の裏だったと思います。 これはムネアブラムシの一種の無翅型で、シイコムネアブラムシかもしれません。
 ムネアブラムシの仲間は、前にナラムネアブラムシを載せています。 ナラムネアブラムシの場合は脚も触角も上からは見えなかったのですが、今回は脚も触角も(下の写真)見えています。
 上の写真で脚のついている位置は、“円周”のあちこちのように見えます。 昆虫の脚は胸につきますから、この虫の体は、大部分が胸部で、「ムネ」アブラムシの名前はこのことに由来しているのでしょう。 アブラムシは、色も形態も、ほんとうに多様ですね。

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 上は前方より見たもので、触角が見えます。 ムネアブラムシ類の属するアブラムシ科ヒラタアブラムシ亜科の無翅型では、頭部と胸部がほぼ一体化していて、複眼は持っていません。

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 上は後方より見たものです。

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 上の写真のように、大きな穴の開いたものもありました。 寄生者が抜け出た穴でしょうか。

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2013年3月21日 (木)

セイヨウハシバミの花

 セイヨウハシバミといっても馴染みの無い名前かもしれませんが、ヘーゼルナッツはこのセイヨウハシバミの果実(堅果)です。
 このセイヨウハシバミの花が京都府立植物園で咲いていました('13.3.17.撮影)。 しかし風媒花ですので花は目立たず、ほとんどの人は気付かずに通り過ぎてしまっています。 私が写真を撮っていることで気付いた人も、雄花を見て「何か変なものがぶら下がっている・・」で終わり。 写真を撮っている間、雌花に気付く人はいませんでした。

 上の写真をクリックして拡大すると(「オリジナルの表示」を選んでいただくと、1028×768 になります)、雄花以外にもたくさんの雌花が咲いていることが分かっていただけるでしょうか。

 上はもう少し大きく撮ったもので、長く垂れ下がっているのが雄花序です。 雄花は苞鱗の中に1つずつつき、花被はありません。 そして芽から赤い毛のようなものを出しているのが雌花序です。

 上は1つの雌花序を大きく撮ったものです。 雌花序は数個の雌花が頭状に集まって芽鱗に包まれてています。 開花時は柱頭だけが芽鱗の外に出てきます。 赤く見えるのがその柱頭で、柱頭は2全裂していますから、赤く伸び出しているものの半数が雌花の数ということになります。

 セイヨウハシバミはヨーロッパ原産ですが、同じ属のハシバミやツノハシバミは日本に自生していて、これらの果実も食べることができます。 花の時期はみんな同じように見えますね。

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2013年3月20日 (水)

ヒラタアブの仲間の幼虫と卵(抜け殻)

 今年もイヌガシの葉の裏のトゲキジラミらしき幼虫を確認してきました。 幼虫はたくさんいましたが、やはり成虫は確認できませんでした。
 トゲキジラミ(?)の幼虫に混じって、双翅目の幼虫と思われるもの(下の写真の)がいました。 体長は1.8~2.2mmほどです。
 双翅目の幼虫の形態は、いわゆる「ウジ」で、特徴に乏しく、よく分かりませんが、タマバエ科の幼虫は昆虫や植物に寄生します。 特にショクガタマバエはアブラムシの天敵としてよく知られていますが、他の昆虫の幼虫も食べるようですし、大きさはほぼ一致しますので、もしかしたらそれかもしれません。 BABAさんにヒラタアブの仲間の幼虫だろうと教えていただきました(下のコメント)。 これに伴い、タイトルも変更しました。

 ところで、は何でしょうね。 aとは無関係だとは思うのですが・・・。 ちなみにショクガタマバエなどは土に潜って蛹になります。 ヒラタアブの仲間の卵の抜け殻でした。 下に写真を1枚追加しておきます。 少し小さいですが、この写真を見ると、幼虫の1対の後気門や、卵殻表面の細かい模様も確認できました。

