優曇華の花
仏教経典『金光明経』讃仏品には「希有、希有、仏出於世、如優曇華時一現耳」という記載があります。 また『法華経』などにも優曇華(うどんげ)の記載があります。 花は3,000年に1度咲くという植物です。 この花の咲く時、金の輪宝を持つ金輪王が現れ、4大陸全てを支配するということです。
仏教経典は文字ばかりで、優曇華の花の図は描かれていませんので、どんな花かはよく分からないのですが、上がその優曇華の花だろうと言われているものです。 下はその一部の拡大です。
この3,000年に1度咲く優曇華の花は、『竹取物語』や『源氏物語』の若紫にも登場しますし、近代文学でも夏目漱石『虞美人草』をはじめとして、多く取り上げられています。
写真の優曇華の花は昨年の暮れに枚岡公園で撮ったものですが、もう金輪王は現れたのでしょうか。
じつは写真のものは、クサカゲロウの仲間の卵塊です。 いつの時代に誰がどのようにして伝説上の植物とクサカゲロウの卵塊を結びつけたのかは分かりませんが・・・。
クサカゲロウの仲間も毎年卵を産んでいますから、このような卵塊も珍しくはありません。 ただ、細く小さなものですから、気がつきにくいだけです。
クサカゲロウの仲間の卵塊の写真は、このブログでも今までに、2007年7月18日や2007年11月3日の記事などに載せています。 ただ、クサカゲロウの仲間も種類が多く、それぞれ卵塊の様子も少しずつ異なり、今回のものは比較的大きなものでしたので、改めて載せることにしました。
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コメント
優曇華の花は 北海道でも見られるでしょうか?
投稿: yuuko | 2013年1月 6日 (日) 18時53分
クサカゲロウの仲間は北海道にも分布していますので、見られるはずですよ。
投稿: そよかぜ | 2013年1月 6日 (日) 23時46分