ヒメムカシヨモギ
いたって普通に見られる植物で、普通すぎて今まできっちり見ようとしなかったのですが、そろそろ登場させることにします。 詳しく見ることになったきっかけは、小さなカメムシがいろいろいたからですが・・・。
ヒメムカシヨモギは1867年頃に入ってきたと考えられる帰化植物です。 1868年が明治元年、帰化後に急速に広まったようで、御維新草、世代わり草などとも呼ばれていたようです。 各地の路傍、放棄畑、荒れ地などに見られ、外来生物法で要注意外来生物に指定されています。
ヒメムカシヨモギは秋に発芽し、ロゼットで冬越し、春から背が高くなり、8月に花を咲かせる2年草です。 茎の高さは80~180cmほどになり、花を咲かせる頃になると横枝を伸ばし、大きな円錐形の花序を作り、小さな頭花をたくさんつけます。
茎には立った荒い長毛が生えています。 葉にも縁や裏の主脈に同様の長毛が見られます。 ただし、この主脈の長毛は無い場合もあるようです。
ヒメムカシヨモギと似た植物にオオアレチノギクがあるのですが、オオアレチノギクの葉の裏は、全面に短毛が生えています。
頭花は長さが5mmほどの小さな花です。 もちろんキク科ですので、この頭花は、たくさんの本当の花(小花)が集まってできています。 細かくなりますが、総苞片の背に一列の毛があるのも、特徴のひとつです。
ヒメムカシヨモギの頭花には、白い舌状花がはっきりと確認できますが、よく似たオオアレチノギクの頭花には明瞭な舌状花はありません。
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