 上はヒラタアブの仲間の幼虫を横から見たものです。

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2013年3月19日 (火)

ヒサゴクチカクシゾウムシ

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 ヒサゴクチカクシゾウムシの名前はおちゃたてむしさんに教えていただきました(コメント参照)。 おちゃたてむしさんのブログには交尾中のヒサゴクチカクシゾウムシが載せられています。 体長は 3.5mmほどです。 樹皮の下の窪みにいました。 擬死でポロリと落ちてしまうので、撮影は持ち帰って家で行いました。

 下は擬死から回復し、起き上がろうとしているところです。 腹面も硬い鎧で防御しているようです。

 擬死などの場合は、複眼もちゃんと隠せるようです。 下の写真では複眼の大部分が隠れています。 1枚目の写真と比較してみてください。
 同じクチカクシゾウムシの仲間のボウサンゾウムシでも、同じように複眼が隠される様子が、おちゃたてむしさんのところに載せられています。

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2013年3月18日 (月)

チャオビフユエダシャク

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 チャオビフユエダシャクは、成虫が2月中旬から3月にみられる冬尺の仲間です。 私はまだメスを見つけられずにいますが、クロスジフユエダシャクのメスの赤みを強くしたようなものだということです。
 分布は東海以西と山梨、幼虫の食餌植物としては、コナラ、クヌギ、イロハモミジ、ソメイヨシノが記録されています。

 最初の写真のように模様がはっきりしている場合は名前が調べやすいのですが、上のような模様の薄い個体に最初に出会ってしまうと、名前調べにとても時間がかかります。

 上の個体は前翅を少し開いてくれていましたので、後翅の様子も分かります。

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2013年3月17日 (日)

フッキソウの花

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 フッキソウはツゲ科の常緑の多年草または小低木です。 常緑でよく繁る様子を繁栄の意味にとり、「富貴草」と呼ばれるようになったようです。 自生地は山地の林床で、うす暗い所でもよく育つので、日陰のグラウンドカバーとしてよく使われるようになりました。

 花は春に咲き、ツゲの花とよく似ていて、単性で花弁は無く、雄花(上の写真の水色の矢印)は茎頂の花序の先の方に集まって咲き、雌花(上の写真の赤い矢印)は花序の基部につきます。
 雄花はオシベ4本でメシベは無く、このオシベは白く太い花糸を持っています。 上の写真の花はまだ咲いたばかりで、花粉は出していません。
 フッキソウの学名は Pachysandra terminalis で、属名はギリシャ語の pachys(太い)+ andros(雄しべ)に由来し、この太い花糸から来ています。 ちなみに種小名の terminalis は「頂生の」の意味で、茎頂に花序がつくところからでしょう。
 雌花は2裂する柱頭のメシベのみで、オシベはありません。

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2013年3月16日 (土)

イトカメムシ

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 写真は、糸のように細いカメムシ、イトカメムシです。 上の個体は右の触角が折れて失われています。 上も下もこの冬に撮ったもので、越冬形態は成虫のようです。 いずれも腹面を葉の裏にくっつけて姿勢を低くしていましたが、撮りだすとすぐに歩き出しました。 下は持ち帰り、家で撮ったものです。
 体も細いですが、脚も体より長い触角も、この中に筋肉があって動かすことができるというのが不思議に思えるほど細く長いつくりです。
 上の写真で、中脚と後脚の間に、小さな突起が見られます(写真をクリックして拡大してご覧ください)。 カメムシの仲間はにおいを出すことで知られていますが、この突起の場所は臭線の開口部付近にあたり、この臭線の開口部と関係した構造かもしれません。

 横から見るとカメムシらしい口吻が見えますが、この口吻もかなり細長いものです。 イトカメムシは、以前は植食性とされていましたが、現在では捕食性の強いカメムシとされていて、アザミウマ類やアブラムシ類などにこの口吻を刺し込み、汁を吸っているようです。 また、小楯板には針状の突起がみられます(写真をクリックして拡大してご覧ください)。

