ヒメコバチ科の一種 Pediobius atamiensis
近くの公園のアラカシの葉の裏にいました(2月24日撮影)。 ヒメコバチ科の Pediobius atamiensis だと思います。 ヒメコバチ科のハチには緑色の金属光沢を帯びる種が多いので、少し心配ですが・・・。 体長は、触角を含めず、翅端までで2mmです。
種の同定の根拠にしたのは、おちゃたてむしさんにある上条先生からのコメントで、触角先端の3節よりなる繋節の1節が遊離しており、これは P.atamiensis だけの特徴だという点です。
ヒメコバチ科のハチは寄生蜂ですので、この種の幼虫も何かの昆虫に寄生して育つのでしょう。 つまり、もし宿主が農業害虫であれば、この蜂はその天敵となり、生物農薬となる可能性もあるわけです。 というわけで、この蜂の種名の atamiensis は、1900年頃に米国農務省の調査で、 Albert Koebeleさんが、熱海や箱根で採集したことに因むということです。(そらさんへのezo-aphidさんのコメントより)
この蜂については、BABAさんが深度合成ですばらしい写真を載せておられます(こちら)。 私のブログは、身近な所にもいろんな生物がいることを記録しようとしています。 そして、自然の中で生きている姿を撮ることと、拡大するにしても、ルーペで見える程度までということにこだわってきました。 でも、こんな写真を見ると、このこだわりも少しゆらいでしまいます。
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コメント
こんにちは、
私も、近所にどの位の種類の虫がいるのだろうかと言うことから始まりました。
生き物は、やはりその場所にいる生きているのが一番だと思っていますが、撮影方法の関係で葉っぱごと移動してもらうことは結構あります。
なので、ご臨終してしまったのは特別な場合以外と撮ることもありません。
でも、技術系の性でしょうか、どうしても細部まで詳しく見たいという欲求があって、まだ大きく撮ることから卒業出来てません(^^;。
揺らいだのを機に、一度「こだわり」を捨ててみるのも面白いと思います。
多分、元に戻ってくるのでしょうが!
投稿: そら | 2012年3月22日 (木) 12時37分
では、クローズアップ撮影の方法を検討してみますか・・・。
そらさんの拡大方法はリバースと接写リングでしたね。
> 多分、元に戻ってくるのでしょうが!
→ 意味深長ですね
投稿: そよかぜ | 2012年3月22日 (木) 23時50分
こんばんは
2mmのハチ
すごいな~と感心してしまいます
自然の造形に手抜きなし
神さまは指先が器用なようです
より詳しくよりリアルに人間の好奇心も素晴らしい
投稿: エフ | 2012年3月24日 (土) 22時50分
こんな写真が撮れるようになったのは、人間が作ったデジカメの性能です。
神さまと人間の器用さの腕比べ?
投稿: そよかぜ | 2012年3月25日 (日) 00時33分