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2012年12月12日 (水)

種子とは

 昆虫も魚も、動物は卵を産んで仲間を増やし、種子植物は種子を散布して仲間を増やそうとする・・・ この言い方は、間違いとは言えないまでも、卵と種子を同列に並べるのは適切とは言えないでしょう。

 じつは種子植物の種子も、メシベの根元にある子房の中につくられる卵細胞が受精卵になるところからスタートします。 種子は、この受精卵からつくられた植物の“赤ちゃん”が、当面の“お弁当”も準備してもらい、成長に適する時期まで殻に閉じこもって待機している状態だと言えるでしょう。
 下はカキの種子の断面です。 ちゃんとカキの木の“赤ちゃん”が入っています。 正確には「胚」という言葉を使うべきでしょうが・・・。
 最近は種子の無いカキも多いのですが、カキの種子は身近で、断面を作るのに手頃な大きさです。 もし断面を作って自分の目で確かめたい場合は、怪我をしやすいので、くれぐれも慎重にしてくださいね。

 上の写真で、「子葉」や「幼根」は胚の各部の名称です。 そして「胚乳」が胚の“お乳”つまり、殻に閉じこもって光合成できない間の、そして土の中から陽の当たる所まで成長するための“お弁当”です。
 なお、胚によっては、胚乳の栄養分を吸収して、すっかり子葉に移し替えてしまう植物もあります。 このような種子では、種皮の内側のほとんどが子葉で占められていて、「無胚乳種子」と呼ばれています。
 無胚乳種子の例として、お正月用の黒豆(=大豆の品種)を載せておきます。 下は黒豆に水を吸わせて膨らませたもの(奥)と、それから黒い皮(=種皮)を取り去ったもの(手前)です。

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コメント

当然のことですが こんな風にちゃんと準備がされているのですね。
子供の頃習ったのに 考えたことのない分野でした
ありがとうございます

投稿: yuuko | 2012年12月13日 (木) 13時38分

柿、大好きです
川を剥いて包丁で切り割った時、スパッと種が1枚目のようになる時があります、けど、
「断面を切って自分の目で確かめよう」って意識がありませんでした。
今度はその意識を持って眺めてみます。

投稿: わんちゃん | 2012年12月13日 (木) 21時21分

お酒の後のカラオケで、柿ピーのピーナッツがなぜ2つに割れるのかという話が出ましたので、初歩的なことを書いてみました。

投稿: そよかぜ | 2012年12月13日 (木) 21時55分

ピーナッツの事ですが、
ピーナッツを割った時、プチッとありますよね?
胚芽?
それを食べたらよくないって子供の時に周りの大人に言われて以来ず~~っと必ず取り除いて食してます、ピーナッツの胚芽が身体に悪いって?根拠はあるんでしょうか?

投稿: わんちゃん | 2012年12月14日 (金) 22時03分

食べているお米は胚乳の部分で、凹んでいる部分に胚(=胚芽)がありました。
ピーナッツは、記事の黒豆と基本的なつくりは同じで、大部分が子葉で、プチッとあるのは幼根の部分です。
ピーナッツのプチッとあるのが胚芽というのもデタラメですし、その部分が体に良くないと言うのも何の根拠もありません。もし体に良く無いなら、大豆もエンドウも小豆もその部分を取り除かなくてはなりませんよ。

投稿: そよかぜ | 2012年12月14日 (金) 23時55分

>ピーナッツのプチッとあるのが胚芽というのもデタラメですし、その部分が体に良くないと言うのも何の根拠もありません

そうなんですか、ピーナッツを食べるとき、いちいち取らなくっていいんですね、何十年と面倒なことやってたことになりますねぇ・・・これからラクできます。

投稿: わんちゃん | 2012年12月20日 (木) 21時35分

たぶん子供の頃にからかわれたのだと思いますよ。
それとも情報の少ない時代、真剣にそんなことを信じていた大人がいたのかな。
生卵を食べる時、白い部分を取らなきゃいけないとも言われてましたね。

投稿: そよかぜ | 2012年12月20日 (木) 22時29分

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