カワラサイコ
カワラサイコは河原などの砂地に生えるサイコ(柴胡)に似た植物。 柴胡は生薬の名で、ミシマサイコなどの根がその原料となります。
河川の増水時に運ばれてきた砂が堆積した場所は、いくら水が近くにあるとはいえ、砂地は保水力が弱く、乾燥しやすい場所です。 そのような所に生えるカワラサイコは、乾燥に耐えるため、地上部はたくさんの毛を生やして水分の蒸散を防ぎ、地下にはまっすぐに下に伸びる太い根を持ち、そこに水分を貯えます。 その根が柴胡に似ているということなのですが、ミシマサイコはセリ科で、カワラサイコはバラ科のキジムシロ属、持っている成分も違い、カワラサイコの根は柴胡の代用にはなりません。(一時は代用にしたこともあったようですが・・・。)
河川改修などで、適度に安定した河原の砂地が減少するにつれ、カワラサイコは減少してきています。
花は6月~8月に咲きます。 キジムシロ属の花には副ガク片がありますが、咲いた花を上から見ると、副ガク片は花弁に隠れて見えません。 しかし、ツボミの時にはその様子がよく分かります。 カワラサイコの副ガク片は線楕円形をしています。
ガク片、副ガク片、花弁は各5枚、オシベ・メシベは多数あります。
葉は細かく裂けた羽状複葉です。
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