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2013年2月 8日 (金)

冬のウミネコ

 カモメ類の識別は、なかなか難しいものです。 どのカモメ類も成鳥は黒と白のモノトーン、幼鳥は褐色で互いによく似ていますし、夏羽と冬羽の違いがあり、成鳥になるまでに何年もかかり、年齢によって少しずつ羽衣に違いが見られます。
 今回は海近くで普通に見られるウミネコの冬のいろんな状態を集めてみました。

 ウミネコの繁殖期は4~7月ですが、上のピントの合っているのは生まれて最初の冬を迎えた状態だと思います。 顔は白味を帯びていますが、全体に褐色部分が多く、嘴は肉色で先が黒く、脚も肉色です。

 上は、淡い黄色の光彩や、赤いアイリングなど、ほとんど成鳥と同じですが、嘴の先の赤い部分が少なくて黒い部分が多く、まだ完全な成鳥にはなっていないと思われます。 生まれて3年目あたりではないでしょうか。

 上が成鳥でしょう。 嘴の先端には、赤と黒の斑紋があります。 脚は黄色です。
 尾の端付近には黒い帯があります。 多くのカモメ類では幼いうちは尾に黒帯があっても、成鳥になると黒帯は無くなるのですが、ウミネコでは齢を重ねても尾の黒帯は消えません。
 ウミネコの名前はその鳴き声が猫の声に似ているところからですが、英語では black-tailed gull と言います。 gull はカモメ類のことですが、black-tailed は上記の尾の黒帯からきているのでしょう。
 ところで、最初の写真もウミネコの成鳥で、後頭部に暗色の部分がありますが、上の写真ではこの部分がまっ白です。 頭の後ろに暗色部分があるのは冬羽で、まっ白なのは夏羽です。 最初の写真は昨年の11月中旬に撮ったもので、上の写真は1月31日に撮ったものです。 ウミネコでは1月に白くなるものがほとんどのようです。

 最後に、比較の意味で、内陸部でよく見るユリカモメと一緒にいるところを載せておきます。

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