イシノミの一種
シロウツボホコリに近づく何やらあやしげな虫、写真を撮ろうとファインダーを覗くと、姿はどこにも無い・・・。 しばらくすると、少し離れた所から、またシロウツボホコリに近づいてきます。
そんなことを何回か繰り返して分かりました。 驚くと、腹面を打ちつけてジャンプしてしまいます。 石の上にいて(この場合は朽木の上ですが・・・)、蚤のようにジャンプするのでイシノミ(の仲間)です。 種名は調べたのですが分かりませんでした。
調べてみると、イシノミの仲間は陸生の微細な藻類を食べるとありましたので、粘菌も食べるのか、粘菌といっしょに生えている朽ち木上の微細藻類が目当てなのか・・・。
イシノミの仲間は、体は鱗粉に覆われ、長い触角と3本の尾を持っています。 翅はありません。 一見古い本などにいるシミ(衣魚、紙魚)に似ていますが、別系統であることが分かっています。 体つきもシミのように扁平ではありません。
イシノミの仲間は原始的な形質を持つ昆虫です。 イシノミ以外の昆虫の大顎は頭蓋と2ヶ所で関節しているのですが、イシノミの仲間だけは、大顎が頭蓋と1ヶ所だけで関節しています。 また、上に書いたように翅を作れませんし、幼虫と成虫の姿はほとんど同じです。 寿命は長くて、約3年生きるとのことです。
交尾器も持っていません。 生殖に関していえば、形態の不備を行動で補っています。 オスは糸を分泌し、その上に精液を点々と落としておき、複雑な配偶行動でメスの生殖口から精液が取り込まれるようにメスを誘導します。
※ 写真はクリックで拡大します。
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