« クレソンに集まるニホンカブラハバチ | トップページ | コウボウムギ »

2012年5月 6日 (日)

キョウジョシギ

 5月4日に甲子園浜で撮ったキョウジョシギです。 近づいてくれませんが、少なくともここ数日は連日見られるようです。 下の写真は左がメス、右がオスでしょう。

Kyoujosigi120504_2

 このシーズンの海辺は人でいっぱいです。 ところが、西宮市は、市の条例で甲子園浜の一角を生物保護地区に指定し、渡り鳥の餌場確保のために4月5月に堤防から下へ降りることを禁止していますので、いつもどおりの鳥の観察が可能です。

Kyoujosigi120504_3

 キョウジョシギの名前は、シギ類には稀な明るい赤っぽい色が目立ち、派手な模様で美しく、これを京都の女性の着物に例えたといわれています。 顔の黒い模様は、私には歌舞伎の隈取(くまどり)のように見えます。 もちろんこの色は夏羽の色で、旅鳥ですので秋にも見られるのですが、冬羽は頭も背中も褐色になり、“隈取模様”はほとんど分からなくなります。

 シギのイメージといえば、長い嘴と長い脚ですが、キョウジョシギは嘴も脚も短く、チドリのような体型です。 下はハマシギと共に採餌しているところですが、ハマシギより体は大きいのに、嘴が短いのが分かります。(残念ながら脚は比較できませんね・・・)

Kyoujosigi120504_4

 キョウジョシギの英名は Ruddy Turnstone、つまり「血色のよい、石をひっくりかえすもの」で、石をひっくり返して餌を探す習性にちなんでいます。 その時に、この短めで丈夫な嘴が役立つのですね。
 ところが上の写真のような場所では、ひっくり返せるような石はありません。 見ていると、盛んに岩をつついていました。 動物食ですので、岩に生えている藻の間に潜む小さな虫を探しているのでしょう。
 いっしょにいるのに、ハマシギは泥の中の虫を探し、キョウジョシギは岩をつつく・・・ その対比がおもしろく、鳥たちが満腹して休憩モードに入るまで眺めていました。

※ もう少し近づいて撮ることのできたキョウジョシギの様子はこちらに載せています。

|

« クレソンに集まるニホンカブラハバチ | トップページ | コウボウムギ »

野鳥1 水辺の鳥」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: キョウジョシギ:

« クレソンに集まるニホンカブラハバチ | トップページ | コウボウムギ »