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2012年1月31日 (火)

オオムラサキの越冬幼虫

Oomurasaki120115_1

 昨日載せたゴマダラチョウの幼虫と同じ所にいた越冬中のオオムラサキの幼虫です。 両者とも幼虫はエノキが食樹で、秋に幹を伝って根際の落ち葉に潜り込んで冬眠するのですが、たまたま昨日のゴマダラチョウはクヌギの葉とタカオカエデの葉にしがみついていましたが、このオオムラサキの幼虫は、ちゃんと(?)エノキの葉につかまっていました。
 ゴマダラチョウとオオムラサキはどちらもタテハチョウ科に分類されていて、幼虫の姿もよく似ていますが、背中側にある突起の数がオオムラサキの方が多くなっています。 大きさは、成虫の大きさとは逆に、ゴマダラチョウの幼虫の方が少し大きめでしたが、オオムラサキは春になって脱皮して終齢幼虫になった時の食欲がすごいようです。

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 オオムラサキの成虫の写真は、メスはこちらに載せていますが、美しいオスを目撃したのは高い所を飛んでいるもののみ。 まだ写真に撮れないでいます。

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2012年1月30日 (月)

ゴマダラチョウの越冬幼虫

 ゴマダラチョウの食樹であるエノキの根元の吹きだまりの落ち葉に、越冬中のゴマダラチョウの幼虫がいました。

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 ゴマダラチョウは年に2~3回発生します。 前に6月の幼虫を載せています(こちら)が、前回の幼虫が緑色であったのに対し、今回の幼虫は、上の写真の幼虫も下の写真の幼虫も、褐色です。

Gomadarachou120115_2

 保護色となるように体の色が異なっているのですが、この幼虫は秋にエノキの葉を食べていた時は緑色だったはずです。 そして春にエノキの若葉を食べて蛹になるのですが、その時はまた緑色に戻るのでしょう。

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2012年1月29日 (日)

ヒメオビオオキノコムシ

 木の幹に取り付けられた看板と幹との隙間で越冬中のヒメオビオオキノコムシでしょう。 看板(左下の白いもの)をずらして撮りました。

Miyamaobiookinokomusi120115_2

 ヒメオビオオキノコムシは、体長1cm前後で、カワラタケなどの堅い多孔菌を摂食するオオキノコムシ科の甲虫です。
 頭部全体が黒く、上の写真ではどちらを向いているのさえ注意して見ないとよく分からないので、頭部を拡大してみました(下の写真)。

Miyamaobiookinokomusi120115_1

 ヒメオビオオキノコムシに似たものにミヤマオビオオキノコムシがいるのですが、ミヤマ-はブナ帯を中心として分布し、もう少し大きく、複眼と複眼の間も、もう少し離れているようです。

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2012年1月28日 (土)

ヤモリの卵の殻

 冬越しの虫がいないかと木に付けてある表示板をずらしたところ、孵化した後のヤモリの卵がありました。

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 ヤモリは、春の終わりから夏の頃に、このような物陰に産卵するようです。 卵には粘着性があり、このような垂直部分にも、ちゃんとくっつきます。
 卵は2ヶ月ほどで孵化します。 卵は、ヤモリの大きさからするとかなり大きく、一度に産卵する卵の数は、左右の卵巣から1つずつ、つまり2個に限られるようです。

※ 家で撮ったヤモリの写真はこちらに載せています。

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2012年1月27日 (金)

ミノオキイロヒラタヒメバチの越冬姿

 アラカシの葉の裏にいたミノオキイロヒラタヒメバチです。 この姿のまま、越冬します。

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 ミノオキイロヒラタヒメバチは大阪府の箕面で最初にみつかった所からの名前です。 ハマキガの幼虫に卵を産みつける寄生蜂です。

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2012年1月26日 (木)

ビジョオニグモ

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 ビジョオニグモは一部が欠けたような金色の垂直円網(キレ網)を張り、欠けた部分から信号糸を引き、その先に潜んで獲物がかかるのを待ち構えます(詳しくはこちら)。 活動期は夏から秋ですが、冬になっても、さすがに網を張ることはできないようですが、まだ活動していました(1月9日撮影)。

Bijoonigumo120109_2

 ところで、このクモ、どこが「美女」なのでしょうか。 白っぽい地色に黒や緑などの模様がある腹部でしょうか。 赤褐色と暗褐色の脚と腹部とのコントラストでしょうか。 それとも今は見ることのできない網の色でしょうか。
 いたずら心で腹部背面を拡大してみました(下の写真)。