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2013年3月15日 (金)

シロヘリナガカメムシ

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 今年は急に寒くなったり暖かくなったり、気象の変化が年々大きくなってきているような気がします。 寒暖の差が激しいと、人だけではなく、虫も植物もたいへんでしょうね。
 写真のシロヘリナガカメムシは、2月28日に撮ったものですが、この日の大阪の最高気温は15℃で、3月5日の啓蟄を待たず、住宅地の壁をうろうろしていました。 シロヘリナガカメムシは地表性のカメムシで、草地に生息するのですが、成虫越冬した個体が暖かさに誘われて動き出したのでしょう。

 シロヘリナガカメムシはナガカメムシ科に分類されていて、モンシロナガカメムシやアムールシロヘリナガカメムシなど、似た仲間が何種類かいますが、モンシロナガカメムシやアムールシロヘリナガカメムシの白斑は、もっとはっきりしているはずです。

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2013年3月14日 (木)

ヤマドリ(オス)

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 写真はキジ科のヤマドリです。 キジが主に平野部に生息するのに対し、ヤマドリはその名のとおり、主に山で生活しています。 大きな鳥ですので、枯葉の積った林床で採餌している時などは、カサカサとけっこう大きな音がします。
 私も川の対岸に飛び移るのを目撃したこともあり、飛ぶことはできますが、ほとんど飛びません。
 百人一首にある柿本人麿の

   あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の
   長々し夜を ひとりかも寝む

にあるように、オスの尾はとても長く、個体差はあるものの、写真のオスでは体の約2倍の長さがあります。

 ヤマドリは日本固有種で、5亜種に分けられています。 このヤマドリは分布域からするとウスアカヤマドリとなるのですが、私にはよく分かりません。

 繁殖期は4~6月ということで、オスはなわばり宣言のためでしょうか、さかんにほろ打ち(ドラミング)を行っていました。 オスは鳴くことはほとんどありませんが、このほろ打ちで、縄張り宣言をするとともに、メスの気を惹くようです。 また、ほろ打ちは敵に対する威嚇の場合にも行われます。
 下はほろ打ちの様子をgif動画にしたのですが、見ていただくには、写真をクリックして SkyDrive に移り、上にある「オリジナルの表示」をクリックしてください。(ややこしくてすみません。)

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2013年3月13日 (水)

ウチワグンバイ

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 草原に転がっている石の裏にいたウチワグンバイです。 体長は、下の写真の2頭も少し大きさが違いますが、翅端まで4.5~5mmほどでした。 この時期に見られるのは、成虫越冬しているということでしょう。
 頭部に見られるトゲは何かの役に立っているのでしょうか。

 石を裏返してしばらくすると動きだしましたが、やはり寒さで動きがにぶくなっているのか、ひっくりかえって裏返しになった個体がいました(下の写真)。 長い口吻が目立ちます。

 よく似た種に少しだけ大きいオオウチワグンバイがいます。 下の横からの写真で、前胸背板の後方が少し盛り上がっていますが、オオウチワグンバイでは、もっと大きく盛り上がっています。

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2013年3月12日 (火)

マクラギヤスデ

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 写真はオビヤスデ目シロハダヤスデ科のマクラギヤスデの幼体でしょう。 朽木の半分地中に埋まった湿った所にいました。

 なかなか繊細なつくりです。

(2013.2.25. 堺市南区岩室)

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2013年3月11日 (月)

ヤマシロヒメヨコバイ

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 ヤツデの葉の裏で越冬中のヤマシロヒメヨコバイです。 体長(翅端まで)は3mmでした。
 同じ葉の裏に2頭いたのですが、1頭を撮っているうちに、もう1頭は逃げられてしまいました。 近くの葉を探しても、いたのはこの2頭だけでした。
 同種の個体が近い所にいることはよくあるのですが、においか何か仲間同士引き合う連絡システムがあるのでしょうか。 それとも、同じ性質を持つ種が好む環境は同じであるため、たまたま同じ所に集まってしまうのでしょうか。

('13.2.28. 堺市南区 槇塚公園)

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2013年3月10日 (日)

ザウテルアヤトビムシ?

