ムモンホソアシナガバチ
枯葉の下にムモンホソアシナガバチの巣がありました。 枯葉が屋根のようです。 トックリバチなどのドロバチの巣と違って、齧り取ってきた木の繊維と唾液を混ぜて作ったアシナガバチの仲間の巣は、ある程度の耐水性はあるのですが、それでもできるだけ雨には濡れない方がいいのでしょうね。 もちろん枯葉と枝との間は、ムモンアシナガバチがしっかり補強していて、枯葉が落ちてしまわないようにしてあります(下の写真)。
巣の形はアシナガバチの種類によって少しずつ違います。 ムモンホソアシナガバチの巣は、柄が他の多くのアシナガバチの巣のように黒光りしておらず、あまり丈夫そうではありませんが、そのかわり太くなっています。 また独房の並べ方も、少し雑な感じがします。
ムモンホソアシナガバチはスズメバチ科ホソアシナガバチ属に分類されていて、低山や里山に分布し、林縁の低木の葉裏などに営巣します。 最盛期の働きバチの数は100頭位になるということですが、9月16日(15時頃)に撮った写真の巣では、写っている2頭と、もう1頭が写真の後に加わっただけでした。 巣の蓋も全くされていませんから、何らかの理由で新しく作られた巣なのでしょうし、まだ幼虫の世話も必要のない時期で、外出中の働きバチも多いのかもしれません。
ムモンアシナガバチは体長が1.5~2cmほどのほっそりした蜂ですが、攻撃性はやや強い方です。
カメラを近づけると、こちらを向いて翅を持ち上げました。 “飛んで攻撃するゾ”との意思表示でしょう。 これ以上は近づけません。
ホソアシナガバチ属には、このムモンホソアシナガバチによく似たヒメホソアシナガバチがいますが、ヒメホソアシナガバチの頭楯には黒っぽい縦線があります。
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