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2012年1月25日 (水)

ツヤアオカメムシ

Tsuyaaokamemusi120109_1

 目立った模様はありませんが、名前のとおり艶があり、なかなか美しいカメムシです。 アオクサカメムシやミナミアオカメムシもほとんど緑一色ですが、これらのカメムシは艶がありませんし、触角の第3~5節の先が濃色になっているのに対し、ツヤアオカメムシの触角では第3・4節の先端のみが黒色です。
 この虫も南方系のカメムシですが、温暖化の影響か、北上を続けているようです。 また南方系にも拘らず、冬にも時々成虫が活動しているのを見かけるのも、ミナミトゲヘリカメムシなどの場合と同じです。

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2012年1月24日 (火)

水も滴るカイツブリ

 堺市の大泉緑地で1月5日に撮ったカイツブリです。

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 前に水中のカイツブリの様子を載せましたが、カイツブリは水中での漁が大得意です。 しかし写真で見ると羽はみごとに濡れて寒そうです。 潜水性のカモの場合は、こんなには濡れません。
 羽が水をはじく方が潜水に適応しているようにも思うのですが、水をはじくと羽の間に入っている空気が逃げず、浮力が大きくなり、水中での活動が制限されるようです。 たしかに潜水性のカモは羽の間に蓄えた空気が保温にも役立っているようですが、潜水性のカモの餌は逃げない水草です。 それに対し、魚類、昆虫、甲殻類などの動物食のカイツブリは、逃げる餌を捕えるために、より俊敏な水中での行動が必要なのでしょう。 同じように魚を追いかけるウミウやカワウの羽も濡れますので、よく日向ぼっこで羽を広げて乾かしていますが、カイツブリはどうなのでしょうか。 私はまだ羽を広げて乾かしているカイツブリを見たことはありません。

Kaituburi120105_2   体の割に大きな脚で頭をかくカイツブリ

 ところで、このカイツブリ、もうほとんど夏羽のようです(冬羽のカイツブリはこちら)。 カイツブリは身近な鳥でありすぎて、いつ頃どんな羽なのか、あまり注意もしてきませんでした。 もう少しきちんと見ていく必要アリですね。

※ カイツブリの子育ての様子はこちらに載せています。

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2012年1月23日 (月)

ムクムクゴケ

 ムクムクゴケはウロコゴケ目ムクムクゴケ科の苔です。 このコケを肉眼で見ると、光沢が普通のコケと少し違うかな、くらいの印象でしょうか。

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 このブログを見ていただいている方の画面の大きさは様々でしょうが、大きな画面の方は、上の写真は長さにして3倍くらいの倍率で見ていただいているのでしょうか。 この写真はクリックすると拡大しますし、もう少し拡大したのが下の写真です。

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 接写ではこのレベルまでですが、顕微鏡で見るとさらに細かく葉が枝分かれしています。

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2012年1月22日 (日)

ミナミトゲヘリカメムシ

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 ミナミトゲヘリカメムシは、オオクモヘリカメムシに似ていますが、少し小さく、前胸背板(こちらを参照してください)の後角(後部のツノ)が良く発達しています。
 名前のとおり南方系の種類で、日本では元は沖縄諸島等で見られたようですが、北上が続き、今では関東地方でも見られるようです。

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 南方系といわれるにもかかわらず、冬にも活動していて、成虫はむしろ冬によく見られるようです。 南方系だからこそ、冬眠の習性が無いのかもしれませんね。
 汁を吸うのは主にクスノキ科の植物ですが、ミカンの果実などに加害することもあるようです。

Minamitogeheri120115_1

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2012年1月21日 (土)

昆虫の胸部

 昆虫の体は、頭部・胸部・腹部からなります。 これは小学生でも知っている事実。 下の写真はルリセンチコガネですが、この写真につけた頭部・胸部・腹部の区分は、これでいいのでしょうか。

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 甲虫やカメムシなどの場合、上の写真のように真上(背側)から見ると、腹部は見えません。 上の写真で「腹部」と書いた部分の腹側にはたしかに腹部はあるのですが、見えているのは鞘翅(=前翅)で、前翅は胸部に生えているものです。

 下の写真はミナミトゲヘリカメムシですが、このカメムシについては明日の記事にすることにして、うまく脚を下げて胸部が分かりやすい写真が撮れたので、カメムシに限らず、昆虫の胸部について書いておくことにします。

