シノブゴケ
コケは小さなものと決めてかかることはできません。 高く伸びるコケはありませんが、コケ植物の中にも、横に長く伸びるものはいろいろあって、シノブゴケもそのうちのひとつです。 ただし、シノブゴケの仲間には何種類かあり、種の同定には顕微鏡が必要です。 ここに出したシノブゴケも種名は確認していません。
シノブゴケの主茎はきわめてはっきりしていて、長さは10cmを超えることもあります。 この主茎から2~3回羽状に分かれる枝をたくさん出し、全体がシダ植物のシノブに似た姿になります。(参考として、シダ植物のシノブの写真を、この記事のいちばん下に載せておきます。)
この長く伸びた植物体(配偶体)からは、複数の胞子体が伸びだします(下の写真)。
シノブゴケの仲間は、もっと大きな分類ではシトネゴケの仲間ということになり、ヒノキゴケの所で書いたホンマゴケの仲間と同様、二重のさく歯を持っています(下の写真)。
余談ですが、コケの仲間のシノブゴケに対して、シダ植物にコケシノブの仲間があります。 ややこしそうですが、これは名前の付け方の原則に合っています。 名前の付け方の原則というのは、「A+B」のような名称の場合は、「AのようなB」という意味になる、ということです。 クマバチはクマのようなハチ、つまりクマではなくハチです。
(参考)クスノキに着生しているシノブ
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