オオホシオナガバチのオス
今年の6月2日に撮ったオオホシオナガバチとエゾオナガバチの産卵の様子を、6月3日に載せました(こちら)。
その後も気になって、同じ場所に、6月10日、7月28日、9月1日に、様子を見に行きました。 6月10日は、オオホシもエゾも、2日の半数程度に減ってはいましたが、産卵していました。 7月28日は6月2日の1割ほどの数になっていましたが、オオホシの産卵行動を見ることができました。 9月1日には6月2日の3割程度のオオホシの産卵を観察することができました。 つまり、3ヶ月に4度行ったのですが、数の増減はあるものの、いつも産卵行動が観察できたことになります。
これはどのように考えればいいのでしょうか。 オオホシは材の中にいるヒラアシキバチの幼虫に寄生すると考えられますが、ヒラアシキバチは年1化性で、9月中旬から10月に羽化します。 ヒラアシキバチの幼虫が蛹になるのはいつ頃なのでしょうか。 ヒラアシキバチ以外の幼虫にも寄生しているのでしょうか。
オオホシオナガバチの産卵行動 2012.9.1.撮影
一方、オスバチは、6月2日と10日には、いることは確認したのですが、時々飛んでいるのを見る程度で、写真に記録することはできませんでした。 それが9月1日には、メスとほぼ同数のオスバチが集まっていました。 下はそのうちの1頭です。 傍にいるメスバチは全てオオホシオナガバチでしたから、このオスバチも、オオホシオナガバチのオスだと思います。
下の写真では5頭のオスが集まっていて、彼らの関心は1点に集まっているようです。 そして1頭の腹部が幹に差し込まれようとしています。
同様な様子はおちゃたてむしさんのブログに載せられていて、枯れ木の中で羽化したメスが外界に向かって脱出口を貫通させた瞬間に、そのメスと交尾しようと、オスが腹部を脱出口に差し込んでいます。
私の写真の場合は、すこし高い位置でしたので、脱出口の様子は分かりませんが、しばらく見ていてもこのままでしたので、脱出口はまだ開いておらず、開くであろう位置に腹部の先端を当てて待ち構えているのかもしれません。
おちゃたてむしさんの上記の観察日は2012年の6月13日で、同様の観察は2010年の6月2日にもされています。 これに対して、上の私の写真は、9月1日の撮影です。
おちゃたてむしさんの撮っておられるのは、同じヒラアシキバチの幼虫に寄生するオナガバチの仲間ですが、オオホシオナガバチとは別種のようです。 メスの羽化の時期が種によって異なるのか、それとも両種とも年に何度か羽化しているのでしょうか。 前半に書いたように産卵期間が長いようですので、私は後者の可能性が高いように思います。
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