Minamitogeheri120109_10

 昆虫の体は節(「体節」といいます)が連なったようなつくりになっています。 胸部は、前胸、中胸、後胸の3節からなっています。 昆虫の脚は3対6本ですが、胸部の3節には、それぞれ1対の脚がついています。 そして中胸の背側には前翅が、後胸の背側には後翅があります。 つまり最初の写真の「胸部」と書いた部分も、上から見た場合、前胸(の背板)を見ていたことになります。

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2012年1月20日 (金)

オオクモヘリカメムシ

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 少し寒さがゆるむと、オオクモヘリカメムシに出会います。 上と下の2枚は体の色も異なり、別個体ですが、いずれもこの1月に撮ったものです。 これらの様子を見ると、オオクモヘリカメムシは成虫越冬をしているのではないかと思われます。

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 上のオオクモヘリカメムシは、触角と前肢をそろえて前に突き出して静止しています。 この姿勢はオオクモヘリカメムシの得意ポーズで、寒さに関係なく、静止するときは、よくこの姿勢をとります。 下はこれを斜め横から撮ったものです。

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 以前にこのブログでも、イネ科の害虫として有名なクモヘリカメムシについて書いていますが、オオクモヘリカメムシは、体の色こそ似ていますが、クモヘリカメムシよりもはるかに大きなカメムシです。 また汁を吸う植物も異なり、オオクモヘリカメムシの食草はネムノキです。 ただし、成虫は柿や柑橘類の果実の汁を吸う事もあり、農業害虫とされています。
 それよりもオオクモヘリカメムシで注意しなければならないのは、そのにおいです。 カメムシの仲間には臭いにおいを出すものがたくさんいますが、このオオクモヘリカメムシの放つ臭いは、日本で普通に見ることのできるカメムシのなかでは、最も臭いものかもしれません。

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2012年1月19日 (木)

トビイロマルハナノミ

 ケヤキの樹皮の裏にいた甲虫を撮った下の写真、大きい方がトビイロマルハナノミ、それより少し小さいのは、以前記事にしたアカアシノミゾウムシです。

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 以前、ハナノミについて記事にしたことがありますが、このトビイロマルハナノミはハナノミ科ではなくマルハナノミ科で、同じ甲虫ではありますが、体型はかなり違います。 しかし、「花蚤」の名前のとおり、蚤のように跳びはねるのは共通です。
 トビイロマルハナノミが跳ぶのは発達した後肢によるもので、冬眠で脚を縮めていても、後肢だけははみ出しています。 発達した後肢を見るために裏返ってもらったのが下の写真です。 側にいたアカアシノミゾウムシも一緒にひっくり返ってしまいましたが・・・。

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 トビイロマルハナノミの幼虫は水棲です。 ですから成虫も湿地や水田などの水の近くの草の上で活動しているのですが、冬になると写真のように活動場所からそう遠くない樹皮下で成虫越冬します。 成虫の体色は、ここに載せたのは褐色ですが、黒いものもいます。 体表には微毛が密生しています。

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2012年1月18日 (水)

リョウブの冬姿

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 林を歩くと、サルスベリに似た幹のリョウブに、たくさんの朔果が垂れ下がっています。 朔果というのは乾果の一種で、果実が成熟した時に縦に割れ目を生じ、中の種子をこぼすタイプの果実です。

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 下は上の写真の一部を拡大したものです。 長いメシベがそのまま枯れて残っている朔果の表面には毛が密生し、その中には黒い種子がたくさん入っています。
 この朔果はほぼ上を向いています。 これは果実が裂開した時に、種子がいちどに下に落ちるのではなく、風などにゆすられて少しずつあちこちに散らばって散布されるのに適した形態です。

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 この向きをツボミの時から追跡してみると、おもしろいことが分かります。 花が葉の陰で咲くことにならないようにと、ほぼ上に伸びる花序の軸に対して、ツボミは自身の重さによるものなのか、下を向いています。 それが花が咲く頃になると、次第に花柄がしっかりしてきて、虫たちにどちらの方向から来てもらってもいいよとでもいうのでしょうか、花は果序の軸に対して横向きに咲きます。(以上の様子はこちらをご覧ください。) そして花が終わると、子房をガクで守るかのように、また下を向いてしまいます(下の写真)。

