マメヅタ
マメヅタは樹木や岩の上などに茎をはわせる着生のシダ植物で、山間部ではごくごく普通に見ることができます。
このブログは身近な動植物こそ、きちんと取り上げたいと思っています。 しかし、どうしても少し珍しいものを発見すると、それを取り上げてしまい、普通種は後回しになってしまいます。 マメヅタも、もう既に取り上げたつもりでしたが、まだでした。
マメヅタの葉も、光合成を専らにする栄養葉と、主に胞子を散布するための胞子葉に分かれています。 丸い栄養葉は樹木や岩の表面にくっつくように存在し、葉の裏には胞子のうはありません。 一方の胞子葉は細長く、葉の裏にはたくさんの胞子のうをつけ、胞子が風に乗って遠くまで散布されるよう、葉を持ち上げています。
シダ植物には胞子のう群を保護する「包膜」を持ったものも多いのですが、マメヅタには包膜は無く、これに代わって楯状の鱗片が保護します。 下は1月上旬の撮影で、もうほとんどの胞子のうは胞子を飛ばしてしまい、取れてしまっていますが、楯状の鱗片は、そのまま残っています。
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コメント
奈良公園でビロードシダと一緒に居たのに出合ったことがありました。
撮った写真を見てみたら
>丸い栄養葉は樹木や岩の表面にくっつくように存在し、一方の胞子葉は細長く、葉の裏にはたくさんの胞子のうをつけ、胞子が風に乗って遠くまで散布されるよう、葉を持ち上げています。
確かに、ナルホドです。
投稿: わんちゃん | 2011年12月 9日 (金) 21時28分
一般的に胞子葉は栄養葉より高い所に位置します。キノコとちがって、シダの場合は胞子散布は風が頼りですからね。
投稿: そよかぜ | 2011年12月 9日 (金) 22時13分