ホタルイ
ホタルイの名前はホタルのいるような水辺に生えるイグサという意味でしょうか。 ただし、ホタルイはイグサ科ではなく、カヤツリグサ科に分類されています。
ホタルイは地下茎を短く伸ばしながら、たくさんの花茎を伸ばします。 花茎の途中に数個の小穂がついているようですが、小穂は花茎の先端についていて、その先は苞です。
葉は花茎の基部の鞘になっています。 上は1本の花茎を引き抜いたものですが、右下の白い部分が鞘に覆われていた部分で、写真にはもう1枚、鞘になった葉が花茎に密着して写っています。
花茎の断面を作ってみました(上の写真)。 カヤツリグサ科の茎の断面は三角形であるものも多いのですが、ホタルイの花茎は、陵のために多角形のようになりますが、基本的には円形と言っていいでしょう。
花茎の内部はスポンジ状になっています。
上でホタルイはイグサ科ではなくカヤツリグサ科だと書きました。 たしかに姿はイグサ科の植物に似ているのですが、イグサ科の植物とは花のつくりが違います。 イグサ科の花は6枚の花被片を持っていますが、カヤツリグサ科では1枚の鱗片に覆われているだけの花に退化することで、たくさんの花を重ねるようにしてつけています。
鱗片からはオシベやメシベの柱頭が外に出ています。 新しい柱頭は白い色をしていますが、古い柱頭は褐色になっています。 1つの花のオシベは3本、メシベの柱頭は3裂しています。 なお、ホタルイに似たイヌホタルイの柱頭は2裂です。
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