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2013年1月29日 (火)

フユシラズ

 冬の寒さも関係無しに晩秋から春まで咲き続けるフユシラズ。 花の径は1~2cm、学名は Calendula arvensis です。
 ところで、キンセンカの学名が Calendula officinalis ですから、キンセンカとフユシラズは同じ属だということになります。 というよりも、「キンセンカ」という和名は、元はこのフユシラズに付けられた名前だったようです。 そこで牧野富太郎博士はホンキンセンカと名付けたのですが、この名前はあまり使われませんでした。 しかし小型のキンセンカということで、ヒメキンセンカという名前は、比較的よく使われています。

 フユシラズは地中海沿岸が原産の多年草です。 地中海は、緯度からすれば日本とそんなに変わりません。 しかし、雨の多い季節が違います。 日本では日本海側の雪を除けば、全体的には冬よりも夏に雨が多くなります。 つまり夏に温度と水が多くなり、植物の活動はこの時期が中心となり、冬はお休みということになります。 しかし、地中海沿岸では、雨は冬季に多くなり、植物の生長に必要な温度は夏、水は冬と分離されています。 ですから、地中海の気候に適応した植物は、夏には乾燥に耐え、冬にも活動することになります。 これがフユシラズが冬に花を咲かせる理由です。 葉は乾燥を防ぐためでしょう、表にも裏にもたくさんの毛があります。

 上は葉の表、下は葉の裏です。

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