シイタケの胞子紋
胞子紋とは、キノコのひだにある胞子を紙の上に自然に落下させてできる紋様のことです。
キノコの同定には胞子の様子、つまり胞子の形態や大きさ、色が大切になってきます。 また、ひだの様子も大切な要素です。 これらのために、胞子紋を取る方法がよく用いられます。
キノコの標本は乾燥させて作りますが、乾燥させるとみじめな形となり、色も変わってしまいます。 大阪市立自然史博物館などでは、フリーズドライで標本を作ったりしていますが・・・。
ですから、キノコの記録には、標本と共に、スケッチや写真、胞子紋を取る事等を組み合わせて行われます。
新鮮なシイタケをいただいたので、このシイタケの胞子紋を取ってみました。
傘を紙に密着させるため、柄を少し残す程度にして切り落とします。
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傘を紙の上に置きます。 今回は黒い紙を使いましたが、白い胞子以外の場合は、白い紙を用います。
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胞子が落ちる時に風に影響されないよう、容器をかぶせておきます。
1日置いた後の結果が下です。 1日でこれだけの胞子が落ちるのですね。
シイタケのようなキノコでは、若いうちはひだは内被膜で覆われて保護されています。 今回用いたシイタケは採られてひだを上にして置かれているうちにかさが開いたのでしょうか、所々内被膜がひだにくっついていて、その部分だけは胞子が紙に落ちてきていません。
このシイタケはお正月の鍋に使われる予定です。 良いお年を。
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