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 上の写真で、花序の軸はほぼ上向きで、子房は下向きです。 この花序は秋になり、もう上向きである必要もないとばかりに、重力にしたがって垂れ下がります。 すると結果として、子房から変化した果実は、種子散布に適した上を向く形態をとることになります。

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2012年1月17日 (火)

ホシミドリヒメグモ

 枚岡公園で偽木の上を歩いていたホシミドリヒメグモです。

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 名前と写真、みごとに一致しそうですが、じつはこのホシミドリヒメグモの腹部は色も模様も多彩な変異があります。 むしろ頭胸部の中央から後縁にかけてみられる1本の黒条が目印になるのですが、上の写真では、それが光の反射でうまく写っていません。
 ものの本によれば、ホシミドリヒメグモは年1化性で、5~7月に成熟し、夏に卵を産み、そこから孵った幼体で越冬するとのことですので、写真は幼体だと思われます。 しかし、成体とほとんど同じ姿ですね。

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2012年1月15日 (日)

オオタカ@大泉緑地

 堺市の大泉緑地では、よくオオタカを見ることができます。 といっても、毎日のように出かけ、数少ないチャンスをものにして、すばらしい写真を撮っている方もおられますが、ほとんどの場合は距離も遠いし、木の葉で隠れ、全身を見ることができるのは稀です。
 大泉緑地のオオタカについては、このブログでも既に記事にしています(こちら)が、成鳥の全身を撮ることはできていませんでした。 今回はオオタカが冬で葉を落としている落葉樹にとまってくれたので、枝かぶりではありますが、とりあえずは全身を撮ることができました。

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2012年1月14日 (土)

歩くアカアシノミゾウムシ

 ケヤキの樹皮をめくって、その裏で越冬している虫たちを探す時、いちばんよく見つかるのがアカアシノミゾウムシではないでしょうか。
 1年前にもアカアシノミゾウムシのことを書きました(こちら)。 越冬しているアカアシノミゾウムシは体を樹皮に密着させていますし、逃げる時はノミのようにジャンプしますので、なかなかゾウムシらしい姿は撮れませんでした。
 ところが、ここに載せた写真を撮った時は、もちろんジャンプして逃げた個体もいたのですが、気温が適当だったのでしょうか、何が原因か分かりませんが、歩き出すアカアシノミゾウムシが複数いました。 体を持ち上げてくれると、ゾウムシらしい長い口吻がよく分かります。

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2012年1月13日 (金)

シノブゴケ

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 コケは小さなものと決めてかかることはできません。 高く伸びるコケはありませんが、コケ植物の中にも、横に長く伸びるものはいろいろあって、シノブゴケもそのうちのひとつです。 ただし、シノブゴケの仲間には何種類かあり、種の同定には顕微鏡が必要です。 ここに出したシノブゴケも種名は確認していません。
 シノブゴケの主茎はきわめてはっきりしていて、長さは10cmを超えることもあります。 この主茎から2~3回羽状に分かれる枝をたくさん出し、全体がシダ植物のシノブに似た姿になります。(参考として、シダ植物のシノブの写真を、この記事のいちばん下に載せておきます。)
 この長く伸びた植物体(配偶体)からは、複数の胞子体が伸びだします(下の写真)。

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 シノブゴケの仲間は、もっと大きな分類ではシトネゴケの仲間ということになり、ヒノキゴケの所で書いたホンマゴケの仲間と同様、二重のさく歯を持っています(下の写真)。

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 余談ですが、コケの仲間のシノブゴケに対して、シダ植物にコケシノブの仲間があります。 ややこしそうですが、これは名前の付け方の原則に合っています。 名前の付け方の原則というのは、「A+B」のような名称の場合は、「AのようなB」という意味になる、ということです。 クマバチはクマのようなハチ、つまりクマではなくハチです。

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(参考)クスノキに着生しているシノブ
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2012年1月12日 (木)

シロオビフユシャクのメス

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 写真は昨日記事にした冬尺のうちの、シロオビフユシャクのメスだと思います。 「思います」と曖昧な書き方をしたのは、オスもメスもシロオビフユシャクによく似たクロバネフユシャクというのがいるからです。

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 写真のように、シロオビフユシャクのメスの翅は退化し、無くなっています。 それに、口も退化してしまっています。 フユシャクの成虫が活動する環境は、氷点下になる場合も考えられます。 体内で氷ができると組織が破壊されてしまいます。 ストロー状の口で吸う蛾の成虫の食べ物には水分が多く、体内で氷ができないように餌を摂らないのではないかと言われています。 下は口の辺りを拡大して撮ったものですが、口のようなものは全く見られません。
 水も飲めない成虫は当然のこととして短命です。