 地面に転がっていた朽木にいたトビムシで、絵合わせ(例えばこちら)ではザウテルアヤトビムシ( Homidia sauteri )またはその近縁種ではないかと思います。 持ち帰ってほんのしばらく冷凍庫に入れておくと、あっけなく死んでしまいました。 マルトビムシは驚くほど生きていたのに・・・。

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 で、跳躍器(または叉状器)を後ろに伸ばした姿になっています。 死ぬと跳躍器を伸ばしたままの状態になるようです。
 生きている時の姿は、撮っていませんが、「樹皮の下のトビムシいろいろ」の2枚目に近いものでした。 生きている時は跳躍器は腹部腹面にくっつけていて、これをピンと伸ばすことによってジャンプします(これが“跳び虫”の名前の由来です)。
 このトビムシは細い毛がたくさん生えていて、光が毛に当たって反射すると、その光で体の表面が見えなくなってしまいます。 上の写真と下の写真を比較してみてください。

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Sauteri130225_3

 下は3枚の写真で深度合成してみたものです。 この写真はクリックで拡大します。

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2013年3月 9日 (土)

オカモトトゲエダシャク

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 暖かくなり、急にいろんな蛾が目立ちはじめました。 そのうちの1種、オカモトトゲエダシャクです。
 名前から分かるように、シャクガ科エダシャク亜科の蛾ですが、他の多くのエダシャクとは異なり、前翅は左右に広げ、後翅は体にピッタリとくっつけています。(クワトゲエダシャクなど同属の蛾は、こんな翅のたたみ方をします。)
 翅を広げれば多くのシャクガ同様の翅のはずなので、翅を広げてもらおうといろいろ触ってみたのですが、ダメでした。 夜行性の蛾で、昼間は動かないことに決めているのでしょうか。

 オカモトトゲエダシャクは3~4月頃に出現します。 上の写真を見ると、触角は立派で櫛の歯状で、オスでしょう。 写真のオカモトトゲエダシャクも灯火に惹かれて来ていたものですが、メスは灯火には来ず、あまり見られていないようです。

 成虫はおもしろい姿勢をとっていますが、幼虫も下のようなおもしろい姿で休んでいるのをよく見ます。

 幼虫が静止している時は、上のように前半身を丸めています。 この幼虫は5月に土中に潜って蛹になり、翌春まで土の中で暮らします。
 なお、 幼虫の食餌植物は多様です。

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2013年3月 8日 (金)

ヤツデキジラミの幼虫と羽化

 ヤツデキジラミの羽化がはじまろうとしている時期のようです。 まだ幼虫が多いのですが、羽化した個体もいました。 下は羽化したばかりの成虫(左)と、その脱皮殻(右)です。

Yatsudekijirami130306_1

 植物の光合成では糖分が作られています。 樹液を吸う虫たちにとっては、もちろんこの糖分はエネルギー源になるのですが、糖分だけでは栄養の偏りが生じます。 樹液にわずかしか含まれていない他の栄養素を取り込むためには、樹液をどんどん吸って、余った糖分を排出しなければなりません。
 成長の盛んな時期には、ヤツデキジラミの幼虫たちはヤツデの樹液をどんどん吸い、余った糖分を糖分濃度の高い液体としてどんどん排出しているようです。 そのため、幼虫たちの周囲が濡れた状態になっていることが、よくあります。 上の写真でも、写真の右上が濡れていますし、下の写真でも、幼虫の周囲が濡れています。
 このような濡れた状態は、そらさんの1月8日撮影、BABAさんの2月10日撮影など、年が改まる頃から始まるようです。

