シマカンギク
秋も深まり、野の花も少なくなる中で、黄色や白の菊の仲間が目立つようになってきました。 シマカンギクもそのうちの1種で、和名の「シマ」の意味は不明ですが、「カンギク」の名前のとおり、12月まで咲き続けます。
シマカンギクにはアブラギクという別名があり、花を油につけて、火傷や切り傷の薬に使ったようです。 また、栽培されている小菊の中には、このシマカンギクから出たものもあるようです。
と、書いてきましたが、じつはシマカンギクにたいへんよく似たキクタニギクがあります。 シマカンギクはキクタニギクに比較すると、葉は
葉質がやや厚い
切れ込みが浅い
裂片の先があまり尖らない という違いはあるのですが、いずれも相対的なものです。
花もキクタニギクの花の径が1.5cmほどであるのに対し、シマカンギクの花は2~2.5cmとやや大きく、総苞外片はシマカンギクの方が幅広いのですが、これも両者を並べてみないことには、はっきりとは分かりません。
保育社の『検索入門野草図鑑』には、関西以西の山野に自生する黄色のキクはほとんどがシマカンギクであり、中部地方以北で黄花をつける野生ギクは、まずキクタニギクであろうという旨のことが書かれています。 大阪付近では・・・
さらに、外国産のキクタニギクが道路工事に伴って入ってきているようで、ますますややこしくなってきています。
この記事の写真、たぶんシマカンギクと思うのですが、葉の切れ込みが少し深いようで・・・。
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