チーゼル
下は観賞用に植えられていたチーゼルで、7月22日に撮ったものです。 チーゼルの原産地は、ヨーロッパ~中東と北アフリカです。
8月4日に見に行くと、花は終わり、下のような姿になっていました。 花に隠れていた鋭い小苞が目立ち、その下の長く伸びた総苞とあいまっておもしろい姿になっています。 これはドライフラワーにして楽しむことができます。
上のチーゼルは、オニナベナとも呼ばれています。 たしかに同じマツムシソウ科のナベナ(下の「参考」)に似ていて、巨大です。 このオニナベナの仲間で、小苞が鉤状に曲がるものがあり(下の写真)、ラシャカキグサまたはラシャカキソウと呼ばれています。 チーゼル(teasel)とは、オニナベナやラシャカキグサなどの仲間を総称する英名です。
羅紗(ラシャ)とは毛織物の一種で、密に織った厚地の生地を起毛させたものです。 羅紗は最近ではビリヤードの台や乗馬服など、用途は限られたものになっていますが、丈夫で保温性も高く、少し前までは様々な用途の衣類の生地として使用されていました。
ラシャカキグサはこの起毛に使われていました。 大阪府の南部、泉州地域で織物工業の盛んな時代にはたくさんのラシャカキグサが植えられていたそうです。 今では起毛もほとんどが針金起毛機で行うようになってしまいましたが、現在でも高級毛織物の仕上げにはラシャカキグサが使われているようです。
参考 花の終ったナベナ
2010.10.23.岩湧山にて撮影
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