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 シロオビフユシャクのオスはこのブログに既に登場している(こちら)のですが、上記のメスの近くにいたオスを下に載せておきます。

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2012年1月11日 (水)

冬尺のメスを求めて

 寒さで天敵の活動しにくい冬を狙って出現する冬尺という蛾がいます。 冬尺という蛾は1種類ではなく、フユシャク亜科の14種、ナミシャク亜科の6種、エダシャク亜科の15種の合計35種が知られていますが、いずれもメスの翅が退化しています。 寒い時期に飛び回るには、まず体温を上げなければなりませんが、そのエネルギーを産卵に回そうとしているようにも思えますし、表面積の大きな翅を退化させることで体温の消失を少なくしようとしているのかもしれません。
 冬尺のオスはよく見ます。 私の家はニュータウンにあるのですが、自宅の近くでも冬尺のオスはこれまでに何度か見ています( → シロオビフユシャク、クロオビフユナミシャク)。 羽の退化した、蛾らしくない姿のメスも見たいものと、メスを探しにも行きました( → コナミフユナミシャク、クロスジフユエダシャク)。 また、たくさん飛んでいるクロスジフユエダシャクのオスを長時間追いかけ、オスにメスを探してもらおうとしたこともありました。(こちら) たくさんのオスがいるということはメスもいるはずなのですが、交尾は主に夜の闇の中で行われますし、飛び回らないメスはなかなか見ることができませんでした。
 見たいと思って見ることができないと、ますます見たさが募ります。 東大阪市にある枚岡公園にも冬尺が多いと聞き、行ってきました。 さすがにたくさんの冬尺がいました。 下の写真で黒く見えているものは全て冬尺のオスで、写真の周囲にも、まだまだたくさんいます。 もちろん1種類ではありません。

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 ところが、飛び回っているのは1頭もいません。 オスが飛び回らないのは、まだメスが落ち葉の下などに隠れていて、行動する時間帯ではないのでしょう。 しかし、これだけのオスがいるのですから、メスもどこかにいるに違いありません。 時間をかけて探し、やっと1頭のメスを見つけることができました。
 上記のメスについてはこちらに載せていますが、今日は、この日に枚岡公園で見たオスのうち、今までこのブログに登場していなかったオスを、何種類か載せておきます。

Usumonfuyushaku120109_1    ウスモンフユシャク

Chabanefuyuedashaku120109_1    チャバネフユエダシャク

Sirofufuyuedashaku120109_1    シロフフユエダシャク

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2012年1月10日 (火)

クイナ

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 写真は堺市の大泉緑地で撮ったクイナです。 このブログで前回載せたクイナの場合もそうでしたが、ほんとうに用心深い鳥です。 大泉緑地には居続けているようですが、人の動きがあると、ほとんど出てこないようです。 それに出てきても動きの速いこと。 なかなかちゃんと撮らせてくれません・・・

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2012年1月 9日 (月)

アサヒエビグモ

 ケヤキの樹皮の裏にいたアサヒエビグモです。

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 アサヒエビグモは全国的に普通に見られるエビグモのようです。 シロエビグモによく似ていますが、シロエビグモの腹部は白いのに対し、アサヒエビグモは、暗褐色である頭胸部の左右を除き、全体的に淡褐色をしています。

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2012年1月 8日 (日)

ウチワゴケ

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 写真はウチワゴケというシダです。 団扇状の単葉で、他のシダとは全く違った姿のように見えますが、要は主軸(中軸)が短くなったものと考えればいいでしょう。
 胞子のう群は葉の縁の葉脈の端につきますが包膜は斜め上に立ち上がり、その先はラッパのように広がっています。

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 下のように切れ込みの深いものもあります。

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2012年1月 7日 (土)

チュウガタシロカネグモの越冬

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 ケヤキの樹皮の裏に、チュウガタシロカネグモの仔グモと思われるクモがいました。 体長(脚を除く)は2mmほどです。 写真を撮ろうとすると動き出し、上の写真は樹皮の表に回ったところを撮ったものです。 どうもそんなに深い眠りにはついていなかったようです。
 手持ちの図鑑では、チュウガタシロカネグモの出現期は6~8月とあります。 このブログでも6月の様子をこちらに載せています。 想像を逞しくすれば、6~8月に円網を張って餌を捕えていたチュウガタシロカネグモは、夏の終わりに卵を産み、秋に孵った仔グモの状態で越冬するのかもしれません。

