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2012年2月12日 (日)

ウメノキゴケ

 ウメノキゴケは、その名のとおり、樹皮の粗いウメの木によくついていますが、何もウメの木に限ったことではなく、いろんな木に着生しています。 この記事の写真は、エノキの幹に着生しているウメノキゴケです。
 ウメノキゴケはごく普通種の地衣類で、地衣類の代表として高校の教科書などでもよく取り上げられています。 しかし類似の種も多く、「ウメノキゴケの仲間」という意味で、よくこの名が用いられています。
 昨日記事にしたマツゲゴケもウメノキゴケの仲間で一見よく似ていますが、よく見るといろいろ違いが見えてきます。
 ウメノキゴケはたくさんの裂片に分かれていますが、これを全体としてみるとほぼ楕円形で、周辺部はすべすべしており、中心部は“つや消し”になっています(下の写真)。

Umenokigoke120212_1

 “つや消し”の原因は、葉状体の表面に細かい裂芽が密生しているからです。 下は裂芽の有る部分と無い部分との境界付近を少し拡大したものです。

Umenokigoke120212_2

 「裂芽」とは地衣体の表面にできる小突起で、これが分離して生長し、新しい地衣体となります。
 昨日のマツゲゴケの所で、菌糸と藻類が絡まった粉末状のものを「粉芽」と呼ぶ旨のことを書きました。 裂芽と粉芽は、どちらも地衣類の無性生殖器官で、よく似た機能を持っているのですが、区別されています。 ウメノキゴケでは、マツゲゴケで見られたような、裂片の周辺部のソラリアは見られません。
 下は裂芽をもう少し拡大したものです。

Umenokigoke120212_3

 葉状体の裏面(腹面)は、周辺部は白っぽい褐色ですが、その内側は濃い褐色で、この部分からは偽根がまばらに出ます。 マツゲゴケとは裏面の色も違いますし、シリアはありません。

Umenokigoke120212_4

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