チチコグサ
チチコグサはハハコグサの仲間( Gnaphalium属)です。 この仲間には、ウスベニチチコグサ、チチコグサモドキ、タチチチコグサ、ウラジロチチコグサなどの帰化植物があるのですが、これらは1(~2)年草で、多年草である在来種のチチコグサのように根がよく張っていませんから、簡単に引き抜くことができます。 また、同じキク科の同じ属ですから、頭花のつくりは基本的によく似ていますが、植物全体の姿も違います。
チチコグサ
チチコグサは花の時期にも細長い根出葉(下の)が残っています。 そこから立ち上がる花茎は分枝せず、途中につく茎葉は根出葉よりも短く、枚数もそんなに多くありません。
頭花は茎葉の先端に集まってつき、その下には数枚の苞葉が放射状に広がります(下の写真)。
この様子はエーデルワイスにも似ているのですが、小さすぎるのでしょうか、注目されませんね・・・。
小花はすべて管状花で、中心には両性花、周囲には雄性花があるのですが、小さな花弁で、よほど注意をしないと、咲いているのを見落としてしまいます。 断面を作ってみた下の頭花も既に花が終わって、種子ができていました(下の写真)。
上の写真には冠毛を持つ種子が並んでいますが、その手前には雄性花に由来すると思われる不稔種子(しいな)が1つ写っています。
チチコグサの根出葉
根につながる短い茎から出た葉で、まるで根から出たように見える葉を根出葉と呼んでいます。 チチコグサの根出葉は細長く、裏面には白毛を密生しています。
花の無い時期はこの根出葉だけで育ちますから、強い光の好きなチチコグサの育つ場所は、芝生や背の低い草原など、上を他の植物に覆われない所に限られます。
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