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2012年4月15日 (日)

アオモジの雄花

 大阪府と奈良県の境にある生駒山の山頂から少し大阪側に下がった所で、アオモジがたくさんの花をつけていました(4月8日撮影)。

Aomoji120408_1

 これほどたくさんの花をつけようとすれば、たくさん光合成をせねばならず、アオモジの生育している場所は伐採跡地や林縁部などの日当たりの良い所です。
 アオモジは亜熱帯や暖帯に育つ木で、日本での分布は、保育社の原色日本植物図鑑(昭和54年発行)では、九州、山口県、岡山県となっていますが、地球温暖化の影響か、分布地が拡大傾向にあるようです。 写真のアオモジは、道路脇にあり、植えられたものかもしれませんが、それなら1本だけというのも不自然です。
 アオモジはクスノキ科の落葉小高木で、芳香があり、材は楊枝に、果実は香料に使われます。 和名も、同じくクスノキ科で楊枝に使われるクロモジに対して、小枝が緑色をしていることによります。
 アオモジは雌雄異株です。 写真の木は雄株で、雌株は少なくとも写真の木の近くでは見つけることができませんでした。
 クスノキ科の花ですので、、1つの花はそんなに大きくありませんが、拡大して見ると、散形花序が1つの花のように見え、なかなか豪華な感じがします(下の写真)。

Aomoji120408_2

Aomoji120408_4

 1つの雄花をもう少し丁寧に見ると、花被片は6枚、オシベは9本で、そのうちの内側の3本のオシベの基部には、それぞれ2つの腺体がつきます。 オシベの葯は花の中心部を向いていて、それぞれの葯には花粉を入れておく4室があります。
 クスノキ科の特徴として、それぞれの葯の室には弁があり、それが開いて花粉が出てきます。

Aomoji120408_3

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