Chuugatasirokane120105_2

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2012年1月 6日 (金)

越冬中のムーアシロホシテントウ

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 ケヤキの樹皮の裏で越冬していたムーアシロホシテントウです。 頭を下げてじっとしている姿は、活発に動き回っている時とはかなり様子が違います。

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◎ ムーアシロホシテントウはこちらにも載せています。

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2012年1月 5日 (木)

タシギ

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 タシギは、多くは旅鳥で、春と秋の渡りの途中に飛来しますが、本州中部以南では冬鳥として越冬する個体もたくさんいます。
 名前は田によくいるシギということですが、河川の浅い所や湿地などでも見られます。 食性は動物食の強い雑食で、主に夜間に行動しますが、安全であれば昼間でも採食します。 体は枯草に似た保護色で、じっとされると、なかなか分かりません。

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 写真は大泉緑地で撮ったものですが、時雨れて薄暗くなった時に、飛来してきたのを見かけたので、そっと近づくと、鳥の死骸をつついていました。 この時はカメラを向ける間もなく近くの草むらに逃げ込まれたのですが、しばらくじっとしていると、少し離れた所で採餌し始めました。 長いくちばしを泥の中につっこんで、キツツキが幹に穴を開けるように、たいへんな速さで細かく嘴を上下させていました。
 以前も同じ場所でタシギを見ていますが、この時は他にも人がいて、タシギも人を意識して全く動かず、枯草になりきっていました。

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 タシギの肉はおいしく、フランス料理では食材として用いられています。 大日本猟友会が発行している狩猟読本では、『骨が柔らかくその食味は正に焼鳥の王者である』の記述があるとのことです( Wikipedia より)。
 肉を得るため、タシギは狩猟の対象となります。 タシギの英名は Common snipe ですが、狙撃(=スナイピング)はタシギ猟からの語源と言われています。

※ 写真は3枚とも、クリックで拡大します。

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2012年1月 4日 (水)

コカニグモ

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 写真はケヤキの樹皮の裏側に潜んでいたコカニグモのオスです。 メスはもう少し明るい色をしています。
 コカニグモはカニグモ科に分類されていて、体長は4mmほど。 オス・メス共に腹部にある年輪のような模様が、いい特徴になります。 体は扁平で、樹皮の裏に潜むのに適しています。 もちろん脚は8本で、写真のコカニグモは1対の脚が失われています。

Kokanigumom120102_2

 このコカニグモは、1月2日に近くの神社に初詣をし、その途中で見つけたものですが、同じケヤキには、キハダエビグモシロエビグモもいました。

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2012年1月 3日 (火)

ヒメユズリハ

 ユズリハの仲間は、縁起の良いものとして、正月や祝い事の飾り物として用いられてきました。 ここで言う「ユズリハの仲間」とは、ユズリハとヒメユズリハのことですが、両者はよく似ていて、同様に取り扱われているようです。
 「ユズリハ」の名前は、春に若葉が出そろってから、その葉にゆずるように前の年の葉が落葉することからです。 この様子を、親から子へと家が代々続き栄えていく願いに結びつけたのでしょう。 最近は「家よりも個人」という考え方や、親と子の同居形態の減少、少子化などの影響もあるのでしょうか、お正月にユズリハの仲間を見かけることは少なくなりましたが、ユズリハの仲間をウラジロやダイダイなどと共に、しめ飾り、床飾りや鏡餅の飾りなどに使う伝統は、まだあちこちに残っているようです。
 ところで、常緑樹は年中緑ですが、葉はもちろん落葉します。 つまり年中緑だということは、どの常緑樹も、若葉が出てから古い葉が落ちます。 ただ、ユズリハの仲間は短い期間に古い葉がまとまって落ちるので、落葉が目立つだけのことでしょう。

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 さて、ヒメユズリハについてです。 ヒメユズリハは、本州中南部と、四国、九州の海岸を中心に自生する常緑広葉樹です。 雌雄異株で、は5月に咲き、雌株にできる果実は、はじめは紅色ですが、後に写真のように黒藍色になります。 葉柄は、特に冬の時期は赤色を帯び、なかなか美しいものです。

