ヒナノハイゴケ
自宅近くの公園のコナラの幹に生えていたヒナノハイゴケです。 ヒナノハイゴケは、ヒナノハイゴケ科に分類され、このように樹幹や岩などに着生する小型のコケです。 密に生えていると分かりませんが、周辺部を見ると、ハイゴケの名前のように、茎は分枝しながら長く這っているのが分かります(下の写真)。
前にイクビゴケでは、胞子が入っている蒴(さく)の柄がとても短く、蒴が葉の間に埋もれるようについていることを書きましたが、このヒナノハイゴケも同様で、蒴は他の葉よりも大きな雌苞葉に抱かれるように直立しています。
蒴には蓋(ふた)があり、若いうちは尖帽形の帽子(蒴帽)をかぶっています。 橙色の蓋には短い嘴があります。 蓋と壺との境界には口環と呼ばれる部分があり、ここで離層ができて蓋が取れるしくみなのですが、ヒナノハイゴケの口環は赤色~赤褐色でよく目立つことから、クチベニゴケの異名があります。
蓋が取れると蒴歯が見えます(下の写真)。 蒴歯も赤色~赤褐色です。 下の写真の下部に写っている蒴では、蓋が取れかけて、蒴歯の隙間から緑色の胞子があふれ出ています。
ヒナノハイゴケの1枚の葉の様子やさく歯の詳細などはこちらに載せています。
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