アマチャヅル
アマチャヅルは林縁などに生育するウリ科の多年生ツル植物です。 葉をかむと、かすかに甘いのですが、それよりも、1977年に日本生薬学会で、アマチャヅルがオタネニンジン(薬用朝鮮人参)と同様の有効成分を有することが発表され、一時はブームになりました。
葉は互生する鳥足状複葉で、ヤブガラシに似ていますが、ヤブガラシよりも葉質は薄くて柔らかく、葉の表にも裏にも毛があり、手触りはヤブガラシの葉とはかなり違います。
上は葉の表の拡大で、葉脈に沿って短い毛が並び、葉脈とは無関係に長い毛が生えています。 また下は葉の裏の様子で、葉脈に沿って長い毛があります。
アマチャヅルの花は8月から9月に咲きます。 雌雄異株で、雄花雌花とも星状の小さな花ですが、拡大して見ると、なかなか趣のある花です。
上は若い雄花で、オシベ5本からの花粉はまだ出ていません。 深く5裂する花冠の先は長く伸びています。
下は花粉を出し始めている雄花です。
近くを探したのですが、雌花は見つかりませんでした。 雌花にはオシベは無く、メシベが1本あります。
※ アマチャはアマチャヅルとは全く別の植物で、ガクアジサイの変種です。
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コメント
出会っていながら、アマチャヅルの花がこんなに繊細だとは気付きませんでした。
裾引くような花びらが優雅ですね。
今度はゆっくり観察します。
投稿: ひとえ | 2012年9月 6日 (木) 08時56分
同じウリ科だけあって、どこかゴキヅルなどとも共通点を感じます。
雌花と実も撮りたいものです。
投稿: そよかぜ | 2012年9月 6日 (木) 22時55分