 上はたくさんの幼虫が集まっている所で、ヤツデの葉の集中的に汁を吸われた部分は黒くなってしまっています。
 下は羽化が近づき色が濃くなってきた幼虫を拡大したものです。 三脚を使っていないので、シャッター速度を速くするために直射日光を当てて撮ったところ、ギラギラしてしまいました。 これも体が濡れている証拠にはなりますが・・・。

 近くには羽化後の時間が経過し、色が落ち着いてきた成虫もいました(下の写真)。 お尻近くの水滴は、この個体が排泄したものでしょう。

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2013年3月 7日 (木)

アジサイの芽

 いろんな植物の芽が膨らんだり、伸びたしたりしています。 アジサイの芽もそのうちの1つです。 変化する時期は、いろんな状態を見ることができて、理解しやすくなります。
 芽の芽鱗に関して、前にアラカシの芽鱗は托葉起源であり(こちら)、サンゴジュの芽鱗は葉柄起源である(こちら)ことを書きました。 どちらも内部を守っている芽の外側は、葉に関係するものの、葉そのものではありませんでした。 ところが、アジサイの芽では、芽のいちばん外側も、葉そのものです。 つまりアジサイでは、芽がほどけて、そのまま葉として生長していきます。
 葉そのものを芽鱗とは言いませんから、アジサイの芽は芽鱗を持たないということになります。 このような芽を「裸芽」と呼んでいます。

 葉が広がっていくにしたがって、芽の赤っぽい色は葉の緑色に次第に変化していきます。 冬季のアジサイの芽が赤いのは、糖の濃度が高くなっているからでしょう。
 細胞の中に氷ができると、氷は水より体積が大きくなるので、細胞が破壊され死んでしまいます。 細胞内の糖濃度が高いと凍結しにくくなるので、芽を構成している葉では糖分を蓄積しているのでしょうが、蓄積された糖分は赤い色素のアントシアンにも変化します。
 糖分濃度が高くなると赤い色素が作られるのは、秋の落葉樹の紅葉と同様のしくみでしょうが、紅葉の場合は葉のつけ根に離層が作られ、光合成で作られた糖が出ていけなくなる結果として糖分濃度が高くなるのに対し、アジサイの芽や冬の間も葉を落とさない草が赤くなっているのは、葉の細胞の凍結を防ぐために積極的に糖分濃度を高めた結果でしょう。

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2013年3月 6日 (水)

ヒメコバチ科 Pediobius atamiensis

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 ヒメコバチ科の Pediobius atamiensis は、以前に一度載せたことがあります(こちら)が、それよりも少しは細部の分かる写真が撮れましたので、再登場です。 今回の写真では、中胸盾板の後縁中央部が前方に湾曲していて、小盾板との間に三日月型の隙間ができているのも、どうにか分かります。

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 今回は最初から室内持込で、冷蔵庫で動きを鈍くしてとりあえず撮り、その後深度合成用の写真を撮るつもりでしたが、とりあえずの段階で載せていた台をはじいてしまい、行方不明になってしまいました・・・。 体長1.8mmは、いちど見失うと、そのうち飛ぶでしょうし、どうしようもありません。

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2013年3月 5日 (火)

キイロホソコバチ

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 アラカシの葉の裏にいたこの蜂は、体長は2.0mmで、そらさんのところBABAさんのところなどに載せられているのと同種のヒメコバチ科ヒメコバチ亜科(Eulophinae)のキイロホソコバチ(Stenomesius japonicus)だと思います。 キイロホソコバチは、潜葉性の小蛾類など、小型の蛾類の幼虫に寄生するようです。

(2月21日 堺市南区 茶山公園)

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2013年3月 4日 (月)

コマユバチ科ツヤコマユバチ亜科 Opius sp.