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 最初に書いたように、ヒメユズリハに似た植物にユズリハがあるのですが、こちらは山中に自生し、葉はユズリハより少し大きく、葉柄の色は、特に夏場はヒメユズリハよりも赤いようです。 また、生育環境によっても違いはあるでしょうが、ユズリハでは葉も実も垂れ下がる傾向にあるようです。

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2012年1月 2日 (月)

ウラジロの幼植物

 お正月にちなんで、お正月につきもののウラジロの生長記録です。

※ この記事は「前葉体」や「胞子体」の意味を理解していただいていることを前提に書いています。 「それって、な~に」という方は、まずはこちらからお読みください。

 前に、ウラジロというシダ植物は、 1年に左右1対の羽片のみを広げ、つまり毎年葉の一部のみを展開し、何年もかかって1枚の葉を広げていくシダ植物であることを書きました。(詳しくはウラジロの芽およびウラジロの葉の展開をご覧ください。)

 上記の葉の性質は、ウラジロの幼植物ではどうなんでしょうか。 それよりも、こんな葉の性質を持つウラジロの幼植物はどんな姿をしているのでしょうか。

(1) 前葉体からのスタート
 はじめから、あの大きなウラジロの葉ができるわけはありません。 ウラジロの胞子体(私たちが普通に見るウラジロ)も、1cmに満たない前葉体からスタートするはずです。

(2) 葉全体が大きくなることはない
 ところで、ウラジロの葉は、毎年毎年1対の羽片を展開し続け、どんどん高くなっていくのでしょうか。 答は No です。 高さ10mのウラジロなんて、見たことがありません。 ではなぜ生長を続けられないのでしょうか。 理由は、葉は太らないからです。
 高く伸び前後左右に枝を伸ばし葉を茂らせる木がそのように生長できるのは、それらを支える幹が太るからです。 しかし葉の中軸は太ることがありません。 ある意味、太ることができるかできないかが、葉の中軸と茎との違いと言っていいでしょう。 それに、展開した羽片がさらに横に伸びることもありません。 つまり、葉全体がひとまわり大きくなるというようなことは考えられません。
 太ることができない葉は、茎から葉ができる最初の段階で大きさの限界が定まっていることになります。 大きくなる限界が定まっているウラジロの葉は、その限界にまで達すると、もうその葉は伸びません。 古くなって枯れていくだけです。 その葉の光合成でかせいだ養分を使い、次の新しい葉を作っていくことになります。

(3) 幼い胞子体の姿
 (1)と(2)を組み合わせると、ウラジロの生長する様子が見えてきます。 前葉体の受精卵からスタートしたウラジロの胞子体は、まず小さな葉を作り、その葉はそれ以上大きくはなれませんが、その葉の光合成で得た養分でもう少し大きな葉を作り、ということを繰り返して、次第に大きなウラジロの葉を作っていくことが予想されます。
 これらの小さい葉では、左右に羽片を出すウラジロ独特の葉の特徴は、どのようになっているのでしょうか。 実際の様子を見ていくことにします。

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 上は、ちょうど右から左へ、ウラジロの前葉体から幼い胞子体が作られていく様子がわかるように並んでくれています。 幼い胞子体には、まだウラジロらしさは見られません。 前葉体は胞子体が大きくなるにつれ、縮小していきます。

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 上の写真では、ウラジロ特有の左右対称の羽片と、後から伸びる部分(赤い矢印)もできてきています。
 下の写真では、葉はa、b、cの順に作られたと考えられます。 aは上の写真の赤い矢印の部分が展開したものでしょう。 最下羽片は少しウラジロらしかったのですが、こうなるとウラジロらしくはありませんね。
 aの次にできたと考えられるbの葉になると、ウラジロらしくなります。 cはまだ最下羽片だけですが、よく見ると、まだ最下羽片も完全に展開しきっていません。 この上にさらに新しい羽片が展開していくことでしょう。

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 上の写真の葉は、全てこの1年でできたものだと思います。 ウラジロの胞子体は、大きくなると1年に1対の羽片を展開するだけですが、小さいうちは、上の写真のように、短期間のうちに何枚もの葉を作り、何対もの羽片を展開していくようです。

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2012年1月 1日 (日)

迎春

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写真はタツノツメガヤ、かなり鋭い龍(竜)の爪です。

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詳しくはこちらをどうぞ。

今年もよろしくお願いいたします。

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