ナワシログミのシュートと星状毛
寒空にシュートを突き出しているナワシログミがありました。
(注) 植物が伸びようと新しい細胞を作っている成長点は茎の先端と根の先端に
あります。 1つの茎の頂にある成長点(茎頂分裂組織)から作られた茎とそこ
に付く葉をまとめて「シュート」と呼んでいます。
ナワシログミにはおもしろい性質があって、まずは小さな葉しかつけない細く長いシュートを伸ばし、通常の大きさの葉は、その後にゆっくりつけていきます。 光合成を行う空間をまず確保しておいて、その後におもむろに光合成を行う葉を広げていくやり方です。
上の写真のシュートは、伸びてからまだそんなに時間が経っていません。 というのは、小さい葉の表に星状毛がたくさん見られるからです(下の写真)。 ナワシログミの葉は、新しいうちは葉の表にも星状毛があるのですが、時間が経つと、葉の表の星状毛は取れて無くなってしまいます。
なお、葉の裏には、若い葉も古い葉にも、たくさんの星状毛があるのですが、たくさんありすぎて互いに重なりあって、よく分かりません。 所々には褐色の星状毛も見えます(下の写真:拡大率は上の葉の表とほぼ同じ)。
落葉樹の葉の落ちた冬は常緑樹の存在感が増し、目は自然と常緑樹に向かいます。
ナワシログミは秋に花が咲き、苗代を作る4~5月頃に果実が熟すところからの名前ですが、花や果実はまたの機会に・・・。
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