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 アラカシの葉の裏にいました。 体長は2.3mm、BABAさんのところに載せられているのと同種の、コマユバチ科ツヤコマユバチ亜科の Opius sp. だと思います。 翅を開いているのは、この蜂の冬眠姿勢でしょう。

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 この蜂が翅を閉じている姿などはこちらに載せています。

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2013年3月 3日 (日)

オナガコマユバチ Spathius属の一種

 藤江さんに見ていただいたところ、コマユバチ科オナガコマユバチ亜科( Doryctinae )の Spathius属の一種でした。 写真からは種までの特定は無理なようです。
 Spathius属は種分化が著しく進んだ属で、日本産だけでも70種以上が記録されているとのことでした。
 「コマユバチ科の一種」としていたタイトルも変更しました。
(2015.1.15.追記)

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 ヤツデの葉の裏にいました。 体長は3.3mmです。 翅脈がきれいに撮れていないのですが、コマユバチの仲間だろうと思います。

 上の写真、普段はあまり見えない細い毛が、光の当たり方でよく見えました(写真をクリックして拡大してご覧ください)。 こんなに毛が多かったんですね。
 下はチャタテムシの仲間の幼虫とのツーショット。

(2013.2.17. 堺市南区岩室)

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2013年3月 2日 (土)

サンゴジュの芽鱗の正体は

 春が近づき、芽鱗でしっかりガードされていたサンゴジュの冬芽でも、芽鱗の間から新しい葉が顔を出していました。
 下の写真、サンゴジュは常緑樹で、①は昨年からの葉です。 ②と③は冬芽を構成していた芽鱗で、④が伸び始めた新しい葉です。

 ところで、冬の間内部を守っていたサンゴジュの冬芽の芽鱗の正体は何でしょうか。 ホオノキやアラカシなどの芽鱗は托葉が変化したものでした(こちら)。 サンゴジュではどうでしょうか。
 この問題を考えるために、芽鱗と葉の付き方の関係を確認してみます。 サンゴジュは、横に伸びた枝では太陽の光をうまく利用するために葉がねじれますが、基本的には葉は十字対生です。 つまり、葉は向かい合わせにつき、下の葉とは90゜異なる方向につきます。 上の写真でも、①の葉は、その下の葉(番号はつけていません)とは90゜ずれています。
 ①の葉と②③の芽鱗と④の新しい葉との位置関係はどうかと見てみると、みんな90゜ずれた位置関係になっています。 つまり芽鱗は葉の位置にあるということになります。
 芽鱗が托葉起源なら、托葉は葉の左右にあるものですから、こういうふうにはなりません。
 では芽鱗は葉そのものでしょうか。 しかしそれも、上の②③④が全く同じものだとは考えにくいですね。

 下の写真のようなものを見つけました。 「異常は正常を知る手がかり」です。

 葉は、光合成を行う工場で多くの場合は扁平な「葉身」と、この葉身を枝につけておく「葉柄」とからできています。(上の写真に名称を入れておきました。) 上の写真の芽鱗には葉身がついています。 つまりサンゴジュの芽鱗は葉柄が変化したものでした。

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2013年3月 1日 (金)

ワラジムシ

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 写真はワラジムシ科のワラジムシです。 ダンゴムシに近縁でよく似ていますが、ダンゴムシは体を丸めて団子のようになることができますが、ワラジムシの仲間は体を丸めることができません。
 体のつくりは、頭部、胸部、腹部に分かれます。 頭部から伸びだしているのは第2触角です。 体の八割ほどは胸部で占められています。 胸部は7対の体節からなり、体節ごとに付属肢があります。 腹部の末端から突き出ている1対のものは尾肢と呼ばれています。

 このワラジムシ科のワラジムシは、名前からすると在来種のようですが、クマワラジムシやホソワラジムシなども含め、移入種です。 在来種としてはトウヨウワラジムシ科のものが知られていますが、あまりみかけなくなってしまいました。
 ワラジムシ科のワラジムシは背面にいぼいぼがあるのが特徴です。

 このようなワラジムシの仲間の研究は遅れていて、よく分かっていません。 日本では100種ほどが知られていますが、実際には400種ほどいるのではないかとも言われています。

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