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2012年5月 2日 (水)

アシナガオトシブミの揺籃作り

 揺籃づくりの様子は、これまでヒメクロオトシブミなどで観察していて、揺籃づくりの“予習”ができており、今回もそれが役立ったのだと思いますが、揺籃づくりの最初から最後まで見ることができたのは、今回がはじめてです。 揺籃づくりを途中で放棄されないよう、撮影は少なめに、カメラを近づけすぎないよう、注意をしました。 【 】内は、載せた写真を撮った時間です。

【11:36】 コナラの葉の上を縁に沿って歩き回っているアシナガオトシブミのメスがいました。 オスとメスは口吻や触角の長さで区別できます(詳しくはこちら)。
 メスは葉の形や長さを歩いて測定しているようでした。 すぐに揺籃づくりの準備だと分かりました。
 見ていると、葉を切り始めました。 葉の左の縁から主脈まで、続いて葉の右の縁から主脈まで。 切れ目に前脚を入れて、これで左右の切込みが主脈の位置で合うようにしているようでした。 アシナガオトシブミは両裁型の揺籃を作ります。
 そして主脈にも少し切れ目を入れ、葉を垂れ下がらせます(下の写真)。 切れ込みを入れはじめてからここまでは10秒ほどだったと思います。

Asinagaotosibumi120428_1

【11:44】 葉の表面を内側にして二つ折りになるよう、少しずつ場所を変え、葉を左右の脚で挟み、力を入れることを、何度も何度も繰り返します。

Asinagaotosibumi120428_2

【12:06】 葉がほぼ二つ折りになったところで、隣の葉の裏で交尾です。下の写真の右手前が二つ折りにした葉です。
 オスはこれまですぐ側で隠れてメスの作業を見守っていたようですが、私はここまでオスの存在に全く気づきませんでした。

Asinagaotosibumi120428_3

 下は葉の表面側から見たものです。 左側に二つ折りの葉があります。 そしてその隣の葉の上部にわずかに交尾中のアシナガオトシブミが見えます。

Asinagaotosibumi120428_4

【12:12】 ここで事件が起きます。 別のオスが飛来し、交尾中のカップルに重なりました。 交尾中だったオスは交尾を中断し、猛然と飛来したオスに挑みます。 暫くオス同士の争いが続きましたが、動きが激しすぎて、これをカメラで追うことはできませんでした。 その後、1頭のオスがスッと交尾に戻ったのですが、この間、メスは全く動かず、じっとしたままでした。
 この時、交尾を再開したオスが、元のオスだったのか、新たに飛来したオスだったのか、つまり元の状態に戻ったのか、既に交尾を終えてしまっていたオスがあっさりと離れたのかは分かりません。
 下の写真は争い後の様子で、右に交尾に戻ったカップル、左にもう一頭のオスがいます。

Asinagaotosibumi120428_5

【12:17】 交尾を終えたと判断したのでしょうか、メスは行動を再開しました。 しかしオスはメスから離れようとしません。 いつもこうなのか、上に書いたトラブルのせいで興奮しているのか、それともオスが入れ替わっていて、このオスはまだ交尾できていないのでしょうか。 とにかく、メスはオスにお構いなし。 まずはこれからの行動に備えて休憩を兼ねた軽食といったところでしょうか、少し葉をかじりました。

Asinagaotosibumi120428_6

 この続きは明日載せることにします。 この後、オスを待ち構える過酷な運命とは・・・なんて、無理に引き伸ばすつもりは無いのですが、ココログのブログは、1回の記事に載せることのできる写真の容量が1MBまでに制限されています。 かと言って、あまり圧縮しすぎたノイズいっぱいの写真は載せたくありませんので・・・。

続きは → こちら

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