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2012年7月17日 (火)

クサモグリガの一種のダンス

 クサモグリガは幼虫が草の葉に穿孔して育つ小さな蛾の仲間です。 そのクサモグリガ(種名は分かりません:頭から翅端までの長さは4.2mm)が、公園のベンチの上でダンスをしていました。
 写真を撮ろうとして一度は逃げられたのですが、この場所に惹かれる何かがあるのか、しばらくするとほとんど同じ場所に飛来してダンスを始めました。

 上の動画のように、しばらく踊っていましたが、踊るのを止めると全く動かなくなりました。 下の写真は、動かなくなってから撮ったものですが、特に何かをしているようには見えません。

Kusamoguriga120715_1

Kusamoguriga120715_2

 あまり動かないので指で触れてみると、パッと飛んでいきました。

 これに似た行動は、たぶん別種だと思いますが、同じクサモグリガの一種で、Hepotaさんが記録されています(こちら)。 また、YouTube を探してみると、下のように、いろんな小蛾の同様な行動がいくつかみつかりました。
 カザリバの一種 
 ヒメハマキの一種 
 クロオビシロフタオ 

 これらの小蛾がダンスをする理由については謎ですが、私は配偶行動の可能性もあると思っています。 その理由の1つは、これらの蛾の触角はいずれも細いもので、性フェロモンを効率よく受け取れるとは思えないことです。 もう1つは小さい蛾であることです。 小さいことは鳥などの捕食者の眼を逃れるのにはいいのでしょうが、同種の仲間からも認識されにくいでしょう。 これらのダンスが目立つ場所で行われていることも理由の1つに挙げられます。
 多くの蛾では、オスがメスの所に行きます。 もしもオスがダンスでメスを呼んでいるのだとしたら、おもしろい現象です。

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コメント

フツーのカメラで撮られたんですよね?

投稿: わんちゃん | 2012年7月20日 (金) 14時55分

フツーのマクロ撮影機能のついたカメラでのフツーの速度での撮影です。

投稿: そよかぜ | 2012年7月20日 (金) 22時03分

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