フクロツチガキ
多くのキノコは担子菌類に分類されます。 そのうちの真正担子菌類は、傘の裏に胞子をつける、いわゆる“普通の”キノコである帽菌類と、内部に胞子を作る腹菌類(こちらを参照してください)に分けられます。
フクロツチガキなどのヒメツチグリの仲間( Geastrum属 )は、腹菌類のうちのホコリタケ目ヒメツチグリ科に分類されています。
ヒメツチグリの仲間( Geastrum属 )は、たくさんの胞子を内皮で包み、その外側を厚い外皮が覆っています。 外皮はおもに2層の構造となっていて、水分を吸収すると内側の層が膨張し、外皮は破れて開きます。
写真は外皮が破れて開き、その上に、たくさんの胞子を入れた球形の内皮が乗ったようになっている状態です。 内皮の頂には孔があり、この状態で雨粒などが内皮に当たると、内皮が押され、孔から胞子が噴出します。 もちろん内皮を指で押しても胞子が噴出します。 このあたりのしくみは、ツチグリ科のツチグリと基本的には同じです。
ヒメツチグリの仲間には似たものが何種類かあり、写真のものは、奈良の春日山で撮ったのですが、少し古く、たぶんフクロツチガキだと思うのですが、よく分かりません。
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